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143.お宝返却 (夢主・斎藤・張)
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「どうした。」
「張と少し話をしたいんです。」
と、武尊は張を振り返った。
その武尊の声はいつもの弾んだ声とは違って、ちょっとの事では動じない・・・つまり話というのが終わるまではてこでも動かない口調だった。
斎藤はこんな夜中に張と武尊を二人っきりにすることに当然いい気がするわけはなく、ならば話が終わるまで待ってやろうと思ったところ、武尊は
「あ・・・斎藤さん、私、今日ここで寝ます。」
と付け足した。
「は?」
「あ゛?」
傍から見ればこんな夜更けに自分以外の男に話があり家にも帰らない、という状況は武尊が張と情事を望んでいる・・・・のではないかと二人の男は勘違いしそうになったが、よくよく見れば武尊の顔はそんな浮かれた顔ではないことに斎藤は気づいた。
だが、斎藤はその理由が分からなかった。
「どういう事だ。」
「話が少し長くなるかもしれませんので、早く帰って時尾さんを安心させて欲しいのと・・・あの・・・その・・・。」
と、武尊は先程の真面目な顔を崩して少し困った顔をして斎藤につま先を伸ばして耳打ちした。
「・・・・・・北海道へ行ったら時尾さんとしばらく会えないでしょ・・・だから今夜は頑張ってください。だから私お邪魔にならないようにここに泊まりますから。」
と言った。
言い終わると武尊は顔を離し、斎藤に向かい合って眼で、『ね?』と、訴えた。
こんな時に限っていつもより可愛い武尊の顔。
いらぬ気遣いをしやがって、と斎藤は眉間の皺を深くした。
だがこんな笑顔の仮面の下には意固地な武尊の顔が見え隠れする。
気絶でもさせて担がない限り家へ連れて帰るのは困難だろうと斎藤は推測した。
いつまでもこうしているだけでは時間だけが経ってしまう。
まず武尊に張との話を終わらせないとそれこそ【てこ】でも動かなさそうだと斎藤はここは十歩・・、いや百万歩譲って武尊の言い分を仕方なく聞いてやることにした。
「いらん気遣いはするな、話が終わったら早く戻って来い、いいな。それから悪い虫が付かんように・・。」
と、斎藤は素早く武尊の腕を掴んで引き寄せた。
「さっ・・!」
武尊が抵抗する間もなく斎藤は武尊に口付けした。
「んっ・・んんっ!」
頭もガシッと固定され、体幹は動かすことが不可能だった。
(張が見てる目の前で!何て所で何て事を!)
と、自由に動く両腕で精一杯抵抗するがまったくの無駄だった。
だが、斎藤の熱い唇や舌の感触は武尊を甘くしびれさせるのには十分ですぐに武尊の抵抗はなくなり斎藤に身体を預けた。
「ふ・・んんっ・・・」
武尊は斎藤に口を吸われるまま甘い吐息を鼻から漏らした。
(もう十分か?)
ちゅっと音をさせて斎藤はゆっくりと唇を解放した。
うっとりと名残惜しそうな武尊の眼を見て斎藤はほくそ笑んだ。
そして、
「いいな。」
と言って武尊の頭をクシャっと撫でた。
その動作ではっと我に返った武尊。
よりいっそうの恥ずかしさで武尊の顔は火を噴いたように真っ赤になり、
「さ、さ、さ、斎藤さん!」
と抗議したが斎藤は武尊のそんな顔も可愛いとフッと笑うと、
「武尊が誰のものかはっきりそこの阿呆に示しておかないとな。」
「犬のにおい付けじゃないんですから!張だってそんな変な事しないって!」
「さてどうだか・・・。」
と斎藤は張をジロリと見た。
武尊は名で“そんな馬鹿な事はしないよね。”と張を見た。
二人から視線を受けて
「うぅ。」
と一言呻いた張だった。
確かに成行きとか勢いで武尊を抱きしめたいと張は心のどこかで思っていたけれども先ほどのような武尊を見せつけられたからにはその心情も複雑だ。
暗い部屋でも分かった武尊の予想以上に艶っぽい声と表情。
それに反応した息子と『変な事しないよね』と言う武尊の信頼の天秤棒。
斎藤は張に、
「武尊に手を出したら殺すからな。」
と言い、武尊に、
「何なら今すぐこいつを扉の外に連れ出すというのはどうだ。そしてすぐ鍵を掛けろ。」
と大真面目な顔でそう言った。
「斎藤さん、ちゃんと顔見て話さないと話にならないよ・・・大丈夫だって。」
(俺しか男を知らない武尊は甘いんだ!)
