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141.届いた果たし状 (蒼紫・恵・斎藤・張・剣心組)
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早速昨日武尊達が襲われた屋敷についた張。
今回は床下とかでなく堂々と中に入りたかったので魚売りを装い天秤をしょって屋敷の勝手口の周りをうろうろした。
「魚~、魚はいかがですかぁ~(東京弁は疲れるわほんま、)魚~。」
と、案の定何度か声をかけたところ勝手口が開いて中から女中が出てきた。
「ちょっと、あんた。」
「へい、毎度。」
と女中は訳あり気に張を手招きして屋敷の中へ呼び入れた。
「何にいたしましょう、今日は黒鯛もありますぜ。」
「それもらうからさ、ちょっとこっちのお願いも聞いてくれない?」
「へ?」
何やねんと張が思っていたら、
「今朝、庭をお掃除していたらね、池の鯉が二匹死んでたのよ、置いていても生臭くなるから持ってってくれない?」
半ば強引に死んだ魚を押し付けたい女中の口が軽そうに見えたので情報源になると思った張はちょっと聞いてみた。
「どうして鯉が死んでたんですかい?」
「知らないわよー、昨日は皆お暇を頂いてここにいなかったんだから誰も知らないって。」
「暇?こんな大きな御屋敷だったら使用人が誰もいなかったら困るんじゃないですかぃ?」
「それがね、ここの旦那様って温泉好きで時々一泊とか二泊で伊豆にお出かけになるのよ、そんな時はなんでかいつもお暇をだされるってわけ。ほら、鯉はこっち。」
と張が女中に引っ張られるように庭の池に連れて行かれると立派な錦鯉が二匹池から出されて横たわっていた。
「鯉も立派ですが庭も立派ですね。」
と張は庭とそこに面する屋敷をチェックしていた。
「そりゃ私達がきれーいにしてますからね。」
と、女中は自慢気に言った。
が、張はそんな事は話半分以上に聞き流していて、屋敷の奥の部屋の障子が他の所に比べて新しいことに気が付いた。
「姐さん、最近あそこの障子かえたりした?」
「まさか、どこも壊れてないのに替えるわけないでしょ。」
けれども張の目は節穴ではなかった。
それはよくよく見ないと気が付かない違いだったが、張もそういう工作をした事があるのでピンときたのであった。
(めっちゃ臭うわ!)
と思い、厠を借りると偽ってすばやく屋敷を探索した後そこを出た。
葦が茂る河原。
シュパッ、パパパッツと、何か塊が斬られる音が瞬時にしたかと思うと、ボタ、ボタッと何か細切れが水面に落ちる音がした。
張は人目に付かない場所で丸々太った例の死んだ錦鯉を薄刃乃太刀でぶつ切りにして処分したのであった。
「ほなこれでお仕舞い。」
無常に呟いた張は暫く水面を見つめていた。
「わいの人生・・・これでええんかの。」
はぁ、と張は大きくため息をついた。
刀を腹に巻き戻しつつ張はぼやく。
「・・・環境がよくないねん。」
と、いつもしかめっ面の斎藤や川路、そしてまわりの警官を頭に浮かべた。
「わいにとって仕事ちゅうのは楽しゅうやらんとあかんねん。・・せやからやっぱあそこはわいにはキツイねんな。」
服装を整えると張は両手を腰にやって空を見上げた。
「ぼちぼち・・ほんまに潮時でんな。」
今回は床下とかでなく堂々と中に入りたかったので魚売りを装い天秤をしょって屋敷の勝手口の周りをうろうろした。
「魚~、魚はいかがですかぁ~(東京弁は疲れるわほんま、)魚~。」
と、案の定何度か声をかけたところ勝手口が開いて中から女中が出てきた。
「ちょっと、あんた。」
「へい、毎度。」
と女中は訳あり気に張を手招きして屋敷の中へ呼び入れた。
「何にいたしましょう、今日は黒鯛もありますぜ。」
「それもらうからさ、ちょっとこっちのお願いも聞いてくれない?」
「へ?」
何やねんと張が思っていたら、
「今朝、庭をお掃除していたらね、池の鯉が二匹死んでたのよ、置いていても生臭くなるから持ってってくれない?」
半ば強引に死んだ魚を押し付けたい女中の口が軽そうに見えたので情報源になると思った張はちょっと聞いてみた。
「どうして鯉が死んでたんですかい?」
「知らないわよー、昨日は皆お暇を頂いてここにいなかったんだから誰も知らないって。」
「暇?こんな大きな御屋敷だったら使用人が誰もいなかったら困るんじゃないですかぃ?」
「それがね、ここの旦那様って温泉好きで時々一泊とか二泊で伊豆にお出かけになるのよ、そんな時はなんでかいつもお暇をだされるってわけ。ほら、鯉はこっち。」
と張が女中に引っ張られるように庭の池に連れて行かれると立派な錦鯉が二匹池から出されて横たわっていた。
「鯉も立派ですが庭も立派ですね。」
と張は庭とそこに面する屋敷をチェックしていた。
「そりゃ私達がきれーいにしてますからね。」
と、女中は自慢気に言った。
が、張はそんな事は話半分以上に聞き流していて、屋敷の奥の部屋の障子が他の所に比べて新しいことに気が付いた。
「姐さん、最近あそこの障子かえたりした?」
「まさか、どこも壊れてないのに替えるわけないでしょ。」
けれども張の目は節穴ではなかった。
それはよくよく見ないと気が付かない違いだったが、張もそういう工作をした事があるのでピンときたのであった。
(めっちゃ臭うわ!)
と思い、厠を借りると偽ってすばやく屋敷を探索した後そこを出た。
葦が茂る河原。
シュパッ、パパパッツと、何か塊が斬られる音が瞬時にしたかと思うと、ボタ、ボタッと何か細切れが水面に落ちる音がした。
張は人目に付かない場所で丸々太った例の死んだ錦鯉を薄刃乃太刀でぶつ切りにして処分したのであった。
「ほなこれでお仕舞い。」
無常に呟いた張は暫く水面を見つめていた。
「わいの人生・・・これでええんかの。」
はぁ、と張は大きくため息をついた。
刀を腹に巻き戻しつつ張はぼやく。
「・・・環境がよくないねん。」
と、いつもしかめっ面の斎藤や川路、そしてまわりの警官を頭に浮かべた。
「わいにとって仕事ちゅうのは楽しゅうやらんとあかんねん。・・せやからやっぱあそこはわいにはキツイねんな。」
服装を整えると張は両手を腰にやって空を見上げた。
「ぼちぼち・・ほんまに潮時でんな。」