20章:抜け出した先に待ち受けるのは
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部屋の隅で丸くなったラヴィッジはフンッと小さく鼻息を鳴らすとふて寝を始める。
さすがに声を掛けた方が良いのではないだろうか?と思った若葉が声を出すよりも早く、その必要はないと言うかのようにフレンジーが口を開いた。
「気にしないでくれ。ここで甘やかすと調子に乗るから」
「そうなの?」
「あぁ・・・サウンドウェーブが地味に甘やかしてなぁ」
酷く疲れたような顔をして何も無い場所を見つめるフレンジーの顔に浮かぶ感情に対し、若葉は何と答えれば良いのか解らず曖昧な笑みを浮かべることしか出来ない。
脳裏に浮かぶのは冷たい雰囲気をしたまま自分を見つめてくるサウンドウェーブの姿。
彼は躾などに関してかなり厳しいような印象なのだが、実際には違ったことに少しばかり驚きながらラヴィッジを見つめていた時だ。
「若葉。良ければシャワーでも浴びてきたらどうだ?気分転換になると思うぜ?」
「個人的には是非ともそうしたいのだけど・・・良いのかなぁ?」
潔癖の人のシャワールームを使う事がどういった意味を持っているのか若葉は解っている為、恐る恐るフレンジーへと本当に良いのか確認をしてみる。
「言いたい事は何となく解ってる。安心しろよ。後で俺達で掃除しておくからさ」
「いやぁ・・・それはさすがに拙いような気がするんだけど?」
見た目が自分よりも子どものフレンジーに掃除を押しつける事に対し、良心が咎めてしまった若葉が言葉を濁す。
「気にしなくて良いぜ?割と掃除を命令される事って多いからな・・・まぁつまりは信頼できる奴の掃除以外は気に入らねぇって事だから若葉が掃除したって結局俺達でやり直しだ」
だから気にすることなく使ってくれて構わない。
そう言って笑ったフレンジーの言葉に若葉はここまで言われて遠慮するのも、フレンジーの立場的に色々と後でサウンドウェーブから小言をもらう可能性があるかもしれないなぁと思うとぎこちなく微笑むとフレンジーの頭をそっと撫でる。
「ならお言葉に甘えてさせてもらおうかな」
「おう・・・そうしてくれ」
白かった頬を少しだけ赤くしてフレンジーは告げると、今なお自分の頭を撫で続けている若葉の手から逃れるかのように部屋の隅にあるクローゼットへと向かい、中から何かを取り出すと戻ってくる。
戻ってきたフレンジーの手にはバスタオルがあった。
「着替えはないよな?良ければサウンドウェーブのTシャツでも着るか?」
「それは遠慮します。・・・ってかTシャツ持っていたんですね」
「イメージにないよなぁ。でも寝るときはTシャツとジャージだぜ?」
「凄く意外な感じだね」
「みんなそう言うな!」
ケケケと楽しげに笑ったフレンジーは若葉のすぐ側を通り抜けると、バスルームへと続くドアを開けると電気をつける。
「使い終わったら教えてくれ」
「ありがとう」
中に入った若葉がお礼を告げるとフレンジーは困ったように視線を彷徨わせただけで、何か言葉を返してくることはない。
「ごゆっくり」
パタン、と音を立てて閉じられた扉。
一人きりになった若葉はバスルームの中を確認してみる。
さすがに声を掛けた方が良いのではないだろうか?と思った若葉が声を出すよりも早く、その必要はないと言うかのようにフレンジーが口を開いた。
「気にしないでくれ。ここで甘やかすと調子に乗るから」
「そうなの?」
「あぁ・・・サウンドウェーブが地味に甘やかしてなぁ」
酷く疲れたような顔をして何も無い場所を見つめるフレンジーの顔に浮かぶ感情に対し、若葉は何と答えれば良いのか解らず曖昧な笑みを浮かべることしか出来ない。
脳裏に浮かぶのは冷たい雰囲気をしたまま自分を見つめてくるサウンドウェーブの姿。
彼は躾などに関してかなり厳しいような印象なのだが、実際には違ったことに少しばかり驚きながらラヴィッジを見つめていた時だ。
「若葉。良ければシャワーでも浴びてきたらどうだ?気分転換になると思うぜ?」
「個人的には是非ともそうしたいのだけど・・・良いのかなぁ?」
潔癖の人のシャワールームを使う事がどういった意味を持っているのか若葉は解っている為、恐る恐るフレンジーへと本当に良いのか確認をしてみる。
「言いたい事は何となく解ってる。安心しろよ。後で俺達で掃除しておくからさ」
「いやぁ・・・それはさすがに拙いような気がするんだけど?」
見た目が自分よりも子どものフレンジーに掃除を押しつける事に対し、良心が咎めてしまった若葉が言葉を濁す。
「気にしなくて良いぜ?割と掃除を命令される事って多いからな・・・まぁつまりは信頼できる奴の掃除以外は気に入らねぇって事だから若葉が掃除したって結局俺達でやり直しだ」
だから気にすることなく使ってくれて構わない。
そう言って笑ったフレンジーの言葉に若葉はここまで言われて遠慮するのも、フレンジーの立場的に色々と後でサウンドウェーブから小言をもらう可能性があるかもしれないなぁと思うとぎこちなく微笑むとフレンジーの頭をそっと撫でる。
「ならお言葉に甘えてさせてもらおうかな」
「おう・・・そうしてくれ」
白かった頬を少しだけ赤くしてフレンジーは告げると、今なお自分の頭を撫で続けている若葉の手から逃れるかのように部屋の隅にあるクローゼットへと向かい、中から何かを取り出すと戻ってくる。
戻ってきたフレンジーの手にはバスタオルがあった。
「着替えはないよな?良ければサウンドウェーブのTシャツでも着るか?」
「それは遠慮します。・・・ってかTシャツ持っていたんですね」
「イメージにないよなぁ。でも寝るときはTシャツとジャージだぜ?」
「凄く意外な感じだね」
「みんなそう言うな!」
ケケケと楽しげに笑ったフレンジーは若葉のすぐ側を通り抜けると、バスルームへと続くドアを開けると電気をつける。
「使い終わったら教えてくれ」
「ありがとう」
中に入った若葉がお礼を告げるとフレンジーは困ったように視線を彷徨わせただけで、何か言葉を返してくることはない。
「ごゆっくり」
パタン、と音を立てて閉じられた扉。
一人きりになった若葉はバスルームの中を確認してみる。