24章:戦争が残した傷跡
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今までの会話の流れから想像するに、フォールンの言う昔話には良くはない感情が傾いてしまったからだ。
恐らくソレは間違いではなくて、そしてソレを聞いてしまえばメガトロンと自分の首を締め上げるだろう事を若葉は直感で感じ取っていた。
故に選択肢は慎重なものへと変わる。
メガトロンへの害を可能な限り減らすための。
母とメガトロンと、そしてその2人の間に生まれるだろう子どものために自分が今できうるだろう最大限の選択をしなければならない。
そう意を決した若葉はゆっくりとフォールンへと問う。
「あの・・・昔話とは閣下とオプティマスさんの過去に関するお話でしょうか?」
遠慮しがちに若葉が問いかけた言葉に対しフォールンは少しばかり驚いたと言うかのように目を開く。
その顔を見た若葉はやはりそうなのだと理解すると、フォールンの口からメガトロンの過去を聞くことに関して躊躇いを抱いてしまう。
フォールンの言う昔話、それはきっとメガトロンとオプティマスが今夜話そうとしてくれたことだ。
彼等の過去に、彼等の正体に、深く深く関わる話。
そんな大事な話を2人抜きにして聞いても良いのだろうか?そんな考えが、不安が、顔に出てしまっていたらしくフォールンは大丈夫だと言うかのように一つ頷く。
「閣下とオプティマスさんを呼んだ方が・・・」
「それは出来ぬ話なのだ」
きっぱりと返された言葉に対して若葉は何故と問うことは出来なかった。
「若葉。我らの過去を話すと言ったのはメガトロンからか?」
「はい。・・・閣下がそう言われた後、オプティマスさんが自分も関係があるから一緒に話すと言われて」
「そうか」
オプティマスの言葉を告げるとフォールンは少しだけ嬉しそうに目元を和らげて笑う。
その顔がまるで救われたというかのようなものであったことに若葉は何も解らぬまま、フォールンの顔をジッと見つめることしか出来ない。
この人はきっと良くも悪くも事実しか言わぬ人だ、だからこそ誰よりも苦しむのだろうなと思いながら若葉はフォールンを見つめる。
「若葉に我々に起きた事を話すと決めたメガトロンは責任は自分にあるのだと言うつもりだったのだろう。それに気づいたオプティマスは咎を1人背負うとするメガトロンを助ける為に同席するといったのだろうな・・・自らの立場故にあの2人はとてもよく似ている」
フォールンの言うように確かにメガトロンとオプティマスは多くの者達を率いることがある為かとてもよく似ている。
時折冗談を言っているメガトロンとオプティマスの仲は良さそうに感じられるのだが、時折2人の間に上手く言葉には出来ない”何か”があるような気が若葉にはしていた。
その”何か”は何気ない時に、ありふれた会話の中に、突然現れ、その時は少しばかり空気が張り詰め、けれどどこか悲しげなその雰囲気が若葉は好きではない。
その雰囲気になるとき必ずどちらかが痛みを堪えているかのような顔をしているからだ。
「(それは閣下とオプティマスさんだけじゃない)」
メガトロンの部下とオプティマスの部下も時折そのような雰囲気になるが、こちらの方はどちらかと言えば怒りや憎しみの感情の方が強い。
双方の間には埋まることのない溝のようなモノが存在していて、互いに相手に対して負の感情を抱いているような気がした。
そしてそれは前にオプティマスが言っていたメガトロンとセンチネルとの間にあるという”わだかまり”にも関係あるだろうなと若葉は思いながら黙っていたときだ。
「我々は二つの種族に別れてずっと戦争をしていた」
唐突に言われた言葉。
戦争、という単語の意味を若葉は最初こそ理解出来ず、ただ、無言のままフォールンを見上げることしか出来なかった。
恐らくソレは間違いではなくて、そしてソレを聞いてしまえばメガトロンと自分の首を締め上げるだろう事を若葉は直感で感じ取っていた。
故に選択肢は慎重なものへと変わる。
メガトロンへの害を可能な限り減らすための。
母とメガトロンと、そしてその2人の間に生まれるだろう子どものために自分が今できうるだろう最大限の選択をしなければならない。
そう意を決した若葉はゆっくりとフォールンへと問う。
「あの・・・昔話とは閣下とオプティマスさんの過去に関するお話でしょうか?」
遠慮しがちに若葉が問いかけた言葉に対しフォールンは少しばかり驚いたと言うかのように目を開く。
その顔を見た若葉はやはりそうなのだと理解すると、フォールンの口からメガトロンの過去を聞くことに関して躊躇いを抱いてしまう。
フォールンの言う昔話、それはきっとメガトロンとオプティマスが今夜話そうとしてくれたことだ。
彼等の過去に、彼等の正体に、深く深く関わる話。
そんな大事な話を2人抜きにして聞いても良いのだろうか?そんな考えが、不安が、顔に出てしまっていたらしくフォールンは大丈夫だと言うかのように一つ頷く。
「閣下とオプティマスさんを呼んだ方が・・・」
「それは出来ぬ話なのだ」
きっぱりと返された言葉に対して若葉は何故と問うことは出来なかった。
「若葉。我らの過去を話すと言ったのはメガトロンからか?」
「はい。・・・閣下がそう言われた後、オプティマスさんが自分も関係があるから一緒に話すと言われて」
「そうか」
オプティマスの言葉を告げるとフォールンは少しだけ嬉しそうに目元を和らげて笑う。
その顔がまるで救われたというかのようなものであったことに若葉は何も解らぬまま、フォールンの顔をジッと見つめることしか出来ない。
この人はきっと良くも悪くも事実しか言わぬ人だ、だからこそ誰よりも苦しむのだろうなと思いながら若葉はフォールンを見つめる。
「若葉に我々に起きた事を話すと決めたメガトロンは責任は自分にあるのだと言うつもりだったのだろう。それに気づいたオプティマスは咎を1人背負うとするメガトロンを助ける為に同席するといったのだろうな・・・自らの立場故にあの2人はとてもよく似ている」
フォールンの言うように確かにメガトロンとオプティマスは多くの者達を率いることがある為かとてもよく似ている。
時折冗談を言っているメガトロンとオプティマスの仲は良さそうに感じられるのだが、時折2人の間に上手く言葉には出来ない”何か”があるような気が若葉にはしていた。
その”何か”は何気ない時に、ありふれた会話の中に、突然現れ、その時は少しばかり空気が張り詰め、けれどどこか悲しげなその雰囲気が若葉は好きではない。
その雰囲気になるとき必ずどちらかが痛みを堪えているかのような顔をしているからだ。
「(それは閣下とオプティマスさんだけじゃない)」
メガトロンの部下とオプティマスの部下も時折そのような雰囲気になるが、こちらの方はどちらかと言えば怒りや憎しみの感情の方が強い。
双方の間には埋まることのない溝のようなモノが存在していて、互いに相手に対して負の感情を抱いているような気がした。
そしてそれは前にオプティマスが言っていたメガトロンとセンチネルとの間にあるという”わだかまり”にも関係あるだろうなと若葉は思いながら黙っていたときだ。
「我々は二つの種族に別れてずっと戦争をしていた」
唐突に言われた言葉。
戦争、という単語の意味を若葉は最初こそ理解出来ず、ただ、無言のままフォールンを見上げることしか出来なかった。