23章:青と赤の狡猾な者
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センチネルの言葉は勿論若葉にも届いていた。
感情が宿らぬ冷たい声、若葉の行動を客観的に見た言葉、それらを聞いて思い出すのは幼い頃の自分がしてしまった愚かな行動だ。
娘の為に頭を下げる母の姿が鮮明に浮かんだ若葉を襲ったのは強い罪悪感だった。
「センチネル。それは少しばかり違う・・・彼女は巻き込まれただけだ」
やんわりとだがセンチネルの言葉を否定した声、その声はオプティマスのものだったことに気づいた若葉が彼の方へと視線を向けてみれば、そこにはオプティマスが立っていた。
けれど今の彼には見慣れた柔和な笑みも、穏やかな雰囲気も無い。
代わりにあるのは強ばった顔と、張り詰めたかのような雰囲気だ。
「私にはそうは思えんから言っているのだ」
オプティマスの意見をいとも簡単に切捨てたセンチネルは無言のまま若葉の方へと近づいてくる。
その行動を誰も止めることが出来ぬまま、センチネルは若葉の前で立ち止まると問答無用で若葉の腕を掴んだ。
「ッ!?」
乱暴としか言えないセンチネルの行動に若葉は驚き、何の対処も出来ないまま腕を引かれ、強制的に立たされてしまう。
若葉の膝の上に頭を乗せていたサイドウェイズは固い床の上に肩から倒れる。内部に深刻なダメージがある為に身動きの出来ない身体へと加えられた衝撃により、サイドウェイズはくぐもった呻き声を上げながら身体を震わせることしか出来ずにいると、その異変に気づいたラチェットがすぐさま側によると声を掛ける。
「サイドウェイズさんッ!!」
大丈夫か?と思いながらサイドウェイズの名を呼びながら側に寄ろうとしたのだが、それは許さないと言うかのようにセンチネルが若葉の腕を強く掴む。
腕を掴む手にはセンチネルの機嫌の悪さを伝えてくるかのように少しずつ力を増し、解放するつもりが欠片もない事に気づいた若葉の顔が恐怖から歪むがそれでもセンチネルは力を緩めることはしない。
「痛いッ!!離してよ!!!」
強すぎる力のせいで血流が悪くなってしまった指先の色が変色しはじめる。
若葉は右腕を振ってセンチネルの手から逃れようとするのだが、その程度の抵抗など意味を成さないと言うかのようにセンチネルは冷たい眼差しで若葉を見つめ続けていた。
冷たく傲慢なその眼差しに若葉は威圧され、ヒュッと短く息を吸い込むと身動きすることを止める。
「センチネル、彼女は怪我をしている。手荒な扱いは止めてくれ」
懇願するかのような声でラチェットは告げるとセンチネルは若葉の左腕に巻かれている包帯を見て一瞬だけ目を細めたが、右腕を掴む手から力を抜くことはしない。
「若葉、だったな。君の身柄はメガトロンの管理下から外れ、今後は私の管理下に置かれることとなる」
一方的に告げられた命令にその場に居る誰もが唖然とした顔をしてセンチネルを見つめる事しか出来ずにいた。
最初に我を取り戻したのはオプティマスで、彼は血の気を引いた顔をしてセンチネルへと向かい必死に考え直すように進言する。
「この数日の間で起きた問題に関し、この娘が原因となっていることはお前も知っているのだろう?」
「それは・・・だがッ!彼女一人に責任があるわけでは無い。責任ならば彼女がここに来てからずっと側にいた者達全員にあるはずだ。彼女の側にいて、彼女がどのような行動を取るのか知っていた、解っていたが彼女の身柄を拘束するわけではなく自由にさせていたのだから」
「オプティマス。その物言いではまるでお前にも責任があると言っているように聞こえるのだが?」
青い目が不快だと言うかのように細められるのと同時にセンチネルの雰囲気がガラリと変わった。
感情が宿らぬ冷たい声、若葉の行動を客観的に見た言葉、それらを聞いて思い出すのは幼い頃の自分がしてしまった愚かな行動だ。
娘の為に頭を下げる母の姿が鮮明に浮かんだ若葉を襲ったのは強い罪悪感だった。
「センチネル。それは少しばかり違う・・・彼女は巻き込まれただけだ」
やんわりとだがセンチネルの言葉を否定した声、その声はオプティマスのものだったことに気づいた若葉が彼の方へと視線を向けてみれば、そこにはオプティマスが立っていた。
けれど今の彼には見慣れた柔和な笑みも、穏やかな雰囲気も無い。
代わりにあるのは強ばった顔と、張り詰めたかのような雰囲気だ。
「私にはそうは思えんから言っているのだ」
オプティマスの意見をいとも簡単に切捨てたセンチネルは無言のまま若葉の方へと近づいてくる。
その行動を誰も止めることが出来ぬまま、センチネルは若葉の前で立ち止まると問答無用で若葉の腕を掴んだ。
「ッ!?」
乱暴としか言えないセンチネルの行動に若葉は驚き、何の対処も出来ないまま腕を引かれ、強制的に立たされてしまう。
若葉の膝の上に頭を乗せていたサイドウェイズは固い床の上に肩から倒れる。内部に深刻なダメージがある為に身動きの出来ない身体へと加えられた衝撃により、サイドウェイズはくぐもった呻き声を上げながら身体を震わせることしか出来ずにいると、その異変に気づいたラチェットがすぐさま側によると声を掛ける。
「サイドウェイズさんッ!!」
大丈夫か?と思いながらサイドウェイズの名を呼びながら側に寄ろうとしたのだが、それは許さないと言うかのようにセンチネルが若葉の腕を強く掴む。
腕を掴む手にはセンチネルの機嫌の悪さを伝えてくるかのように少しずつ力を増し、解放するつもりが欠片もない事に気づいた若葉の顔が恐怖から歪むがそれでもセンチネルは力を緩めることはしない。
「痛いッ!!離してよ!!!」
強すぎる力のせいで血流が悪くなってしまった指先の色が変色しはじめる。
若葉は右腕を振ってセンチネルの手から逃れようとするのだが、その程度の抵抗など意味を成さないと言うかのようにセンチネルは冷たい眼差しで若葉を見つめ続けていた。
冷たく傲慢なその眼差しに若葉は威圧され、ヒュッと短く息を吸い込むと身動きすることを止める。
「センチネル、彼女は怪我をしている。手荒な扱いは止めてくれ」
懇願するかのような声でラチェットは告げるとセンチネルは若葉の左腕に巻かれている包帯を見て一瞬だけ目を細めたが、右腕を掴む手から力を抜くことはしない。
「若葉、だったな。君の身柄はメガトロンの管理下から外れ、今後は私の管理下に置かれることとなる」
一方的に告げられた命令にその場に居る誰もが唖然とした顔をしてセンチネルを見つめる事しか出来ずにいた。
最初に我を取り戻したのはオプティマスで、彼は血の気を引いた顔をしてセンチネルへと向かい必死に考え直すように進言する。
「この数日の間で起きた問題に関し、この娘が原因となっていることはお前も知っているのだろう?」
「それは・・・だがッ!彼女一人に責任があるわけでは無い。責任ならば彼女がここに来てからずっと側にいた者達全員にあるはずだ。彼女の側にいて、彼女がどのような行動を取るのか知っていた、解っていたが彼女の身柄を拘束するわけではなく自由にさせていたのだから」
「オプティマス。その物言いではまるでお前にも責任があると言っているように聞こえるのだが?」
青い目が不快だと言うかのように細められるのと同時にセンチネルの雰囲気がガラリと変わった。