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123.対面 (剣心・薫・左之助・蒼紫・夢主)
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(蒼紫は何処へ・・・。)
とりあえずこの家(道場)の人に見つかった時に手ぶらというのは恰好がつかない。
せっかく重い思いをして途中までは持って来たのだ。
(手土産、手土産・・・。)
蒼紫、いや、手土産を探しに武尊が壊れた道場の横を回り中庭の方へ近づいた時人の声がした。
「剣心、これも洗っておいてね。」
「わかってるでござるよ、薫殿。いや~、それにしても旅の後は洗濯物が多いでござるな~。」
武尊はこそっと、木の影から声のする方を覗き込むと、
後ろ向きで大きなタライに洗濯物を入れ洗っている小柄な男と、その正面に若い女性が見えた。
(赤い髪・・・。)
この時代に珍しい赤い髪。
そして『剣心』と呼ばれていたこの男。
(抜刀斎の名は確か『緋村剣心』ともいった・・、という事はこの小柄な人が抜刀斎・・・?)
斎藤とタイを張る腕前というならもっとガッシリした男・・・というか筋肉質の比古さんみたいな剣士をイメージしていた武尊はそのイメージが違い過ぎて戸惑っていた。
そしてその前に立っている女性、彼女が『薫』と呼ばれていたことにはっとした。
(『薫』って『神谷薫』の事かな・・・蒼紫が若い女って言ってたけど彼女が道場主?・・若すぎない?!)
高校生ぐらいにしか見えないその子に武尊がびっくりしていると、その向こうから白い服を着た鉢巻き姿の男が現れた。
「左之、どうしたでござるか?」
剣心が左之助の姿を見て声をかけた。
「御頭さんがよ、客人が来たって言ってるぜ。」
「おお、もう着いたでござるか。薫殿、拙者これだけ洗濯したらすぐに行くでござるから。」
「わかったわ、剣心。お茶でも飲んで待っててもらうから。」
「すまんでござるな。」
ヤンキーみたいな鉢巻きの男とは別に穏やかに話す剣心と薫を観察する様に武尊が覗いていると、
「ここにいたのか。」
と、武尊の後ろから声がした。
武尊が声がした方を振り返ろうとした時、
「誰でぃ、そこにいるのは。」
と、庭木に隠れている武尊に気が付いて左之助が声をかけた。
武尊は出て行かざるを得なくなり、仕方なく、
「すみません、どちらが玄関か分からなくてうろうろしてました。今日こちらに伺う事になってます土岐武尊です。」
と、一歩を踏み出した。
剣心は洗濯をしながら誰か来たのを気配で察知していた。
だが、それが危害を加えるような悪質な物でないことが分かっており、それがたぶん今日来る客だと思っていたから構わないでいた。
それが左之助の一言で客人が声を発したので声の方を振り返った。
薫も声がした木の方に顔を向けた。
左之助も然り。
武尊は一歩踏み出したところで枝葉が邪魔で向こうの顔が見えない。
さらに、一歩、二歩と踏み出して姿を剣心達の前に現した。
とりあえずこの家(道場)の人に見つかった時に手ぶらというのは恰好がつかない。
せっかく重い思いをして途中までは持って来たのだ。
(手土産、手土産・・・。)
蒼紫、いや、手土産を探しに武尊が壊れた道場の横を回り中庭の方へ近づいた時人の声がした。
「剣心、これも洗っておいてね。」
「わかってるでござるよ、薫殿。いや~、それにしても旅の後は洗濯物が多いでござるな~。」
武尊はこそっと、木の影から声のする方を覗き込むと、
後ろ向きで大きなタライに洗濯物を入れ洗っている小柄な男と、その正面に若い女性が見えた。
(赤い髪・・・。)
この時代に珍しい赤い髪。
そして『剣心』と呼ばれていたこの男。
(抜刀斎の名は確か『緋村剣心』ともいった・・、という事はこの小柄な人が抜刀斎・・・?)
斎藤とタイを張る腕前というならもっとガッシリした男・・・というか筋肉質の比古さんみたいな剣士をイメージしていた武尊はそのイメージが違い過ぎて戸惑っていた。
そしてその前に立っている女性、彼女が『薫』と呼ばれていたことにはっとした。
(『薫』って『神谷薫』の事かな・・・蒼紫が若い女って言ってたけど彼女が道場主?・・若すぎない?!)
高校生ぐらいにしか見えないその子に武尊がびっくりしていると、その向こうから白い服を着た鉢巻き姿の男が現れた。
「左之、どうしたでござるか?」
剣心が左之助の姿を見て声をかけた。
「御頭さんがよ、客人が来たって言ってるぜ。」
「おお、もう着いたでござるか。薫殿、拙者これだけ洗濯したらすぐに行くでござるから。」
「わかったわ、剣心。お茶でも飲んで待っててもらうから。」
「すまんでござるな。」
ヤンキーみたいな鉢巻きの男とは別に穏やかに話す剣心と薫を観察する様に武尊が覗いていると、
「ここにいたのか。」
と、武尊の後ろから声がした。
武尊が声がした方を振り返ろうとした時、
「誰でぃ、そこにいるのは。」
と、庭木に隠れている武尊に気が付いて左之助が声をかけた。
武尊は出て行かざるを得なくなり、仕方なく、
「すみません、どちらが玄関か分からなくてうろうろしてました。今日こちらに伺う事になってます土岐武尊です。」
と、一歩を踏み出した。
剣心は洗濯をしながら誰か来たのを気配で察知していた。
だが、それが危害を加えるような悪質な物でないことが分かっており、それがたぶん今日来る客だと思っていたから構わないでいた。
それが左之助の一言で客人が声を発したので声の方を振り返った。
薫も声がした木の方に顔を向けた。
左之助も然り。
武尊は一歩踏み出したところで枝葉が邪魔で向こうの顔が見えない。
さらに、一歩、二歩と踏み出して姿を剣心達の前に現した。