20章:抜け出した先に待ち受けるのは
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何故父がサイドウェイズに関する情報を消去したのかは解らないが、彼の姿が見えないということ、そして誰も連絡がつかないという状況を知った若葉にだって何が起きたのか理解するのと同時に座っていた椅子から立ち上がろうとしたときだった。
「どこに行くつもりだ?」
低い声と共に肩を押さえつけられる。
「父に会いに行きます。サイドウェイズさんはきっと父に捕まっている」
今までの話しの流れから、父が何らかの意図を持ってサイドウェイズを捕まえてどこかに監禁しているのだ。このままの状態が続くのはサイドウェイズにとって絶対に良くはないことだと若葉は思ってしまう。
それは冷たい目をして自分を見つめてきた父の眼差し、支配をするかのような声音で一方的に告げられる声を思い出したからだ。
蘇ってきた眼差しと声に若葉はその時の恐怖からか無意識の内に身体を強ばらせてしまう。
「そんな状態のお前が行って何をする?お前に出来る事は無い。この件は俺に任せて大人しくここに居ろ」
「だけど!!」
自分の父が何かをしている、それも確実に良くはないことをしている事は若葉にも解っていて、最終的に母を苦しめることになるはずだ。
その事をメガトロンが気づかぬ訳がない。
恐らくこの場に居る者もメガトロンと同じく理解しており、この場に集まったのは今後を練るためだ。
何も解らないのは自分だけだと理解した若葉はメガトロンへと問いかける。
「閣下は父が何をしようとしているのか全部解っているんですね?」
父の考えている事、それが若葉にとって良くない事、傷つけるだけだと解っているからこそメガトロンは父から遠ざけようとしているのだ。
そうした行動はメガトロンなりの不器用な愛情と優しさである事は解っているのだが、若葉にはまるでお前は黙っていろと命じられるような気持ちになり、心の奥底がキュッと締め付けられるような気がする。
「お前は何も知らない方が良い。アイツからあの男に関する話を色々と聞き、俺なりに少し調べてみたのだが、あの男はお前が思っているような人間ではない。近づけばお前が傷つき苦しむだけで終わる」
母は父に関する事を何一つとして若葉に教えてはくれなかった。
それが母なりに娘を守る為の手段だったことくらい解っているのだが、若葉には何故かそれを理不尽だと思ってしまう。
言ってくれれば、話してくれれば、教えてくれれば、幼いながらも自分も母のために出来た事はたくさんあったはずなのに、母はそうはしなかった。
それが幼い娘に対してこれ以上の負担を掛けないためである事くらい解っている。
それなのに母はメガトロンには父の事を話したのだ。
「若葉。お前がサイドウェイズのことを案じている事は解っているが、アイツは俺の部下だ」
「閣下の部下を監禁している人は私の父です」
無関係ではない。
そう告げるかのように若葉が言葉を返すとメガトロンの目が不快そうに眇められる。
メガトロンが明らかに気分を害したことは誰の目から見ても明白で、この場に居る者達全員が顔色を無くす。
「今回の件があるまであの男と一度も会ったことがないだろう?それでも父と呼ぶのか?お前達にあるのは遺伝子上の繋がりしかない」
若葉の中にある父への思慕を踏みにじるかのようにメガトロンは吐き捨てるかのように告げた瞬間、若葉は自分を押さえつけるかのように肩に触れているメガトロンの手をはたき払うと、座っていた椅子から立ち上がるのと同時に走り出す。
向かった先は玄関ドアである事にメガトロンが気づき制止の言葉を口にするよりも早く、若葉の手が玄関の鍵に触れる。
必死にロックを解除しようとするのだが何故かロックは解除されない。
「この・・・馬鹿娘がッ!!」
ビリッと空気が震える程の怒鳴り声と共に若葉の身体が抱き上げられ、玄関ドアから強制的に引き離される。
「どこに行くつもりだ?」
低い声と共に肩を押さえつけられる。
「父に会いに行きます。サイドウェイズさんはきっと父に捕まっている」
今までの話しの流れから、父が何らかの意図を持ってサイドウェイズを捕まえてどこかに監禁しているのだ。このままの状態が続くのはサイドウェイズにとって絶対に良くはないことだと若葉は思ってしまう。
それは冷たい目をして自分を見つめてきた父の眼差し、支配をするかのような声音で一方的に告げられる声を思い出したからだ。
蘇ってきた眼差しと声に若葉はその時の恐怖からか無意識の内に身体を強ばらせてしまう。
「そんな状態のお前が行って何をする?お前に出来る事は無い。この件は俺に任せて大人しくここに居ろ」
「だけど!!」
自分の父が何かをしている、それも確実に良くはないことをしている事は若葉にも解っていて、最終的に母を苦しめることになるはずだ。
その事をメガトロンが気づかぬ訳がない。
恐らくこの場に居る者もメガトロンと同じく理解しており、この場に集まったのは今後を練るためだ。
何も解らないのは自分だけだと理解した若葉はメガトロンへと問いかける。
「閣下は父が何をしようとしているのか全部解っているんですね?」
父の考えている事、それが若葉にとって良くない事、傷つけるだけだと解っているからこそメガトロンは父から遠ざけようとしているのだ。
そうした行動はメガトロンなりの不器用な愛情と優しさである事は解っているのだが、若葉にはまるでお前は黙っていろと命じられるような気持ちになり、心の奥底がキュッと締め付けられるような気がする。
「お前は何も知らない方が良い。アイツからあの男に関する話を色々と聞き、俺なりに少し調べてみたのだが、あの男はお前が思っているような人間ではない。近づけばお前が傷つき苦しむだけで終わる」
母は父に関する事を何一つとして若葉に教えてはくれなかった。
それが母なりに娘を守る為の手段だったことくらい解っているのだが、若葉には何故かそれを理不尽だと思ってしまう。
言ってくれれば、話してくれれば、教えてくれれば、幼いながらも自分も母のために出来た事はたくさんあったはずなのに、母はそうはしなかった。
それが幼い娘に対してこれ以上の負担を掛けないためである事くらい解っている。
それなのに母はメガトロンには父の事を話したのだ。
「若葉。お前がサイドウェイズのことを案じている事は解っているが、アイツは俺の部下だ」
「閣下の部下を監禁している人は私の父です」
無関係ではない。
そう告げるかのように若葉が言葉を返すとメガトロンの目が不快そうに眇められる。
メガトロンが明らかに気分を害したことは誰の目から見ても明白で、この場に居る者達全員が顔色を無くす。
「今回の件があるまであの男と一度も会ったことがないだろう?それでも父と呼ぶのか?お前達にあるのは遺伝子上の繋がりしかない」
若葉の中にある父への思慕を踏みにじるかのようにメガトロンは吐き捨てるかのように告げた瞬間、若葉は自分を押さえつけるかのように肩に触れているメガトロンの手をはたき払うと、座っていた椅子から立ち上がるのと同時に走り出す。
向かった先は玄関ドアである事にメガトロンが気づき制止の言葉を口にするよりも早く、若葉の手が玄関の鍵に触れる。
必死にロックを解除しようとするのだが何故かロックは解除されない。
「この・・・馬鹿娘がッ!!」
ビリッと空気が震える程の怒鳴り声と共に若葉の身体が抱き上げられ、玄関ドアから強制的に引き離される。