※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
142.幕末の決着 (斎藤・張・影宮・夢主・時尾・蒼紫)
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あの日、時尾を背負って武尊が屋敷を出た後、最初に武尊に攻撃を仕掛けた六人は逆に武尊からの急所への直撃を喰らって気絶をしていたのだったが、大ダメージを受けていながらも何とか起き上がった。
そして向こうで倒れていた時尾の茶道の先生と、その家元と、合気道の達人を抱えて・・・・ある屋敷へと逃げ込んだ。
そこは【影宮】と裏の社会で呼ばれる男がいる屋敷。
男達がそこへ逃げ込んだ時、すでに家元は心臓が停止し、合気道の達人も折れた肋骨の刺さり所が悪かったのだろうか、二人とも死んでいた。
延髄蹴りと喰らった先生は何とか意識が回復し、影宮の前で今回の事態の説明をするように命じられた。
板の間に額を擦り付けるように先生は必死で弁明した。
影宮はそれを聞いて腹立たしく
「私は薬が手に入るまで泳がせておけと言ったはずだったんだが。」
と言った。
「はい・・、存じております・・ですが・・・・。」
「『ですが』、何なのだ。」
「はっ、蘭子とやらを捕えて影宮様に差し出せばきっとお喜びになられると家元様がおっしゃいましたので・・。」
「そんな口実を信じると思うか、たわけが。よもや私を出しぬいてあの力を手に入れようとしたのは明白。」
「そのような事は決してございません、影宮様!」
「お前のような部下を持った記憶はない。だれか、それこの目障りな者を片付けてしまえ。」
と、影宮が持っていた扇子をパンと鳴らすと黒ずくめの男が二人現れ先生を抱えて引きずるように部屋を出て行った。
「お許し下さい!影宮様!このような事は二度と・・・・。」
だがその願いはむなしく、先生と失態を犯した士族六人は始末された。
影宮は部下に急いで現場を確認させて壊れた所を修復させた。
薬が手に入らない今はまだ器は必要ない、そう考える影宮にとって今”蘭子”に事を感づかれ警戒されることは好ましくないと考えていたからだ。
今回の件で間違いなく”蘭子”は知らない者からの誘いを受けなくなったことだろう。
となれば捕獲するにはより強引な手、若しくは面倒な手を考えなくてはならなくなったという事。
まったくもって影宮にとっては今回の家元の起した件は命令違反もさることながら大迷惑だったのだ。
だが今回の件は影宮に一つの疑問を生じさせた。
「信じられん・・、蘭子の何処にあんな猛者とやり合う程の力があったというんだ・・薬で変化しなくても力が出せるのか?若しそうであったならもっと事を慎重に運ばなければ。」
今影宮が回想している蘭子の姿と言うのは、蘭子と名のった記憶を失っていた頃の武尊のことでいつも空や外をぼーっと眺めてばかりの姿であった。
どうも記憶と今の姿が結びつかない影宮であったが十六夜丸の力をどうしても手に入れたい影宮はまだ武尊をあきらめなかった。
ちなみにその後、始末された者達のそれぞれの家族や知人は警察に失踪届を出したものの見つからず、警視庁迷宮入り事件がまた一つ追加されることとなった。
そして向こうで倒れていた時尾の茶道の先生と、その家元と、合気道の達人を抱えて・・・・ある屋敷へと逃げ込んだ。
そこは【影宮】と裏の社会で呼ばれる男がいる屋敷。
男達がそこへ逃げ込んだ時、すでに家元は心臓が停止し、合気道の達人も折れた肋骨の刺さり所が悪かったのだろうか、二人とも死んでいた。
延髄蹴りと喰らった先生は何とか意識が回復し、影宮の前で今回の事態の説明をするように命じられた。
板の間に額を擦り付けるように先生は必死で弁明した。
影宮はそれを聞いて腹立たしく
「私は薬が手に入るまで泳がせておけと言ったはずだったんだが。」
と言った。
「はい・・、存じております・・ですが・・・・。」
「『ですが』、何なのだ。」
「はっ、蘭子とやらを捕えて影宮様に差し出せばきっとお喜びになられると家元様がおっしゃいましたので・・。」
「そんな口実を信じると思うか、たわけが。よもや私を出しぬいてあの力を手に入れようとしたのは明白。」
「そのような事は決してございません、影宮様!」
「お前のような部下を持った記憶はない。だれか、それこの目障りな者を片付けてしまえ。」
と、影宮が持っていた扇子をパンと鳴らすと黒ずくめの男が二人現れ先生を抱えて引きずるように部屋を出て行った。
「お許し下さい!影宮様!このような事は二度と・・・・。」
だがその願いはむなしく、先生と失態を犯した士族六人は始末された。
影宮は部下に急いで現場を確認させて壊れた所を修復させた。
薬が手に入らない今はまだ器は必要ない、そう考える影宮にとって今”蘭子”に事を感づかれ警戒されることは好ましくないと考えていたからだ。
今回の件で間違いなく”蘭子”は知らない者からの誘いを受けなくなったことだろう。
となれば捕獲するにはより強引な手、若しくは面倒な手を考えなくてはならなくなったという事。
まったくもって影宮にとっては今回の家元の起した件は命令違反もさることながら大迷惑だったのだ。
だが今回の件は影宮に一つの疑問を生じさせた。
「信じられん・・、蘭子の何処にあんな猛者とやり合う程の力があったというんだ・・薬で変化しなくても力が出せるのか?若しそうであったならもっと事を慎重に運ばなければ。」
今影宮が回想している蘭子の姿と言うのは、蘭子と名のった記憶を失っていた頃の武尊のことでいつも空や外をぼーっと眺めてばかりの姿であった。
どうも記憶と今の姿が結びつかない影宮であったが十六夜丸の力をどうしても手に入れたい影宮はまだ武尊をあきらめなかった。
ちなみにその後、始末された者達のそれぞれの家族や知人は警察に失踪届を出したものの見つからず、警視庁迷宮入り事件がまた一つ追加されることとなった。