19章:キミが居ない
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
目を覚ました若葉が最初に感じ取ったのは他人の気配が色濃く残る部屋の雰囲気だ。
ゆっくりと室内を見渡せばパソコンデスクが最初に見え、次に見えたのは資料がいくつか収納されているシェルフだ。それ以外には無駄なものが何一つなく、ドアが3つあるだけで他には若葉が眠っているベッド以外には家具と呼べる物はない。
メガトロンと母とが暮す部屋でもなければ、オプティマスの部屋でもない、その事に気づいた瞬間、若葉の頭に浮かんだのはここはどこで、一体誰の部屋で自分は眠っているのだ?ということだった。
焦りながら上半身を起こそうとした若葉だったが、何故か身体は何かに押さえつけられているかのように動かなかった。
何故だと思いながら目線を動かしたとき、すでに見慣れた金属の何かの存在に気づくのと同時に自分の身体が動かせなかった理由を理解した。
「・・・猫、だよね?」
若葉の上に乗っていたのは金属の猫だ。
柔らかな毛並みではなく、固いメタリックな質感で覆われた猫が俗に言う香箱座りと呼ばれる状態で座っていた。
「えぇっと。起きてくれるかな?おーい、猫さーん?」
小声でやんわりと猫が起きてはくれないだろうか?と思いながら呼びかけるのだが、猫は微動だにしない。
これは困った展開になった。
困惑を隠すことを出来ないまま若葉はもぞもぞと身体を動かし、なんとか右腕を布団から出すとそっと猫の頭を撫でてる。
金属質なその見た目とは対照的に触れた場所は暖かった。
けれど掌に伝わってくるのは柔らかな毛並みではなく、金属のゴツゴツとしたものだったが若葉は触れた箇所から伝わってくる感触に目を細めると首筋から背中に掛けてゆっくりと撫でる。
何度か同じ動作を繰り返していると猫の喉からゴロゴロという音が聞こえてきたことに気づいた若葉は、猫が狸寝入りをしている事に気づく。
『おいおい!ラヴィッジ!お前が起きてることがバレちまったみたいだぜ?』
ケタケタと楽しげな笑い声と共にバサバサという羽音が聞こえたかと思えば、枕元に1羽の鳥が姿を現した。
まさかと思いながら若葉が鳥の方を見るとそこには金属で覆われた鳥の姿があり、あぁやっぱりそうなのかという気持ちになりながら若葉は鳥を見つめていると、鳥は若葉の首筋に自分の頭を押しつけるとスリスリと甘えるかのような仕草をしてくる。
『にゃー』
『俺は良いんだよ!』
『シャーッ!!!』
『・・・・はいはい。解りましたよ』
名残惜しそうに鳥は頭を離すとブルッと身体を大きく震わせる。
固そうな外見とは対照的に意外と柔らかな羽をしているのか、鳥の羽がブワリと広がったのを若葉は黙って見つめる事しか出来ずにいた時だった。
「ラヴィッジ、レーザービーク。いい加減にしろよ?」
ドアが開く音と共に呆れたような声が室内に響く。
それを合図に猫が若葉の上から離れた為、若葉は身体を起こすと声のした人物をみる。
そこに居た人物を見て若葉は驚いたと言うかのように大きく目を開く。
「よっ!俺はフレンジー。そっちの猫はラヴィッジ、そっちの鳥はレーザービークだ。俺達はサウンドウェーブの部下だから安心しろよ」
ニッと悪戯っ子のような顔をして笑ったフレンジーと若葉は初対面ではない。
ここに来る時に一度出会っているのだ。
空港でレノックスが自分達を迎えに来たときに密かに着いてきた子ども。
あれきり会うことはなかったが、今日こうしてまた会うことになった。
ある意味でコレもまた運命というものかもしれないなぁと思いながら若葉は苦笑を浮かべた。
ゆっくりと室内を見渡せばパソコンデスクが最初に見え、次に見えたのは資料がいくつか収納されているシェルフだ。それ以外には無駄なものが何一つなく、ドアが3つあるだけで他には若葉が眠っているベッド以外には家具と呼べる物はない。
メガトロンと母とが暮す部屋でもなければ、オプティマスの部屋でもない、その事に気づいた瞬間、若葉の頭に浮かんだのはここはどこで、一体誰の部屋で自分は眠っているのだ?ということだった。
焦りながら上半身を起こそうとした若葉だったが、何故か身体は何かに押さえつけられているかのように動かなかった。
何故だと思いながら目線を動かしたとき、すでに見慣れた金属の何かの存在に気づくのと同時に自分の身体が動かせなかった理由を理解した。
「・・・猫、だよね?」
若葉の上に乗っていたのは金属の猫だ。
柔らかな毛並みではなく、固いメタリックな質感で覆われた猫が俗に言う香箱座りと呼ばれる状態で座っていた。
「えぇっと。起きてくれるかな?おーい、猫さーん?」
小声でやんわりと猫が起きてはくれないだろうか?と思いながら呼びかけるのだが、猫は微動だにしない。
これは困った展開になった。
困惑を隠すことを出来ないまま若葉はもぞもぞと身体を動かし、なんとか右腕を布団から出すとそっと猫の頭を撫でてる。
金属質なその見た目とは対照的に触れた場所は暖かった。
けれど掌に伝わってくるのは柔らかな毛並みではなく、金属のゴツゴツとしたものだったが若葉は触れた箇所から伝わってくる感触に目を細めると首筋から背中に掛けてゆっくりと撫でる。
何度か同じ動作を繰り返していると猫の喉からゴロゴロという音が聞こえてきたことに気づいた若葉は、猫が狸寝入りをしている事に気づく。
『おいおい!ラヴィッジ!お前が起きてることがバレちまったみたいだぜ?』
ケタケタと楽しげな笑い声と共にバサバサという羽音が聞こえたかと思えば、枕元に1羽の鳥が姿を現した。
まさかと思いながら若葉が鳥の方を見るとそこには金属で覆われた鳥の姿があり、あぁやっぱりそうなのかという気持ちになりながら若葉は鳥を見つめていると、鳥は若葉の首筋に自分の頭を押しつけるとスリスリと甘えるかのような仕草をしてくる。
『にゃー』
『俺は良いんだよ!』
『シャーッ!!!』
『・・・・はいはい。解りましたよ』
名残惜しそうに鳥は頭を離すとブルッと身体を大きく震わせる。
固そうな外見とは対照的に意外と柔らかな羽をしているのか、鳥の羽がブワリと広がったのを若葉は黙って見つめる事しか出来ずにいた時だった。
「ラヴィッジ、レーザービーク。いい加減にしろよ?」
ドアが開く音と共に呆れたような声が室内に響く。
それを合図に猫が若葉の上から離れた為、若葉は身体を起こすと声のした人物をみる。
そこに居た人物を見て若葉は驚いたと言うかのように大きく目を開く。
「よっ!俺はフレンジー。そっちの猫はラヴィッジ、そっちの鳥はレーザービークだ。俺達はサウンドウェーブの部下だから安心しろよ」
ニッと悪戯っ子のような顔をして笑ったフレンジーと若葉は初対面ではない。
ここに来る時に一度出会っているのだ。
空港でレノックスが自分達を迎えに来たときに密かに着いてきた子ども。
あれきり会うことはなかったが、今日こうしてまた会うことになった。
ある意味でコレもまた運命というものかもしれないなぁと思いながら若葉は苦笑を浮かべた。