37章 託されたもの
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オプティマスをリビングに案内した若葉はお茶の準備を始める。
ソファに座っているオプティマスはサイドウェイズに対して世間話をしており、それに対してサイドウェイズが言葉少なに返答している声を聞きながら若葉は先ほどの2人の姿を思い出す。
密談をしている2人の雰囲気から何か良くはないことが起こっているのだと理解した若葉は黙っていたのだが、恐らく何らかの形で自分が関わっている事だけは解っていた。
「逃がさんぞ。小娘」
鮮明に聞こえてきたセンチネルの声。
あの日からセンチネルからの接触は一切無い。
まるで嵐の前の静けさのようだ。そう思いながら無言のまま自身の手を見つめていたときだ。
「どうした?怪我でもしたか?」
大きな掌がそっと触れてくる。
労るかのように、負傷していないのか確認するかのように、優しく触れる手の温もり。
節くれた指、少しばかり硬い皮膚、自分とは違う体温が肌に触れる度に、あの日センチネルに掴まれた手の不快感が消えていく。
「なんでもありませんよ。ちょっとボーッとしただけなので」
「いつもそう言って誤魔化すだろ?ちゃんと見せてみろ」
「平気だって!!大丈夫」
「駄目だ」
互いに手を繋いだまま言い合いをするサイドウェイズと若葉であったが、2人の手の上にポンッと大きな手が置かれる。
「楽しそうだな!私も混ぜてくれ」
嬉々として目を輝かせて参加してきたオプティマスの姿を見て、サイドウェイズと若葉は自分たちが何をしていたのか理解すると、慌てて自分の手を勢いよく引く。
頬を赤くさせ、唇を震わせている2人の姿を見たオプティマスは目を細めて笑う。
「仲が良いのは良いことだが私の存在も忘れないでくれると嬉しいな」
「す、すみません」
羞恥から顔を真っ赤にしてうつむいてしまった若葉に対し、オプティマスは気にするなと言うかのように頭を撫でると用意してあったコーヒーセットを手に取るとリビングへと向かう。
「私やります!!」
客人にお茶の用意をさせるわけにはいかない、オプティマスからコーヒーセットを取り返そうとした若葉であったが、オプティマスは楽しげに笑いながらその言葉を断る。
「偶には私も人の世話をしてみたい」
「で、でも」
「若葉嬢に是非とも私の煎れたコーヒーを飲んで欲しいんだ」
「あ、それは絶対に嫌です」
「遠慮することはないよ」
スキップしそうなほど軽快な足取りでリビングに向かいオプティマスの姿に若葉は戦慄する。
あのコーヒーとは言えない砂糖と牛乳で満ちた飲み物を断固として阻止しなければならない。
その使命感から必死に懇願する若葉とそれを笑いながら拒否するオプティマスの攻防戦が始まるが結果など分かりきっていた。
ソファに座っているオプティマスはサイドウェイズに対して世間話をしており、それに対してサイドウェイズが言葉少なに返答している声を聞きながら若葉は先ほどの2人の姿を思い出す。
密談をしている2人の雰囲気から何か良くはないことが起こっているのだと理解した若葉は黙っていたのだが、恐らく何らかの形で自分が関わっている事だけは解っていた。
「逃がさんぞ。小娘」
鮮明に聞こえてきたセンチネルの声。
あの日からセンチネルからの接触は一切無い。
まるで嵐の前の静けさのようだ。そう思いながら無言のまま自身の手を見つめていたときだ。
「どうした?怪我でもしたか?」
大きな掌がそっと触れてくる。
労るかのように、負傷していないのか確認するかのように、優しく触れる手の温もり。
節くれた指、少しばかり硬い皮膚、自分とは違う体温が肌に触れる度に、あの日センチネルに掴まれた手の不快感が消えていく。
「なんでもありませんよ。ちょっとボーッとしただけなので」
「いつもそう言って誤魔化すだろ?ちゃんと見せてみろ」
「平気だって!!大丈夫」
「駄目だ」
互いに手を繋いだまま言い合いをするサイドウェイズと若葉であったが、2人の手の上にポンッと大きな手が置かれる。
「楽しそうだな!私も混ぜてくれ」
嬉々として目を輝かせて参加してきたオプティマスの姿を見て、サイドウェイズと若葉は自分たちが何をしていたのか理解すると、慌てて自分の手を勢いよく引く。
頬を赤くさせ、唇を震わせている2人の姿を見たオプティマスは目を細めて笑う。
「仲が良いのは良いことだが私の存在も忘れないでくれると嬉しいな」
「す、すみません」
羞恥から顔を真っ赤にしてうつむいてしまった若葉に対し、オプティマスは気にするなと言うかのように頭を撫でると用意してあったコーヒーセットを手に取るとリビングへと向かう。
「私やります!!」
客人にお茶の用意をさせるわけにはいかない、オプティマスからコーヒーセットを取り返そうとした若葉であったが、オプティマスは楽しげに笑いながらその言葉を断る。
「偶には私も人の世話をしてみたい」
「で、でも」
「若葉嬢に是非とも私の煎れたコーヒーを飲んで欲しいんだ」
「あ、それは絶対に嫌です」
「遠慮することはないよ」
スキップしそうなほど軽快な足取りでリビングに向かいオプティマスの姿に若葉は戦慄する。
あのコーヒーとは言えない砂糖と牛乳で満ちた飲み物を断固として阻止しなければならない。
その使命感から必死に懇願する若葉とそれを笑いながら拒否するオプティマスの攻防戦が始まるが結果など分かりきっていた。
