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142.幕末の決着 (斎藤・張・影宮・夢主・時尾・蒼紫)
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蒼紫が裏口から入ってきた。
時尾の部屋に近い庭で、時尾に聞こえないように武尊が蒼紫に言った。
「話せば長くなるから言わないけど今夜時尾さんが狙われる可能性があるの。」
蒼紫は黙って武尊の眼を見つめていた。
「私が斎藤さんを探しに行っている間に私の代りに時尾さんを守って・・・。」
理由も話さず、ものすごく一方的なお願いだというのは分かっている。
だけど今の武尊には蒼紫しか頼れる人がいないのだ。
「・・・お願い、蒼紫。」
武尊は両手を膝に付け蒼紫に頭を下げた。
丁稚のように頭を下げたままの武尊。
「顔をあげろ、武尊・・・礼などいい。」
そう言われてやっと武尊は立ち姿に戻った。
そして武尊に一歩近づくと人差し指でそっと武尊の涙を拭った。
「泣くな・・・。」
武尊の目からは斎藤の事が心配で心配で涙が溢れていた。
蒼紫に優しく言われて武尊は数度頷いた。
「じゃ・・引き受けてくれるの?」
「嗚呼・・・武尊にお願いされては断わるわけにもいかないしな。」
「・・・・ありがとう。」
だがそうと決まればこんな所でゆっくり時間を過ごしている訳にはいかない。
武尊は涙のあとが残らないように両袖で顔を拭くと時尾の部屋の前で声をかけた。
「時尾さん・・。」
障子を開けてしまうと時尾の身内用の姿が蒼紫の目に入ってしまう。
それは時尾さんに失礼かと思い武尊は部屋の外から声をかけたのであった。
浅い睡眠にあった時尾は武尊の声で目が覚めた。
「あら私ったら寝てしまっていたのね。五郎さんがお帰りになったの?夕餉の支度をしなければ。」
「いえ、まだです。あの・・私・・・急に別な用が出来たんです。だからこれから行かなきゃいけないんですが時尾さんの警護を私が帰って来るまで四乃森さんにお願いしました。」
武尊が急に出かけるというのは仕方ないとしても、突然に四乃森の名が出てきて時尾はびっくりした。
そんな気持ちを察してか、
「大丈夫ですよ時尾さん、四乃森さんは私の友人です。それに警護の方は私なんかよりずっと頼りになりますから。」
と、フォローした。
そして後ろにいる蒼紫をちらっと振り返り(蒼紫も何か言って!)と目で合図をすると蒼紫もしぶしぶ、
「武尊がいない間は俺が代りを務める。それからわざわざ起きて来なくても良い、俺は俺のやり方で務めを果たす。」
と言った。
以前とはまるで別人のような話し方に、これがあの四乃森さん?と困惑しながら時尾は、
「え、ええ・・。ではすみませんがよろしくお願いします。お疲れになられたら中に入って休んでくださいね。」
と障子の向こうから返事をした。
「それじゃ、時尾さんすみませんが行ってきます。」
と武尊は時尾に声をかけ、蒼紫にも、
「もし、私の代りに斎藤さんが先に帰って来たら蒼紫も帰ってね。・・・本当に急なお願いなのにごめんなさい。」
と言った。
「俺の事はいい。おそらく決闘は子の刻だ、早く斎藤を探しに行け。」
「ありがと・・とりあえず最初に警視庁に行ってみる。部屋に果し状が残っていたら斎藤さんが何処へ行ったか分かるかもしれない。」
武尊はそう言うと即座に着替えて警視庁へ走った。
時尾の部屋に近い庭で、時尾に聞こえないように武尊が蒼紫に言った。
「話せば長くなるから言わないけど今夜時尾さんが狙われる可能性があるの。」
蒼紫は黙って武尊の眼を見つめていた。
「私が斎藤さんを探しに行っている間に私の代りに時尾さんを守って・・・。」
理由も話さず、ものすごく一方的なお願いだというのは分かっている。
だけど今の武尊には蒼紫しか頼れる人がいないのだ。
「・・・お願い、蒼紫。」
武尊は両手を膝に付け蒼紫に頭を下げた。
丁稚のように頭を下げたままの武尊。
「顔をあげろ、武尊・・・礼などいい。」
そう言われてやっと武尊は立ち姿に戻った。
そして武尊に一歩近づくと人差し指でそっと武尊の涙を拭った。
「泣くな・・・。」
武尊の目からは斎藤の事が心配で心配で涙が溢れていた。
蒼紫に優しく言われて武尊は数度頷いた。
「じゃ・・引き受けてくれるの?」
「嗚呼・・・武尊にお願いされては断わるわけにもいかないしな。」
「・・・・ありがとう。」
だがそうと決まればこんな所でゆっくり時間を過ごしている訳にはいかない。
武尊は涙のあとが残らないように両袖で顔を拭くと時尾の部屋の前で声をかけた。
「時尾さん・・。」
障子を開けてしまうと時尾の身内用の姿が蒼紫の目に入ってしまう。
それは時尾さんに失礼かと思い武尊は部屋の外から声をかけたのであった。
浅い睡眠にあった時尾は武尊の声で目が覚めた。
「あら私ったら寝てしまっていたのね。五郎さんがお帰りになったの?夕餉の支度をしなければ。」
「いえ、まだです。あの・・私・・・急に別な用が出来たんです。だからこれから行かなきゃいけないんですが時尾さんの警護を私が帰って来るまで四乃森さんにお願いしました。」
武尊が急に出かけるというのは仕方ないとしても、突然に四乃森の名が出てきて時尾はびっくりした。
そんな気持ちを察してか、
「大丈夫ですよ時尾さん、四乃森さんは私の友人です。それに警護の方は私なんかよりずっと頼りになりますから。」
と、フォローした。
そして後ろにいる蒼紫をちらっと振り返り(蒼紫も何か言って!)と目で合図をすると蒼紫もしぶしぶ、
「武尊がいない間は俺が代りを務める。それからわざわざ起きて来なくても良い、俺は俺のやり方で務めを果たす。」
と言った。
以前とはまるで別人のような話し方に、これがあの四乃森さん?と困惑しながら時尾は、
「え、ええ・・。ではすみませんがよろしくお願いします。お疲れになられたら中に入って休んでくださいね。」
と障子の向こうから返事をした。
「それじゃ、時尾さんすみませんが行ってきます。」
と武尊は時尾に声をかけ、蒼紫にも、
「もし、私の代りに斎藤さんが先に帰って来たら蒼紫も帰ってね。・・・本当に急なお願いなのにごめんなさい。」
と言った。
「俺の事はいい。おそらく決闘は子の刻だ、早く斎藤を探しに行け。」
「ありがと・・とりあえず最初に警視庁に行ってみる。部屋に果し状が残っていたら斎藤さんが何処へ行ったか分かるかもしれない。」
武尊はそう言うと即座に着替えて警視庁へ走った。