20章:抜け出した先に待ち受けるのは
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若葉は居場所を聞いただけだったのだが、部屋の中に居る者達の顔つきが変わる。誰もが無言のまま視線を交わすのと同時に、互いの持っている情報を回線で報告し合うのだが肝心の人物がどこに居るのか誰も知らなかった。
「通信は?」
メガトロンの問いにショックウェーブが無言のまま首を振ると、メガトロンは不快そうにチッと舌打ちをする。
「閣下・・・アイツが自らの意思で通信回線を遮断するとは思えません」
「ほぅ?何故そう思うのだ、ボーンクラッシャー」
名前を呼ばれた男、ボーンクラッシャーは座っていた椅子から立ち上がると少しばかり強ばった顔と声で自らの見解を告げる。
「サイドウェイズは我々が定めた規則を破ったことはありません。故に自ら通信回線を遮断するとは到底思えず、何か想定外の事態が奴の身に起きたと判断するのが最良かと思います」
「破るだけの度量がない、ってのが正解だろ?」
嘲笑を浮かべながら告げたのはスタースクリームだった。
スタースクリームの顔を見た若葉の脳裏に浮かんだのは、初めてスタースクリームと出会った時の事で、あの時からスタースクリームはサイドウェイズを嘲笑い続けていた。
「そもそも奴はここでは下らんデータ処理業務しかしていないだろうが。そんな奴の身に何が起きるというのだ?」
「・・・確かにそうだな」
サイドウェイズのことを小馬鹿にするかのような声音でスタースクリームは自身の考えを告げると、ボーンクラッシャーは少しばかり不機嫌そうな声で返事をしながら頷く。
けれど素直にスタースクリームの意見に従う訳ではないらしく、何かを考えるかのように視線を足下へと落とす。
ボーンクラッシャーがそうしていた時間はとても短かった。
何かに気づいたかのように足下へと落としていた視線をあげたボーンクラッシャーは、赤い目を若葉へと向ける。
「若葉様。日中、サイドウェイズと会ったと言っていましたね?その時、他に誰か居ませんでしたか?」
「確かサイドスワイプさんという人が居ましたけど」
「・・・だからか」
その名を口にした瞬間、ボーンクラッシャーは納得したと言うかのように頷く。
何故サイドスワイプの事を聞いて納得したのか、何が「だからか」なのかは解らないが、少なくとも2人があまり良い関係では無い事だけは若葉にも理解が出来た時だ。
「ボーンクラッシャー、貴様の言うような事態など起きてはいないではないか。サイドウェイズは自分の不甲斐なさから泣いているだけで、泣き顔を見られたくないから隠れているだけだろう・・・サウンドウェーブが戻り次第、アイツに基地内の監視カメラ映像を調べさせて居場所を特定したら良い」
下らん事だ、吐き捨てるかのようにしてボーンクラッシャーに声を掛けたスタースクリームは、これ以上のやり取りは不要だと言うかのように視線を逸した時だ。
「どうやら現段階で適切な判断が出来ているのは貴様ではなく、ボーンクラッシャーのようだぞ、スタースクリーム」
淡々とした声と共に現れたのはサウンドウェーブで、彼は若葉にコーヒーとチョコレートケーキが一切れ乗っているトレーを差し出しながら告げる。
「ありがとうございます」
「・・・砂糖とミルクは不要だったな?」
「はい」
何故好みを知っている?そう思いながら引きつった笑みを浮かべながら若葉は答えるとサウンドウェーブは満足そうに頷くと、全員分の飲み物とチョコレートケーキを渡していた。
その後ろ姿を若葉は何とも言えない気持ちになりながらコーヒーカップを手に取った。
「通信は?」
メガトロンの問いにショックウェーブが無言のまま首を振ると、メガトロンは不快そうにチッと舌打ちをする。
「閣下・・・アイツが自らの意思で通信回線を遮断するとは思えません」
「ほぅ?何故そう思うのだ、ボーンクラッシャー」
名前を呼ばれた男、ボーンクラッシャーは座っていた椅子から立ち上がると少しばかり強ばった顔と声で自らの見解を告げる。
「サイドウェイズは我々が定めた規則を破ったことはありません。故に自ら通信回線を遮断するとは到底思えず、何か想定外の事態が奴の身に起きたと判断するのが最良かと思います」
「破るだけの度量がない、ってのが正解だろ?」
嘲笑を浮かべながら告げたのはスタースクリームだった。
スタースクリームの顔を見た若葉の脳裏に浮かんだのは、初めてスタースクリームと出会った時の事で、あの時からスタースクリームはサイドウェイズを嘲笑い続けていた。
「そもそも奴はここでは下らんデータ処理業務しかしていないだろうが。そんな奴の身に何が起きるというのだ?」
「・・・確かにそうだな」
サイドウェイズのことを小馬鹿にするかのような声音でスタースクリームは自身の考えを告げると、ボーンクラッシャーは少しばかり不機嫌そうな声で返事をしながら頷く。
けれど素直にスタースクリームの意見に従う訳ではないらしく、何かを考えるかのように視線を足下へと落とす。
ボーンクラッシャーがそうしていた時間はとても短かった。
何かに気づいたかのように足下へと落としていた視線をあげたボーンクラッシャーは、赤い目を若葉へと向ける。
「若葉様。日中、サイドウェイズと会ったと言っていましたね?その時、他に誰か居ませんでしたか?」
「確かサイドスワイプさんという人が居ましたけど」
「・・・だからか」
その名を口にした瞬間、ボーンクラッシャーは納得したと言うかのように頷く。
何故サイドスワイプの事を聞いて納得したのか、何が「だからか」なのかは解らないが、少なくとも2人があまり良い関係では無い事だけは若葉にも理解が出来た時だ。
「ボーンクラッシャー、貴様の言うような事態など起きてはいないではないか。サイドウェイズは自分の不甲斐なさから泣いているだけで、泣き顔を見られたくないから隠れているだけだろう・・・サウンドウェーブが戻り次第、アイツに基地内の監視カメラ映像を調べさせて居場所を特定したら良い」
下らん事だ、吐き捨てるかのようにしてボーンクラッシャーに声を掛けたスタースクリームは、これ以上のやり取りは不要だと言うかのように視線を逸した時だ。
「どうやら現段階で適切な判断が出来ているのは貴様ではなく、ボーンクラッシャーのようだぞ、スタースクリーム」
淡々とした声と共に現れたのはサウンドウェーブで、彼は若葉にコーヒーとチョコレートケーキが一切れ乗っているトレーを差し出しながら告げる。
「ありがとうございます」
「・・・砂糖とミルクは不要だったな?」
「はい」
何故好みを知っている?そう思いながら引きつった笑みを浮かべながら若葉は答えるとサウンドウェーブは満足そうに頷くと、全員分の飲み物とチョコレートケーキを渡していた。
その後ろ姿を若葉は何とも言えない気持ちになりながらコーヒーカップを手に取った。