27章:楽しい空の旅
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シートベルトの着用サインが消えたのを確認した若葉だったが身じろぎ一つすることが出来ぬままシートに座り続けていた。
それは機内に満ちている雰囲気が異常なくらい張り詰めていることが原因だ。
サイドスワイプが姿を見せたときと比べものにならない程の張り詰めた空気は明らかに異様でとても肩の力を抜いて気楽に過ごせるようなものではなく、下手なことをすると容赦なく制裁が行われる事が間違いない。
キャビンアテンダント達も全員が怯えたような顔をして待機しており、彼女達に対して若葉は心の底から申し訳ないと思いながら、機内がこうなってしまっている原因の一人であるスタースクリームへと視線を向ける。
『俺は人間達に依頼をされてこの場に居る』
『依頼だと?』
『シャーロット・メアリング。お前も名前くらいは聞いたことがあるだろう?』
『何故貴様が人間からの依頼なんてものを引き受けた?』
『報酬が良かっただけだ。他意は無い』
『ッチ・・・・俺の邪魔だけはするなよ』
母の友人だというメアリングから護衛の依頼をされたロックダウンという男。
何となくだが彼もまた人間では無いのだと感じ取っていた若葉はチラリと彼に視線を向ける。
退屈そうな顔をして端末を見つめているその横顔には何の感情も浮かんではおらず、先程のスタースクリームの発言など無かったかのような顔をしていることから、機嫌が悪いというわけでは無い。
「(初対面だし挨拶した方が良いよね)」
護衛として来てくれたのだから感謝の言葉を告げるべきだ、そう判断した若葉はシートベルトを外すと立ち上がろうとしたときだ。
問答無用で手首を掴まれてた若葉は何だと言うかのようにスタースクリームへと視線を向けるが、スタースクリームは若葉を見ることなく手に持った端末へと視線を向けたまま問いかけてきた。
「どこへ行く?」
「ロックダウンさんとサイドスワイプさんに挨拶とお礼を言おうかと思いまして」
「不要だ」
「でも」
「黙って座っていろ」
淡々とした声音である分、スタースクリームの不機嫌さが嫌と言うほど若葉に伝わってきた為、若葉は渋々シートに座り直す。
機内の雰囲気は相も変わらず悪いままだ。
ロックダウンとサイドスワイプに声をかけ、挨拶をするだけでも機内の雰囲気は何かしら変わったかもしれないのにソレを邪魔したスタースクリームへと若葉は恨めしげな視線を向ける。
この何とも言えない、そして些細なミスすら許されない雰囲気を作り出している1人であるスタースクリームは機内の雰囲気など気にもとめないと言うかのような態度で、少しばかりソレが腹立たしく感じられた若葉が少しばかり目を眇めてしまうのも無理はない事だ。
「どうした?まだ何かあるのか?」
気むずかしそうな顔をしながら携帯端末を睨み付けていたスタースクリームであったが、自分へと向けられる視線には気づいてらしく声を掛けてくる。
「・・・いえ。別に何もありません」
事実、特にコレと言って用事の無かった若葉がそう答えるとスタースクリームは携帯端末からようやく視線を逸らす。
ゆっくりとした動作で若葉の方へと顔を向けたその顔に浮かぶのは満面の笑みだ。
それは機内に満ちている雰囲気が異常なくらい張り詰めていることが原因だ。
サイドスワイプが姿を見せたときと比べものにならない程の張り詰めた空気は明らかに異様でとても肩の力を抜いて気楽に過ごせるようなものではなく、下手なことをすると容赦なく制裁が行われる事が間違いない。
キャビンアテンダント達も全員が怯えたような顔をして待機しており、彼女達に対して若葉は心の底から申し訳ないと思いながら、機内がこうなってしまっている原因の一人であるスタースクリームへと視線を向ける。
『俺は人間達に依頼をされてこの場に居る』
『依頼だと?』
『シャーロット・メアリング。お前も名前くらいは聞いたことがあるだろう?』
『何故貴様が人間からの依頼なんてものを引き受けた?』
『報酬が良かっただけだ。他意は無い』
『ッチ・・・・俺の邪魔だけはするなよ』
母の友人だというメアリングから護衛の依頼をされたロックダウンという男。
何となくだが彼もまた人間では無いのだと感じ取っていた若葉はチラリと彼に視線を向ける。
退屈そうな顔をして端末を見つめているその横顔には何の感情も浮かんではおらず、先程のスタースクリームの発言など無かったかのような顔をしていることから、機嫌が悪いというわけでは無い。
「(初対面だし挨拶した方が良いよね)」
護衛として来てくれたのだから感謝の言葉を告げるべきだ、そう判断した若葉はシートベルトを外すと立ち上がろうとしたときだ。
問答無用で手首を掴まれてた若葉は何だと言うかのようにスタースクリームへと視線を向けるが、スタースクリームは若葉を見ることなく手に持った端末へと視線を向けたまま問いかけてきた。
「どこへ行く?」
「ロックダウンさんとサイドスワイプさんに挨拶とお礼を言おうかと思いまして」
「不要だ」
「でも」
「黙って座っていろ」
淡々とした声音である分、スタースクリームの不機嫌さが嫌と言うほど若葉に伝わってきた為、若葉は渋々シートに座り直す。
機内の雰囲気は相も変わらず悪いままだ。
ロックダウンとサイドスワイプに声をかけ、挨拶をするだけでも機内の雰囲気は何かしら変わったかもしれないのにソレを邪魔したスタースクリームへと若葉は恨めしげな視線を向ける。
この何とも言えない、そして些細なミスすら許されない雰囲気を作り出している1人であるスタースクリームは機内の雰囲気など気にもとめないと言うかのような態度で、少しばかりソレが腹立たしく感じられた若葉が少しばかり目を眇めてしまうのも無理はない事だ。
「どうした?まだ何かあるのか?」
気むずかしそうな顔をしながら携帯端末を睨み付けていたスタースクリームであったが、自分へと向けられる視線には気づいてらしく声を掛けてくる。
「・・・いえ。別に何もありません」
事実、特にコレと言って用事の無かった若葉がそう答えるとスタースクリームは携帯端末からようやく視線を逸らす。
ゆっくりとした動作で若葉の方へと顔を向けたその顔に浮かぶのは満面の笑みだ。