と張に『殺す』と釘を刺したものの、【男の性】というものには抗えない事に斎藤は不安を隠せなかった。
「じゃ、斎藤さん。また明日ですね、早く帰って時尾さんを安心させて下さい。」
「・・・武尊は俺と時尾がちゃんとやってれば満足するんだな。」
「(え゛っ!)え・・・、はい・・・。(何言ってんだ私!)」
「武尊の話が終わって帰って来る頃には時尾を失神させておくから武尊も早く帰って来い。」
斎藤はそう言ってバタムと扉を閉めて出て行った。
「張と少し話をしたいんです。」
と、武尊は張を振り返った。
その武尊の声はいつもの弾んだ声とは違って、ちょっとの事では動じない・・・つまり話というのが終わるまではてこでも動かない口調だった。
斎藤はこんな夜中に張と武尊を二人っきりにすることに当然いい気がするわけはなく、ならば話が終わるまで待ってやろうと思ったところ、武尊は
「あ・・・斎藤さん、私、今日ここで寝ます。」
と付け足した。
「は?」
「あ゛?」
傍から見ればこんな夜更けに自分以外の男に話があり家にも帰らない、という状況は武尊が張と情事を望んでいる・・・・のではないかと二人の男は勘違いしそうになったが、よくよく見れば武尊の顔はそんな浮かれた顔ではないことに斎藤は気づいた。
だが、斎藤はその理由が分からなかった。
「どういう事だ。」
「話が少し長くなるかもしれませんので、早く帰って時尾さんを安心させて欲しいのと・・・あの・・・その・・・。」
と、武尊は先程の真面目な顔を崩して少し困った顔をして斎藤につま先を伸ばして耳打ちした。
「・・・・・・北海道へ行ったら時尾さんとしばらく会えないでしょ・・・だから今夜は頑張ってください。だから私お邪魔にならないようにここに泊まりますから。」
と言った。
言い終わると武尊は顔を離し、斎藤に向かい合って眼で、『ね?』と、訴えた。
こんな時に限っていつもより可愛い武尊の顔。
いらぬ気遣いをしやがって、と斎藤は眉間の皺を深くした。
だがこんな笑顔の仮面の下には意固地な武尊の顔が見え隠れする。
気絶でもさせて担がない限り家へ連れて帰るのは困難だろうと斎藤は推測した。
いつまでもこうしているだけでは時間だけが経ってしまう。
まず武尊に張との話を終わらせないとそれこそ【てこ】でも動かなさそうだと斎藤はここは十歩・・、いや百万歩譲って武尊の言い分を仕方なく聞いてやることにした。
「いらん気遣いはするな、話が終わったら早く戻って来い、いいな。それから悪い虫が付かんように・・。」
と、斎藤は素早く武尊の腕を掴んで引き寄せた。
「さっ・・!」
武尊が抵抗する間もなく斎藤は武尊に口付けした。
「んっ・・んんっ!」
頭もガシッと固定され、体幹は動かすことが不可能だった。
(張が見てる目の前で!何て所で何て事を!)
と、自由に動く両腕で精一杯抵抗するがまったくの無駄だった。
だが、斎藤の熱い唇や舌の感触は武尊を甘くしびれさせるのには十分ですぐに武尊の抵抗はなくなり斎藤に身体を預けた。
「ふ・・んんっ・・・」
武尊は斎藤に口を吸われるまま甘い吐息を鼻から漏らした。
(もう十分か?)
ちゅっと音をさせて斎藤はゆっくりと唇を解放した。
うっとりと名残惜しそうな武尊の眼を見て斎藤はほくそ笑んだ。
そして、
「いいな。」
と言って武尊の頭をクシャっと撫でた。
その動作ではっと我に返った武尊。
よりいっそうの恥ずかしさで武尊の顔は火を噴いたように真っ赤になり、
「さ、さ、さ、斎藤さん!」
と抗議したが斎藤は武尊のそんな顔も可愛いとフッと笑うと、
「武尊が誰のものかはっきりそこの阿呆に示しておかないとな。」
「犬のにおい付けじゃないんですから!張だってそんな変な事しないって!」
「さてどうだか・・・。」
と斎藤は張をジロリと見た。
武尊は名で“そんな馬鹿な事はしないよね。”と張を見た。
二人から視線を受けて
「うぅ。」
と一言呻いた張だった。
確かに成行きとか勢いで武尊を抱きしめたいと張は心のどこかで思っていたけれども先ほどのような武尊を見せつけられたからにはその心情も複雑だ。
暗い部屋でも分かった武尊の予想以上に艶っぽい声と表情。
それに反応した息子と『変な事しないよね』と言う武尊の信頼の天秤棒。
斎藤は張に、
「武尊に手を出したら殺すからな。」
と言い、武尊に、
「何なら今すぐこいつを扉の外に連れ出すというのはどうだ。そしてすぐ鍵を掛けろ。」
と大真面目な顔でそう言った。
「斎藤さん、ちゃんと顔見て話さないと話にならないよ・・・大丈夫だって。」
(俺しか男を知らない武尊は甘いんだ!)
と張に『殺す』と釘を刺したものの、【男の性】というものには抗えない事に斎藤は不安を隠せなかった。
「じゃ、斎藤さん。また明日ですね、早く帰って時尾さんを安心させて下さい。」
「・・・武尊は俺と時尾がちゃんとやってれば満足するんだな。」
「(え゛っ!)え・・・、はい・・・。(何言ってんだ私!)」
「武尊の話が終わって帰って来る頃には時尾を失神させておくから武尊も早く帰って来い。」
斎藤はそう言ってバタムと扉を閉めて出て行った。