21章:臆病者のヒーロー
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2人の間に流れる沈黙。
風に乗って微かに聞こえてくる波の音だけが2人にとって音となる。
何か言わなくては、そう思うがこういう時に何を言えば良いのだろうか?と若葉が必死に考えていた時だ。
「ここでなにしているんだ?もしかして迷子か?」
「違います」
「はいはい。迷子ってのはそう言うもんだ」
「だからッ!!違うって言っているでしょ!?・・・私はサイドウェイズさんを探しているんです」
「サイドウェイズを?」
怪訝そうな顔をしたサイドスワイプに対し若葉はそうだと言うかのようにぎこちなく首を動かす。
「なんでこんな時間に?」
「色々とありまして」
「・・・子どもはもう寝る時間だぞ?」
「えぇ。確かにそうですね。でも貴方が思っているよりも私は子どもじゃありませんのでご安心下さい」
途中、小馬鹿にするかのような発言がありイラッとした笑みを浮かべた若葉を見てサイドスワイプが「ヤベッ」と言いたげな顔をして黙り込む。
自分の不在に気づいたメガトロンが追いかけてくる可能性が否定できない以上、ここで足止めをされるわけにはいかなかった。
「えぇっと、私はそろそろ失礼しますね」
一刻も早くサイドウェイズを見つけなければならない。
そう思いながらチラリと目の前に居るサイドスワイプを盗み見る。
なんとなくサイドウェイズが父に捕まっている事を口にしては駄目なような気がした。
それは昼間の2人の関係を知ったからで、言えばきっと目の前に居る青年が何か言ってくるだろうと思ったからだ。
「迷子1人で彼奴を捜せるのか?」
「だから迷子じゃありません!!」
「なら迷子はサイドウェイズか?」
「違います」
何故この青年は頑なに自分達を迷子にしようとしているのだ?
そう思いながら若葉はサイドスワイプを見つめる。
「お前等が迷子じゃないなら、なんでこんな時間に外をふらついているのか答えられるよな?ここがどこだか忘れたわけじゃねぇだろ?」
先程までのやり取りが嘘のようにサイドスワイプの口から出てきたのは咎めるかのような言葉だった。
「ちょっと、色々ありまして」
詳しい事情を口にするつもりのないらしい若葉を見下ろしながら、サイドスワイプはスッキリとしないこの状況に対する苛立ちからガリッと乱暴に頭を掻く。
「・・・・アイツ絡みの色々ねぇ?」
納得できないことがあるのか、またはディセプティコン側と若葉が仲良くしていることが気に入らないかサイドスワイプは青い目を眇めながら少しばかり棘のある声音で呟く。
風に乗って微かに聞こえてくる波の音だけが2人にとって音となる。
何か言わなくては、そう思うがこういう時に何を言えば良いのだろうか?と若葉が必死に考えていた時だ。
「ここでなにしているんだ?もしかして迷子か?」
「違います」
「はいはい。迷子ってのはそう言うもんだ」
「だからッ!!違うって言っているでしょ!?・・・私はサイドウェイズさんを探しているんです」
「サイドウェイズを?」
怪訝そうな顔をしたサイドスワイプに対し若葉はそうだと言うかのようにぎこちなく首を動かす。
「なんでこんな時間に?」
「色々とありまして」
「・・・子どもはもう寝る時間だぞ?」
「えぇ。確かにそうですね。でも貴方が思っているよりも私は子どもじゃありませんのでご安心下さい」
途中、小馬鹿にするかのような発言がありイラッとした笑みを浮かべた若葉を見てサイドスワイプが「ヤベッ」と言いたげな顔をして黙り込む。
自分の不在に気づいたメガトロンが追いかけてくる可能性が否定できない以上、ここで足止めをされるわけにはいかなかった。
「えぇっと、私はそろそろ失礼しますね」
一刻も早くサイドウェイズを見つけなければならない。
そう思いながらチラリと目の前に居るサイドスワイプを盗み見る。
なんとなくサイドウェイズが父に捕まっている事を口にしては駄目なような気がした。
それは昼間の2人の関係を知ったからで、言えばきっと目の前に居る青年が何か言ってくるだろうと思ったからだ。
「迷子1人で彼奴を捜せるのか?」
「だから迷子じゃありません!!」
「なら迷子はサイドウェイズか?」
「違います」
何故この青年は頑なに自分達を迷子にしようとしているのだ?
そう思いながら若葉はサイドスワイプを見つめる。
「お前等が迷子じゃないなら、なんでこんな時間に外をふらついているのか答えられるよな?ここがどこだか忘れたわけじゃねぇだろ?」
先程までのやり取りが嘘のようにサイドスワイプの口から出てきたのは咎めるかのような言葉だった。
「ちょっと、色々ありまして」
詳しい事情を口にするつもりのないらしい若葉を見下ろしながら、サイドスワイプはスッキリとしないこの状況に対する苛立ちからガリッと乱暴に頭を掻く。
「・・・・アイツ絡みの色々ねぇ?」
納得できないことがあるのか、またはディセプティコン側と若葉が仲良くしていることが気に入らないかサイドスワイプは青い目を眇めながら少しばかり棘のある声音で呟く。