27章:楽しい空の旅
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スタースクリームとは仲の良い関係など築けてはいないことは若葉自身が良く解っている。スタースクリームも若葉も相手に対して色々と好ましくは無い感情を抱いている事は何となく理解していた。
若葉としては初対面での出来事が最悪だった為、可能な限り接点を持ちたくはないなぁというのが正直な気持ちであった。
恐らくスタースクリームも若葉がそう思っている事、そう感じていることを解っているはずだし、スタースクリーム自体も若葉に対してあまり良い感情を抱いていないことは彼の態度や言動から何となく理解していた。
それなのに何故嬉しそうに笑うのか若葉には解らない。
ただ何となくだがスタースクリームの笑みを見ていると良くはないことが確実に起こるような気持ちになってしまう。
「なんだ?俺に見惚れていたのか?まぁ俺のような色男を目の前にして、平凡極まりない貴様が魅入ってしまうのは仕方がない事だ」
「・・・・」
「まぁ貴様もお年頃という事で中々素直になれず、俺に対して素っ気ない態度になってしまうのは仕方がない事だ。サウンドウェーブやショックウェーブならばしつこくネチネチ色々と言ってくるだろうがアイツ等とは違って俺は寛容だ」
「・・・・」
「お前がどうしても俺の顔を見つめていたいと言うのであれば許してやろう!!」
ニヤニヤと意地の悪そうな笑みを浮かべているスタースクリームに向かい、若葉は何一つとして言葉を返さない。
つい先程抱いたばかりの考えが自分の杞憂でしかないことを悟ってしまう。
そっと目を伏せるとゆっくりと深呼吸をし、少しばかり高ぶっていた気持ちを落ち着かせると、閉じていた目を開き改めてスタースクリームへと視線を向ける。
この過剰なまでの自信は一体どこから来るのだろうか?その強気さを少しばかり自分にも分けて欲しいものだ、と言うかのようにただ無表情のままジッとスタースクリームを見つめ返せば、その視線の意図に気づいたスタースクリームの顔が引きつった。
「貴様・・・本当に可愛げの無い性格をしているな」
言葉を偽ること無く告げてきたスタースクリームの発言に若葉は驚いたように目を見開く。
自分の性格が愛嬌のある可愛いものではないことくらい若葉は理解していたし、実際に大人達が自分を少しばかり持て余していたことも解っていた。
けれど国の違いなのかこうしてはっきりと言葉にしてくる人は今まで居なかった。
ある意味新鮮な気持ちになりながら若葉はスタースクリームを見つめる。
「自分でも解っていますよ。面倒くさい性格って事くらい」
「変えようとは思わないのか?女は愛嬌という言葉が貴様の故郷にはあるのだろう?」
「あー・・・まぁそうですね。ですが時代と共に色々と変化しますし」
「フンッ。強情っ張りめ」
鼻で一笑しながら告げられた言葉は意地の悪いものだ。
けれどそれを口にするスタースクリームの目がどこか楽しそうなもので、そういった性格をしたものを割と好んでいることを無言のまま伝えてきた。
性格が捻くれている人は自分と同じような人に対して共感とやらをいだくというのは本当だったのだなぁと若葉は思う。
「貴方の顔は私の好みではありませんけど、好きな人には好きなタイプの顔だと思いますよ?まぁ蓼食う虫も好きという言葉もありますからね」
生温かな目を向けながら若葉が告げた言葉。
人よりも優れた能力を持っているスタースクリームはその言葉の意味を調べると、盛大に顔を歪めるとこめかみを引きつらせながら話しかけてくる。
「よぉーし。喧嘩を売ったな?言い値で買ってやろうじゃないか、小娘が!」
言い終わるのと同時にスタースクリームの手が若葉へと伸ばされる。
大きな手が自分へと向かって近づいてくるのがコマ送りのように、それこそスローモーションのようにゆっくりとしたものである事に気づいた若葉はヒュッと息を短く吸い込むと身体を強ばらせる。
『痛いか?私に逆らうからそうなる』
