33章:ヒーローはいつだって遅れてやってくる
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
若葉を生きたまま捕獲したいのか、先ほどのようなミサイル攻撃はしてはこないが絶え間なく発射される機銃がスタースクリームの外装に命中していく。
様々な計器が警告するかのように点滅したりアラート音を上げる中、若葉はもう良いと言うかのように首を左右に振る。
「スタースクリーム。もう限界なんでしょ!?もういいよ、私を渡せば」
『黙っていろ、小娘』
「嫌だよ!!スタースクリームが傷つくのもう見たくない」
あふれ出た涙がコックピットの中に落ちていく。
嗚咽を上げる若葉に向かいスタースクリームは静かな声で告げた。
『俺が何の策も無くお前の作戦に同意したとでも?』
「……え?」
『ただ闇雲に飛んでいただけだとでも?』
「どういうこと?」
まるでスタースクリーム自身にも作戦があったかのような口調で話される言葉。
『若葉。空を見上げろ』
言葉の意味などわからぬまま若葉は涙で濡れた目を空へと向ける。
嫌みなくらい雲一つ無い晴天。
ソレをジッと見つめていると不自然な黒い点がある事に気づく。
『我らを助けてくれる神様だ……まぁあの御方にとってはこれほど不釣り合いな言葉は無いだろう』
コックピットに影が落ちてくる。
次第に大きくなっていく影がだんだんとその形を明らかにしていく。
若葉の目に見えたのはとてつもなく大きな戦闘機だ。
怒りの咆哮のようなエンジン音に咄嗟にヘルメット越しに耳を塞いだ直後、スタースクリームの背後に居た敵機めがけて新たな戦闘機が突進したかと思えば、空中でその姿が変形していく。
現れた姿を見た瞬間若葉は息をすることを忘れた。
一度しかその姿を見たことがないが絶対に忘れることなんてできない、彼の本当の姿。
「閣下」
空中でトランスフォームしたメガトロンは勢いを殺さないまま、敵機へと鋭い蹴りを放つ。
突然の攻撃に対処できなかった敵機は右翼が破壊され、体勢を崩したまま海へと勢いよく墜落した。
ソレを見届けるまもなく再度、戦闘機の姿になったメガトロンはスタースクリームの元へと近づく。
『若葉』
久しく聞いていなかった声に名前を呼ばれた若葉は顔をくしゃくしゃにすると大粒の涙を次々とその目から流す。
『帰るぞ』
「うん……帰る、家に帰る」
目元を何度も拭いながら若葉は頷き続けた。
様々な計器が警告するかのように点滅したりアラート音を上げる中、若葉はもう良いと言うかのように首を左右に振る。
「スタースクリーム。もう限界なんでしょ!?もういいよ、私を渡せば」
『黙っていろ、小娘』
「嫌だよ!!スタースクリームが傷つくのもう見たくない」
あふれ出た涙がコックピットの中に落ちていく。
嗚咽を上げる若葉に向かいスタースクリームは静かな声で告げた。
『俺が何の策も無くお前の作戦に同意したとでも?』
「……え?」
『ただ闇雲に飛んでいただけだとでも?』
「どういうこと?」
まるでスタースクリーム自身にも作戦があったかのような口調で話される言葉。
『若葉。空を見上げろ』
言葉の意味などわからぬまま若葉は涙で濡れた目を空へと向ける。
嫌みなくらい雲一つ無い晴天。
ソレをジッと見つめていると不自然な黒い点がある事に気づく。
『我らを助けてくれる神様だ……まぁあの御方にとってはこれほど不釣り合いな言葉は無いだろう』
コックピットに影が落ちてくる。
次第に大きくなっていく影がだんだんとその形を明らかにしていく。
若葉の目に見えたのはとてつもなく大きな戦闘機だ。
怒りの咆哮のようなエンジン音に咄嗟にヘルメット越しに耳を塞いだ直後、スタースクリームの背後に居た敵機めがけて新たな戦闘機が突進したかと思えば、空中でその姿が変形していく。
現れた姿を見た瞬間若葉は息をすることを忘れた。
一度しかその姿を見たことがないが絶対に忘れることなんてできない、彼の本当の姿。
「閣下」
空中でトランスフォームしたメガトロンは勢いを殺さないまま、敵機へと鋭い蹴りを放つ。
突然の攻撃に対処できなかった敵機は右翼が破壊され、体勢を崩したまま海へと勢いよく墜落した。
ソレを見届けるまもなく再度、戦闘機の姿になったメガトロンはスタースクリームの元へと近づく。
『若葉』
久しく聞いていなかった声に名前を呼ばれた若葉は顔をくしゃくしゃにすると大粒の涙を次々とその目から流す。
『帰るぞ』
「うん……帰る、家に帰る」
目元を何度も拭いながら若葉は頷き続けた。
