39章
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苦悩するメガトロンの姿を見た若葉は胸の奥がズキリと痛くなるのと同時に暖かくなるのを感じていた。
「(この人は私たちを助けようとしてくれている)」
愛する妻とその娘と血の分けた我が子を。
親としての無償の愛。
ソレが痛いほどによく解った。
だからこそ彼に残酷な選択をさせるわけにはいかないのだ。
させては、いけない。
その優しい両腕は大切な人を抱きしめるべきなのだ。
けれど伸ばされる手の長さには限りがあり、その優しさを誰もが与えられるわけではない。
「(ごめんなさい)」
きっとこの選択を知った母は悲しむ。
我が子を助けるためにもう1人の我が子を犠牲にした。
そのことを口汚く罵ってくる輩もいるだろうが、きっとメガトロンが火の粉を払いのけてくれる。
「(ごめんなさい)」
名前も性別も顔も知らない弟妹。
たくさん愛してあげたかったし、成長を一緒に見守りたかったけれど叶わなかった。
けれど自分が愛されたように弟妹も親からの愛情を惜しみなく与えられて、幸せになって欲しい。
「(ごめんなさい)」
不器用な優しさでたくさん愛してくれた。
欲しかった愛情をくれた人。
だからこそ幸せになって欲しい人。
「(私が守ってみせる)」
ゆっくりと深呼吸をし、気持ちを落ち着かせた若葉はメガトロンを見据えながら口を開いた。
「閣下。私は母と赤ちゃんを助けたい……だから創造主の提案を受け入れて下さい」
大丈夫だと思って声にした言葉は情けないことに震えていた。
けれどソレを無視し、努めて冷静な口調で若葉はメガトロンの説得を、否、自らの決定を口にする。
「このままでは母も赤ちゃんも助かりません」
だからこそ仮初めの希望だとしても今はソレに縋らなければならない。
正しいのか間違いなのか解らなくとも。
創造主の提示した情報へと視線を向けた若葉だったが、書かれている内容は欠片も解らない。
ご丁寧にも金属生命体言語で表示されているからだ。尤も、英語でも日本語でも書かれている内容が難しすぎて理解できなかっただろうな、と若葉は思うとある意味彼等の言語で良かったかもしれない。
「2人を助ける方法ならば必ず見つける……だから愚かな選択はするな、若葉。何も解らぬお前が口を出せば事態は混乱するだけだ。大人しく下がっていろ」
突き放すかのような冷たい口調でメガトロンが告げた言葉に若葉は泣きたくなる。
メガトロンの不器用な優しさに心が締め付けられる。このまま全て任せてしまえば良いと甘く囁く声を若葉は遮断するのと同時に自嘲の笑みを浮かべた。
これから自分はメガトロンを傷つける言葉を口にする。
そうしなければ誰も救われないことだと解っていても、自分を愛してくれた人を傷つけることに心が軋み痛む。
その痛みを堪えながら若葉は唇を動かす。
「母はもう限界です…もうこれ以上苦しめないで下さい」
その言葉はメガトロンにとって致命傷だった。
赤い瞳が驚いたように大きく見開かれた後、何かを堪えるかのように細められる。
人とは異なる存在をその身に宿してから母はきっと自分の命と引き替えてでも子供を産もうとしていることは周知の事だ。
それだけはなんとしてでも阻止しなければならない。
いつか赤子が大きくなったときに自分を生むために母が犠牲になったとならないように。
「(私は貴方の姉だから)」
これが去りゆく姉として貴方にできるたった一つ与えられる愛情なのだから。
「(この人は私たちを助けようとしてくれている)」
愛する妻とその娘と血の分けた我が子を。
親としての無償の愛。
ソレが痛いほどによく解った。
だからこそ彼に残酷な選択をさせるわけにはいかないのだ。
させては、いけない。
その優しい両腕は大切な人を抱きしめるべきなのだ。
けれど伸ばされる手の長さには限りがあり、その優しさを誰もが与えられるわけではない。
「(ごめんなさい)」
きっとこの選択を知った母は悲しむ。
我が子を助けるためにもう1人の我が子を犠牲にした。
そのことを口汚く罵ってくる輩もいるだろうが、きっとメガトロンが火の粉を払いのけてくれる。
「(ごめんなさい)」
名前も性別も顔も知らない弟妹。
たくさん愛してあげたかったし、成長を一緒に見守りたかったけれど叶わなかった。
けれど自分が愛されたように弟妹も親からの愛情を惜しみなく与えられて、幸せになって欲しい。
「(ごめんなさい)」
不器用な優しさでたくさん愛してくれた。
欲しかった愛情をくれた人。
だからこそ幸せになって欲しい人。
「(私が守ってみせる)」
ゆっくりと深呼吸をし、気持ちを落ち着かせた若葉はメガトロンを見据えながら口を開いた。
「閣下。私は母と赤ちゃんを助けたい……だから創造主の提案を受け入れて下さい」
大丈夫だと思って声にした言葉は情けないことに震えていた。
けれどソレを無視し、努めて冷静な口調で若葉はメガトロンの説得を、否、自らの決定を口にする。
「このままでは母も赤ちゃんも助かりません」
だからこそ仮初めの希望だとしても今はソレに縋らなければならない。
正しいのか間違いなのか解らなくとも。
創造主の提示した情報へと視線を向けた若葉だったが、書かれている内容は欠片も解らない。
ご丁寧にも金属生命体言語で表示されているからだ。尤も、英語でも日本語でも書かれている内容が難しすぎて理解できなかっただろうな、と若葉は思うとある意味彼等の言語で良かったかもしれない。
「2人を助ける方法ならば必ず見つける……だから愚かな選択はするな、若葉。何も解らぬお前が口を出せば事態は混乱するだけだ。大人しく下がっていろ」
突き放すかのような冷たい口調でメガトロンが告げた言葉に若葉は泣きたくなる。
メガトロンの不器用な優しさに心が締め付けられる。このまま全て任せてしまえば良いと甘く囁く声を若葉は遮断するのと同時に自嘲の笑みを浮かべた。
これから自分はメガトロンを傷つける言葉を口にする。
そうしなければ誰も救われないことだと解っていても、自分を愛してくれた人を傷つけることに心が軋み痛む。
その痛みを堪えながら若葉は唇を動かす。
「母はもう限界です…もうこれ以上苦しめないで下さい」
その言葉はメガトロンにとって致命傷だった。
赤い瞳が驚いたように大きく見開かれた後、何かを堪えるかのように細められる。
人とは異なる存在をその身に宿してから母はきっと自分の命と引き替えてでも子供を産もうとしていることは周知の事だ。
それだけはなんとしてでも阻止しなければならない。
いつか赤子が大きくなったときに自分を生むために母が犠牲になったとならないように。
「(私は貴方の姉だから)」
これが去りゆく姉として貴方にできるたった一つ与えられる愛情なのだから。
