20章:抜け出した先に待ち受けるのは
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離れていくドアに向かい若葉は必死に腕を伸ばすが、その努力も虚しく指先は虚しく宙を引っ掻くだけで終わる。
「離して下さい!!」
「駄目に決まっているだろうがッ!!」
「なんで!?」
「なんででもだッ!!!」
お互いに怒鳴り合いながら会話をするメガトロンと若葉の姿を参謀達とそのドローン以外は唖然とした顔をして見つめており、参謀達は「始まったよ」と言うかのように少しばかりげんなりとした顔をしながら誰が貧乏くじを引くのか通信で押しつけ合うことを始める。
結局最終的にはメガトロンから色々と暴力的な対応を取られやすいスタースクリームへと全てが押しつけられてしまう。
スタースクリームは恨めしげな目をしながら同僚達を睥睨した後、媚びへつらうかのような笑みを浮かべながらメガトロンへと声を掛けた。
「閣下」
「なんだッ!?」
「・・・ご息女様ですがサウンドウェーブの部屋に一時的に閉じ込めておくべきかと思います。監視としてサウンドウェーブとショックウェーブのドローン側に置いておけば問題は解決すると思いますが?」
スタースクリームの言葉にメガトロンはピタリと全ての動きを止め、何かを考えるかのように視線を少し彷徨わせる。
ソレはほんの僅かな時間でしかなく、彼の中で結論が出るのと同時に清々しい笑みを浮かべた。
「貴様にしては良い考えではないか」
「はぁ!?冗談じゃない!!余計な事を言わないでよ、この刺青男ッ!!」
身を捩ってスタースクリームの方へと鋭い目を向けてくる若葉に対し、スタースクリームはニヤニヤと嫌な笑みを返す。
「メガトロン様。私から意見を申しても?」
「なんだ?ブラックアウト」
「はい。監視役にスコルポノックも同席させてもよろしいでしょうか?」
真剣な面持ちのブラックアウトの後ろにはスコルポノックが居た。
ドローンの中で自分だけ若葉に関わることが出来ないと悟ってしまったらしいスコルポノックが今にも泣き出しそうな顔をして立っており、さすがにその姿を見てしまったメガトロンもちょっとだけ良心が咎めてしまう。
「・・・好きにしろ」
「ありがとうございます」
嬉しそうな声で返事をしたブラックアウトの声を聞きながら若葉は誰もが論点がズレているなと感じ取っていた。
人間1人の意思を無視して閉じ込めるという決断を下しているのに、それに対して誰もが反論せず、むしろそれが一番良いことだと言うかのように賛成している。
ここに常識人は居ないのか?そう思った若葉だったのだが、そもそもここで常識人と出会ったことがなかったなぁと少しばかり遠い目をしているとサウンドウェーブの寝室へと連れて来られる。
「若葉」
ベッドに降ろされた若葉はメガトロンを見ることはしない。
「閣下も母さんと同じですね」
素っ気ない声音で若葉が告げた直後、メガトロンはそっと若葉の手を掴む。
ソレは労るかのような手つきだったことに若葉は静かに目を伏せる。
「本当は解っています・・・閣下や母さんが何を考えて私を遠ざけているのかも。でも何も言わずに遠ざけるのは違うと思う」
家族だからこそ話して欲しかった。
説明をしてくれれば納得できることなのに、どうして大人はいつだって子どもの声に耳を傾けてはくれないのだろうか?と思いながら若葉はメガトロンの手を握り返した。
「離して下さい!!」
「駄目に決まっているだろうがッ!!」
「なんで!?」
「なんででもだッ!!!」
お互いに怒鳴り合いながら会話をするメガトロンと若葉の姿を参謀達とそのドローン以外は唖然とした顔をして見つめており、参謀達は「始まったよ」と言うかのように少しばかりげんなりとした顔をしながら誰が貧乏くじを引くのか通信で押しつけ合うことを始める。
結局最終的にはメガトロンから色々と暴力的な対応を取られやすいスタースクリームへと全てが押しつけられてしまう。
スタースクリームは恨めしげな目をしながら同僚達を睥睨した後、媚びへつらうかのような笑みを浮かべながらメガトロンへと声を掛けた。
「閣下」
「なんだッ!?」
「・・・ご息女様ですがサウンドウェーブの部屋に一時的に閉じ込めておくべきかと思います。監視としてサウンドウェーブとショックウェーブのドローン側に置いておけば問題は解決すると思いますが?」
スタースクリームの言葉にメガトロンはピタリと全ての動きを止め、何かを考えるかのように視線を少し彷徨わせる。
ソレはほんの僅かな時間でしかなく、彼の中で結論が出るのと同時に清々しい笑みを浮かべた。
「貴様にしては良い考えではないか」
「はぁ!?冗談じゃない!!余計な事を言わないでよ、この刺青男ッ!!」
身を捩ってスタースクリームの方へと鋭い目を向けてくる若葉に対し、スタースクリームはニヤニヤと嫌な笑みを返す。
「メガトロン様。私から意見を申しても?」
「なんだ?ブラックアウト」
「はい。監視役にスコルポノックも同席させてもよろしいでしょうか?」
真剣な面持ちのブラックアウトの後ろにはスコルポノックが居た。
ドローンの中で自分だけ若葉に関わることが出来ないと悟ってしまったらしいスコルポノックが今にも泣き出しそうな顔をして立っており、さすがにその姿を見てしまったメガトロンもちょっとだけ良心が咎めてしまう。
「・・・好きにしろ」
「ありがとうございます」
嬉しそうな声で返事をしたブラックアウトの声を聞きながら若葉は誰もが論点がズレているなと感じ取っていた。
人間1人の意思を無視して閉じ込めるという決断を下しているのに、それに対して誰もが反論せず、むしろそれが一番良いことだと言うかのように賛成している。
ここに常識人は居ないのか?そう思った若葉だったのだが、そもそもここで常識人と出会ったことがなかったなぁと少しばかり遠い目をしているとサウンドウェーブの寝室へと連れて来られる。
「若葉」
ベッドに降ろされた若葉はメガトロンを見ることはしない。
「閣下も母さんと同じですね」
素っ気ない声音で若葉が告げた直後、メガトロンはそっと若葉の手を掴む。
ソレは労るかのような手つきだったことに若葉は静かに目を伏せる。
「本当は解っています・・・閣下や母さんが何を考えて私を遠ざけているのかも。でも何も言わずに遠ざけるのは違うと思う」
家族だからこそ話して欲しかった。
説明をしてくれれば納得できることなのに、どうして大人はいつだって子どもの声に耳を傾けてはくれないのだろうか?と思いながら若葉はメガトロンの手を握り返した。