耳の奥で鮮明に思い出されたのは父の感情の一欠片も宿らぬ無機質な声音だった。
血の繋がりのある娘に対する発言では無い声音を思い出した若葉の顔は強ばる。
若葉としては初対面での出来事が最悪だった為、可能な限り接点を持ちたくはないなぁというのが正直な気持ちであった。
恐らくスタースクリームも若葉がそう思っている事、そう感じていることを解っているはずだし、スタースクリーム自体も若葉に対してあまり良い感情を抱いていないことは彼の態度や言動から何となく理解していた。
それなのに何故嬉しそうに笑うのか若葉には解らない。
ただ何となくだがスタースクリームの笑みを見ていると良くはないことが確実に起こるような気持ちになってしまう。
「なんだ?俺に見惚れていたのか?まぁ俺のような色男を目の前にして、平凡極まりない貴様が魅入ってしまうのは仕方がない事だ」
「・・・・」
「まぁ貴様もお年頃という事で中々素直になれず、俺に対して素っ気ない態度になってしまうのは仕方がない事だ。サウンドウェーブやショックウェーブならばしつこくネチネチ色々と言ってくるだろうがアイツ等とは違って俺は寛容だ」
「・・・・」
「お前がどうしても俺の顔を見つめていたいと言うのであれば許してやろう!!」
ニヤニヤと意地の悪そうな笑みを浮かべているスタースクリームに向かい、若葉は何一つとして言葉を返さない。
つい先程抱いたばかりの考えが自分の杞憂でしかないことを悟ってしまう。
そっと目を伏せるとゆっくりと深呼吸をし、少しばかり高ぶっていた気持ちを落ち着かせると、閉じていた目を開き改めてスタースクリームへと視線を向ける。
この過剰なまでの自信は一体どこから来るのだろうか?その強気さを少しばかり自分にも分けて欲しいものだ、と言うかのようにただ無表情のままジッとスタースクリームを見つめ返せば、その視線の意図に気づいたスタースクリームの顔が引きつった。
「貴様・・・本当に可愛げの無い性格をしているな」
言葉を偽ること無く告げてきたスタースクリームの発言に若葉は驚いたように目を見開く。
自分の性格が愛嬌のある可愛いものではないことくらい若葉は理解していたし、実際に大人達が自分を少しばかり持て余していたことも解っていた。
けれど国の違いなのかこうしてはっきりと言葉にしてくる人は今まで居なかった。
ある意味新鮮な気持ちになりながら若葉はスタースクリームを見つめる。
「自分でも解っていますよ。面倒くさい性格って事くらい」
「変えようとは思わないのか?女は愛嬌という言葉が貴様の故郷にはあるのだろう?」
「あー・・・まぁそうですね。ですが時代と共に色々と変化しますし」
「フンッ。強情っ張りめ」
鼻で一笑しながら告げられた言葉は意地の悪いものだ。
けれどそれを口にするスタースクリームの目がどこか楽しそうなもので、そういった性格をしたものを割と好んでいることを無言のまま伝えてきた。
性格が捻くれている人は自分と同じような人に対して共感とやらをいだくというのは本当だったのだなぁと若葉は思う。
「貴方の顔は私の好みではありませんけど、好きな人には好きなタイプの顔だと思いますよ?まぁ蓼食う虫も好きという言葉もありますからね」
生温かな目を向けながら若葉が告げた言葉。
人よりも優れた能力を持っているスタースクリームはその言葉の意味を調べると、盛大に顔を歪めるとこめかみを引きつらせながら話しかけてくる。
「よぉーし。喧嘩を売ったな?言い値で買ってやろうじゃないか、小娘が!」
言い終わるのと同時にスタースクリームの手が若葉へと伸ばされる。
大きな手が自分へと向かって近づいてくるのがコマ送りのように、それこそスローモーションのようにゆっくりとしたものである事に気づいた若葉はヒュッと息を短く吸い込むと身体を強ばらせる。
『痛いか?私に逆らうからそうなる』
耳の奥で鮮明に思い出されたのは父の感情の一欠片も宿らぬ無機質な声音だった。
血の繋がりのある娘に対する発言では無い声音を思い出した若葉の顔は強ばる。