37章 託されたもの
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困惑するサイドウェイズの耳元にオプティマスは自身の顔を近づけると若葉には聞こえない声で話しかける。
「君が最近変わったということは聞いているよ。それが若葉嬢の為だということも」
微笑ましい、というかのような声音で囁かれた言葉にサイドウェイズは褒められたのも関わらず、喜びよりも薄気味悪さを感じてしまう。
「そんな君だからこそ若葉を守って欲しい」
「どういう意味だよ?守るなら俺なんかよりも閣下に」
「メガトロンは駄目だ」
きっぱりと返された言葉の裏には何かあることにサイドウェイズは気づく。
「司令官である私には私なりの成すべき事があるように、メガトロンにもまた組織を率いる者としての成すべき事がある」
軍を率いる者として時には私情を捨て、組織を選ぶことをしなければならない時がある。
最小限の犠牲とするために、時には非道な選択をしなければならない。
「……そもそも誰から守れって言うんだよ」
「私からだ」
まさかの相手にサイドウェイズは一瞬、全ての機能を停止させてしまう。
冗談にしては笑えない、そう言って流そうとしたサイドウェイズだったが先ほど自分を見つめてきたオプティマスの視線を思い出す。
そして次にセンチネルと口論している姿、それらがサイドウェイズの中で繋がった瞬間、背筋に冷たい何かが伝い落ちていく。
センチネルが若葉を手に入れようと今もでも画策していることは知っている。
それをオプティマスが密かに制止していた。
その彼が言った言葉の意味。
「アンタの手に負えない事態になったのか」
「……彼の狡猾さを見誤った私の負けだよ」
歴戦の猛者であり自身の師でもあるセンチネル相手にオプティマスは必死に食らいついていたことは誰もが知っている。
恐らくオプティマスは自分が今後どうなるのか理解しているのだ。
「なんで俺なんだよ。もっと相応しい奴がいるだろ」
負け戦を押しつけてきたオプティマスに対して恨めしい声で話しかけたサイドウェイズの目には苛立ちと微かな恐怖が宿っており、ソレを見たオプティマスは数度瞬きをすると若葉を見る。
話し合いが終わるまで待機をしている若葉の視線が向けられている先に居るのはサイドウェイズで、ソレを確認したオプティマスは少しだけ寂しげに笑う。
「期待しているよ」
一方的に自身の考えと主張をサイドウェイズに押しつけたオプティマスは音もなく離れると、今後苦労続きになるだろうサイドウェイズを労うかのように彼の肩を軽く叩く。
冗談ではない、そう思ったサイドウェイズがオプティマスに向かい声をかけようとしたが、オプティマスはにっこりと微笑みながら自身の唇に人差し指を添える。
【今の話は若葉嬢には秘密にしてくれ。彼女を怖がらせたくはない】
極秘通信でテキストメッセージを一方的に送りつけてきたオプティマスに対し、サイドウェイズは何のリアクションもできぬまま立ち尽くす。
呆然としているサイドウェイズに背を向けて若葉の方へを歩いて行くオプティマスの後ろ姿を見て、我を取り戻したサイドウェイズはぶんぶんと首を左右へと振りながらその場に崩れ落ちた。
「(いやいやいや!!無理だって!!だって俺、斥候よ?戦闘員じゃないのよ!?)」
頭を抱えてうめき声を上げながら座り込むサイドウェイズはこのことを相談すべきだと決めると、上官であるサウンドウェーブへと通信を繋ごうとしたが何故か視界にエラー表示がされる。
あれ?と言うかのように小首をかしげた瞬間、サイドウェイズの右肩にズシッとした何かが置かれた。
ソレがなんなのか解っているサイドウェイズは無言のまま両手を顔の横に上げる事しかできなかった。
「君が最近変わったということは聞いているよ。それが若葉嬢の為だということも」
微笑ましい、というかのような声音で囁かれた言葉にサイドウェイズは褒められたのも関わらず、喜びよりも薄気味悪さを感じてしまう。
「そんな君だからこそ若葉を守って欲しい」
「どういう意味だよ?守るなら俺なんかよりも閣下に」
「メガトロンは駄目だ」
きっぱりと返された言葉の裏には何かあることにサイドウェイズは気づく。
「司令官である私には私なりの成すべき事があるように、メガトロンにもまた組織を率いる者としての成すべき事がある」
軍を率いる者として時には私情を捨て、組織を選ぶことをしなければならない時がある。
最小限の犠牲とするために、時には非道な選択をしなければならない。
「……そもそも誰から守れって言うんだよ」
「私からだ」
まさかの相手にサイドウェイズは一瞬、全ての機能を停止させてしまう。
冗談にしては笑えない、そう言って流そうとしたサイドウェイズだったが先ほど自分を見つめてきたオプティマスの視線を思い出す。
そして次にセンチネルと口論している姿、それらがサイドウェイズの中で繋がった瞬間、背筋に冷たい何かが伝い落ちていく。
センチネルが若葉を手に入れようと今もでも画策していることは知っている。
それをオプティマスが密かに制止していた。
その彼が言った言葉の意味。
「アンタの手に負えない事態になったのか」
「……彼の狡猾さを見誤った私の負けだよ」
歴戦の猛者であり自身の師でもあるセンチネル相手にオプティマスは必死に食らいついていたことは誰もが知っている。
恐らくオプティマスは自分が今後どうなるのか理解しているのだ。
「なんで俺なんだよ。もっと相応しい奴がいるだろ」
負け戦を押しつけてきたオプティマスに対して恨めしい声で話しかけたサイドウェイズの目には苛立ちと微かな恐怖が宿っており、ソレを見たオプティマスは数度瞬きをすると若葉を見る。
話し合いが終わるまで待機をしている若葉の視線が向けられている先に居るのはサイドウェイズで、ソレを確認したオプティマスは少しだけ寂しげに笑う。
「期待しているよ」
一方的に自身の考えと主張をサイドウェイズに押しつけたオプティマスは音もなく離れると、今後苦労続きになるだろうサイドウェイズを労うかのように彼の肩を軽く叩く。
冗談ではない、そう思ったサイドウェイズがオプティマスに向かい声をかけようとしたが、オプティマスはにっこりと微笑みながら自身の唇に人差し指を添える。
【今の話は若葉嬢には秘密にしてくれ。彼女を怖がらせたくはない】
極秘通信でテキストメッセージを一方的に送りつけてきたオプティマスに対し、サイドウェイズは何のリアクションもできぬまま立ち尽くす。
呆然としているサイドウェイズに背を向けて若葉の方へを歩いて行くオプティマスの後ろ姿を見て、我を取り戻したサイドウェイズはぶんぶんと首を左右へと振りながらその場に崩れ落ちた。
「(いやいやいや!!無理だって!!だって俺、斥候よ?戦闘員じゃないのよ!?)」
頭を抱えてうめき声を上げながら座り込むサイドウェイズはこのことを相談すべきだと決めると、上官であるサウンドウェーブへと通信を繋ごうとしたが何故か視界にエラー表示がされる。
あれ?と言うかのように小首をかしげた瞬間、サイドウェイズの右肩にズシッとした何かが置かれた。
ソレがなんなのか解っているサイドウェイズは無言のまま両手を顔の横に上げる事しかできなかった。
