39章
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自らへと伸ばされていた手が力なく落ちていくのを見たのと同時に若葉はかけだしていた。
床に落ちそうになるその手を両手で掴む。
冷たい手を縋るかのように握りしめながら若葉は自身の額へとその手を押し当てる。
少しばかり低い体温、大きくて節くれ立った指、少しばかり荒れた指先。
その手が何かに怯えるかのように自分に触れてきたときの事を思い出す。
「ごめんなさい」
大切にしてくれたのに。愛してくれたのに。私は裏切った。
己の欲のために人の優しさを踏みにじった。
心臓が嫌な音を立てるのを聞きながら若葉は大きな手を握りしめる。
まるで許しを請うかのようなその姿に誰も何も言えず、ただ、黙って若葉を見つめることしかできない。
「ごめんなさい」
いつだって助けてくれた。時には強引なやり方ではあったけれど。
不器用な者と意地っ張りな者。
どちらも我が強かったけれど、彼はいつだって若葉を尊重してくれた。
それは愛すべき者であるから。
「ごめんなさい」
愚かな自らが選んだ選択はきっと彼を苦しめた。
若葉には自分の選択が許されないことだと解っている。
本当ならばメガトロンに相談をして対策をすべきだった。
けれどソレを望まぬ者達がいた。
彼等しか母と赤子を助ける術を持たない。
だから若葉は何も言えなかった。
「許してとは言わない」
愚かな道を歩む自分には救いの手など不要。
そう言うかのように若葉はメガトロンの手を額からゆっくりと離す。
名残惜しむかのように、離れたくはないと言うかのような仕草ではあったが若葉の指先が離れていく。
惜別の情を断ち切るかのように若葉の手がキツく握りしめられた時だ。
「別れはすんだかな?」
これ以上の茶番は不要だと言うかのようにネメシスは若葉の手首を掴むと強引に立ち上がらせる。
握られた手首の痛みに顔をしかめる若葉を無視したままネメシスは告げた。
「我々は君の望むモノを提示した。ならばこそ……君の成すべき事は解っているだろう?」
向けられた紫の瞳には何の感情が浮かんではおらず、まるで機械のような無機質なソレを見つめながら若葉は静かに目を伏せた。
若葉は何かを言わなかった。けれど伏せられた瞼から無言のまま伝わってきたのは微かな落胆だ。ソレを感じ取ったネメシスは自分でも解らないが何故か無性に苛立ちを感じてしまい、不快そうに目を細めたときだ。
「解っています。だから私は貴方の手を取った」
ソレが望まぬ事ではあるが母と赤子を助けるためには必要な事だったから。
「……理解しているのならば良い」
多くは語らぬままネメシスは歩き出す。
手首を握られている若葉のまた必然的に足を動かすこととなる。
数歩遅れる形で着いてくる##NAME1#を見ることなくネメシスは問う。
「君は本当にこれで良いのか」
聞こえなくても良い、そう思いながら口から出た言葉は若葉に届く。
「私が自分で選んだことです」
自ら選ぶ。
その言葉を聞いた瞬間、ネメシスの脳裏に人間達のとの記憶が蘇る。
「コレ面白いからやってみてよ!」「なんだお前。あの名作を見てないのか?人生、いや、機械生を損してるぞ」「お?ソレを見たならコレも見ておいた方が良いぞ?」親しい者達の顔と声。
彼等はいつだって差し出してくれた。そんな彼等と言葉を交わす度、与えられるモノが増える度、オプティマス・プライムの部屋にはたくさんのモノが増えていく。
けれどその中に彼自身が選んだモノは何一つなかった。
床に落ちそうになるその手を両手で掴む。
冷たい手を縋るかのように握りしめながら若葉は自身の額へとその手を押し当てる。
少しばかり低い体温、大きくて節くれ立った指、少しばかり荒れた指先。
その手が何かに怯えるかのように自分に触れてきたときの事を思い出す。
「ごめんなさい」
大切にしてくれたのに。愛してくれたのに。私は裏切った。
己の欲のために人の優しさを踏みにじった。
心臓が嫌な音を立てるのを聞きながら若葉は大きな手を握りしめる。
まるで許しを請うかのようなその姿に誰も何も言えず、ただ、黙って若葉を見つめることしかできない。
「ごめんなさい」
いつだって助けてくれた。時には強引なやり方ではあったけれど。
不器用な者と意地っ張りな者。
どちらも我が強かったけれど、彼はいつだって若葉を尊重してくれた。
それは愛すべき者であるから。
「ごめんなさい」
愚かな自らが選んだ選択はきっと彼を苦しめた。
若葉には自分の選択が許されないことだと解っている。
本当ならばメガトロンに相談をして対策をすべきだった。
けれどソレを望まぬ者達がいた。
彼等しか母と赤子を助ける術を持たない。
だから若葉は何も言えなかった。
「許してとは言わない」
愚かな道を歩む自分には救いの手など不要。
そう言うかのように若葉はメガトロンの手を額からゆっくりと離す。
名残惜しむかのように、離れたくはないと言うかのような仕草ではあったが若葉の指先が離れていく。
惜別の情を断ち切るかのように若葉の手がキツく握りしめられた時だ。
「別れはすんだかな?」
これ以上の茶番は不要だと言うかのようにネメシスは若葉の手首を掴むと強引に立ち上がらせる。
握られた手首の痛みに顔をしかめる若葉を無視したままネメシスは告げた。
「我々は君の望むモノを提示した。ならばこそ……君の成すべき事は解っているだろう?」
向けられた紫の瞳には何の感情が浮かんではおらず、まるで機械のような無機質なソレを見つめながら若葉は静かに目を伏せた。
若葉は何かを言わなかった。けれど伏せられた瞼から無言のまま伝わってきたのは微かな落胆だ。ソレを感じ取ったネメシスは自分でも解らないが何故か無性に苛立ちを感じてしまい、不快そうに目を細めたときだ。
「解っています。だから私は貴方の手を取った」
ソレが望まぬ事ではあるが母と赤子を助けるためには必要な事だったから。
「……理解しているのならば良い」
多くは語らぬままネメシスは歩き出す。
手首を握られている若葉のまた必然的に足を動かすこととなる。
数歩遅れる形で着いてくる##NAME1#を見ることなくネメシスは問う。
「君は本当にこれで良いのか」
聞こえなくても良い、そう思いながら口から出た言葉は若葉に届く。
「私が自分で選んだことです」
自ら選ぶ。
その言葉を聞いた瞬間、ネメシスの脳裏に人間達のとの記憶が蘇る。
「コレ面白いからやってみてよ!」「なんだお前。あの名作を見てないのか?人生、いや、機械生を損してるぞ」「お?ソレを見たならコレも見ておいた方が良いぞ?」親しい者達の顔と声。
彼等はいつだって差し出してくれた。そんな彼等と言葉を交わす度、与えられるモノが増える度、オプティマス・プライムの部屋にはたくさんのモノが増えていく。
けれどその中に彼自身が選んだモノは何一つなかった。
