32章:私は馬鹿じゃない
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若葉は時々言葉に詰まりながらもこの場に居る者達に自身の考えを話し、これから行うべきこと提案する。
日本語で行う若葉の説明をケイド達にも解るように翻訳するのはスタースクリームで、ケイド達の側で黙って耳を傾けているサイドスワイプは少しでも間違ったことを、自分たちを騙そうとするのならば容赦しないと言うかのように鋭い視線を向けてくる。
上手く説明できずにいる若葉に対してスタースクリームがフォローをしてくれ、自らの言いたいことを全て言い終えた若葉は深々と頭を下げる。
「私のことを信用できないと思うのは当然です」
誰も何も言わない格納庫内に若葉の声が響く。
「それでも全員が生きるために協力をして下さい」
今説明した内容は悪いようには思えない。
上手くいけば全員が助かる可能性があるのだ。
一縷の望みをかけるかのように若葉が返答を待っていたときだ。
「信じられるか」
冷たく切り捨てるかのような声に思わず頭を上げた若葉の目に見えたのは、青い目をらんらんと輝かせながらこちらを見つめてくるサイドスワイプの姿だ。
やはり彼が反対してきたか。
そう思った若葉はどうやって彼を説得すべきか必死に考えていたときだ。
「小僧。お前は何故ここに居る?」
「はぁ?」
質問の意図が把握できなかったらしいサイドスワイプが怪訝な視線をスタースクリームへと向ける。
「お前は小娘の護衛として俺たちに同行したはずだ」
「……だとしたら何だ?だからお前達に従えと?」
「違う。お前に護衛を命じたのは誰だ?」
「そんなの」
応えようとしたサイドスワイプの口が止まる。
次いで信じられないと言うかのように青い目が大きく見開かれた。
何かに気づいたらしいサイドスワイプが絶句している中、スタースクリームはゆっくりと頷く。
「今回の件はプライムも知っている」
プライム。
その名を聞いた若葉の脳裏に浮かんだのはオプティマスの顔だ。
穏やかそうな笑みを浮かべる彼がこんな非情な作戦を許可したことが信じられずにいた若葉だったが、すぐにプライムの名を持つ者がもう一人居ることに気づく。
「(あの人ならばやりかねない)」
冷徹な青い瞳を思い出した若葉の背筋を見えぬ何かが撫でた感触がした。
その不快な感触に体を震わせる若葉に誰も気づかぬまま、サイドスワイプとスタースクリームは口論を始める。
最初こそ日本語や英語で会話をしていた二人であったが、次第に彼らの言葉で罵り合うかのような口調で怒鳴り合い始めた事に気づいた若葉は慌てて二人の間に割り込む。
「今は喧嘩している場合じゃないでしょう!?急いでここから離れるべきじゃないの!?」
敵がこちらに向かってきている可能性がある以上、一刻も早くここから離れるべきだと告げた若葉の言葉を聞き、スタースクリームはチッと舌打ちをすると意識を切り替える。
その様子を見た若葉はホッと胸をなで下ろすとサイドスワイプへと視線を向けると問う。
「それで?協力してくれるんですか?してくれないのですか?」
答えは一つしかない。
どちらを選ぶのだ?と視線で答えを求める若葉に対し、サイドスワイプが顔を歪めながら答える。
「断る」
返された答えに若葉は落胆を隠せなかった。
日本語で行う若葉の説明をケイド達にも解るように翻訳するのはスタースクリームで、ケイド達の側で黙って耳を傾けているサイドスワイプは少しでも間違ったことを、自分たちを騙そうとするのならば容赦しないと言うかのように鋭い視線を向けてくる。
上手く説明できずにいる若葉に対してスタースクリームがフォローをしてくれ、自らの言いたいことを全て言い終えた若葉は深々と頭を下げる。
「私のことを信用できないと思うのは当然です」
誰も何も言わない格納庫内に若葉の声が響く。
「それでも全員が生きるために協力をして下さい」
今説明した内容は悪いようには思えない。
上手くいけば全員が助かる可能性があるのだ。
一縷の望みをかけるかのように若葉が返答を待っていたときだ。
「信じられるか」
冷たく切り捨てるかのような声に思わず頭を上げた若葉の目に見えたのは、青い目をらんらんと輝かせながらこちらを見つめてくるサイドスワイプの姿だ。
やはり彼が反対してきたか。
そう思った若葉はどうやって彼を説得すべきか必死に考えていたときだ。
「小僧。お前は何故ここに居る?」
「はぁ?」
質問の意図が把握できなかったらしいサイドスワイプが怪訝な視線をスタースクリームへと向ける。
「お前は小娘の護衛として俺たちに同行したはずだ」
「……だとしたら何だ?だからお前達に従えと?」
「違う。お前に護衛を命じたのは誰だ?」
「そんなの」
応えようとしたサイドスワイプの口が止まる。
次いで信じられないと言うかのように青い目が大きく見開かれた。
何かに気づいたらしいサイドスワイプが絶句している中、スタースクリームはゆっくりと頷く。
「今回の件はプライムも知っている」
プライム。
その名を聞いた若葉の脳裏に浮かんだのはオプティマスの顔だ。
穏やかそうな笑みを浮かべる彼がこんな非情な作戦を許可したことが信じられずにいた若葉だったが、すぐにプライムの名を持つ者がもう一人居ることに気づく。
「(あの人ならばやりかねない)」
冷徹な青い瞳を思い出した若葉の背筋を見えぬ何かが撫でた感触がした。
その不快な感触に体を震わせる若葉に誰も気づかぬまま、サイドスワイプとスタースクリームは口論を始める。
最初こそ日本語や英語で会話をしていた二人であったが、次第に彼らの言葉で罵り合うかのような口調で怒鳴り合い始めた事に気づいた若葉は慌てて二人の間に割り込む。
「今は喧嘩している場合じゃないでしょう!?急いでここから離れるべきじゃないの!?」
敵がこちらに向かってきている可能性がある以上、一刻も早くここから離れるべきだと告げた若葉の言葉を聞き、スタースクリームはチッと舌打ちをすると意識を切り替える。
その様子を見た若葉はホッと胸をなで下ろすとサイドスワイプへと視線を向けると問う。
「それで?協力してくれるんですか?してくれないのですか?」
答えは一つしかない。
どちらを選ぶのだ?と視線で答えを求める若葉に対し、サイドスワイプが顔を歪めながら答える。
「断る」
返された答えに若葉は落胆を隠せなかった。
