※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
140.会津への決意 (夢主・斎藤・時尾・張・剣心組・操・蒼紫)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「「「「会津に帰るゥ!?」」」」
薫、左之助、弥彦、操がスットンキョウな声を出して驚いた。
とりわけ薫は動揺していた。
「何で・・そんなに急に・・。」
「別に急に決めたわけじゃないわ、以前から故郷の会津で診療所を開かないかって話は頂いていてずっと考えていた事なの。今回の事件も一件落着したことだし、剣さんと弥彦君の治療もひととおり済んだし一週間後に東京を発つ事に決めたの。」
「剣心・・・。」
例え恋敵といえども恵は剣心が東京に来てから出来た仲間、出来ればずっとこれからもみんなで楽しく暮らしていきたい、そう願わずにいられなくて薫は剣心に同意を求めた。
だが剣心は穏やかに恵をみてこう言った。
「少し寂しくなるが恵殿が自分で考えて決めたコトだ・・・ここは快く見送るでござるよ・・・。」
「ありがとうございます・・・。」
恵の心に自分の意見を尊重してくれる優しい・・・愛している、いや、愛した男の言葉が胸に少し痛く沁みわたった。
万が一『行くな』と言われたら東京に留まろう、そう言おうとも思っていたのにね、という恵の気持ちはあっさりと裏切られた。
そしてそんな期待なんてするほうが馬鹿だったと思えるぐらいサラりと見送ると言われてしまった。
(やっぱり私の存在がつけいる隙間なんてこれっぽっちもなさそうね。)
と、恵は目の前の愛する男の姿を焼き付けるようにそっと目を閉じた。
【これで私の恋は本当に終わり。】
自分の気持ちにケジメをつけて恵は医者としてやはり告げるべきことは告げなければと再び目を開いた。
「つきましては剣さん・・・・今まで伏せてきましたがここで医者として一つ報せなくてはならないコトがあります・・・。」
なるべく剣さんがショックを受けないような言い方をしなければと恵は言葉を慎重に口にした。
だが恵の言葉に剣心は恵が何を言おうとしているのか予測がついた。
「それは・・もしや拙者の体調のことでござるか?」
「「「「「!?」」」」」
これには蒼紫までもが反応した。
飛天御剣流を極めたものは超人、いや超人だからこそ若い姿と不死身の体を持っていると誰もが思っていたからだ。
(体調!?今順調に良くなってるって言ったんじゃないの!?)
と、薫は心の中で叫んだがそれは言葉には出来ず剣心をじっと見つめた。
「・・・気づいてらしたんですか・・・。」
恵もまさか剣心がその事を知っているとは思っていなくて驚いていた。
「自分のコトでござるからな、薄々は・・・。」
と、剣心は思い起こすように話し始めた。
「始めに体に違和感を覚えたのは京都の闘いの暫く後・・・それから闘う毎に少しずつ・・気にせねば何でもない微弱な程度でござったが体の中に何か淀みのようなモノを感じるようになった。」
「確かに京都の闘いの後に看たのと、この間、それから今日看たのとでは徐々に体が悪くなっています・・・。」
「恐らく奥義の会得・・・あれが引き金になったのでござろう・・。」
「もともと飛天御剣流は例えば比古さんの様な恵まれた体躯に筋肉の鎧をまとってやっと使いこなせる超人の剣術・・・剣さんが使うには体が余りに小さすぎるんです・・。いくら天賦の才で補っても使えば使うほど体に反動を溜めていき小さな小さな損傷を刻んでいくのは目に見えていたコトだったんです・・。」
「そうか・・・けど拙者が飛天御剣流を会得したのは体の無事如何の前に命の有無を覚悟した上での己の選択、そのコトに一片の悔いもござらんよ。」
自分でさえ気が付かなかったことに気付き、恵の医者としての診察力に剣心はなるほどと納得しながらも剣心に気を使い伏し目がちで申し訳なさそうに告げる恵に剣心は心配は無用とニッと笑った。
「それより正直に聞かせてくれ、拙者はこの先どうなるでござる?」
一同はごくりとつばを飲み込み恵の言葉を待った。
恵は言おうか言うまいか一瞬躊躇した。
何故ならば今から告げる事は剣客生命の終わりを告げることだったからだ。
けれども医者であるが故知り得た情報を本人が望むままに、ありのままに言う事が今までに自分が受けた恩を返す事になる、その強い思いが恵の重い口を開かせた。
「・・体の損傷はまだ微弱なものです・・・気を付ければこの先も剣を振るう分には問題ありません、けれど・・・どんなに気をつけても飛天御剣流はもう・・四、五年以内に確実に撃てなくなります・・・。」
2014. 3.26
薫、左之助、弥彦、操がスットンキョウな声を出して驚いた。
とりわけ薫は動揺していた。
「何で・・そんなに急に・・。」
「別に急に決めたわけじゃないわ、以前から故郷の会津で診療所を開かないかって話は頂いていてずっと考えていた事なの。今回の事件も一件落着したことだし、剣さんと弥彦君の治療もひととおり済んだし一週間後に東京を発つ事に決めたの。」
「剣心・・・。」
例え恋敵といえども恵は剣心が東京に来てから出来た仲間、出来ればずっとこれからもみんなで楽しく暮らしていきたい、そう願わずにいられなくて薫は剣心に同意を求めた。
だが剣心は穏やかに恵をみてこう言った。
「少し寂しくなるが恵殿が自分で考えて決めたコトだ・・・ここは快く見送るでござるよ・・・。」
「ありがとうございます・・・。」
恵の心に自分の意見を尊重してくれる優しい・・・愛している、いや、愛した男の言葉が胸に少し痛く沁みわたった。
万が一『行くな』と言われたら東京に留まろう、そう言おうとも思っていたのにね、という恵の気持ちはあっさりと裏切られた。
そしてそんな期待なんてするほうが馬鹿だったと思えるぐらいサラりと見送ると言われてしまった。
(やっぱり私の存在がつけいる隙間なんてこれっぽっちもなさそうね。)
と、恵は目の前の愛する男の姿を焼き付けるようにそっと目を閉じた。
【これで私の恋は本当に終わり。】
自分の気持ちにケジメをつけて恵は医者としてやはり告げるべきことは告げなければと再び目を開いた。
「つきましては剣さん・・・・今まで伏せてきましたがここで医者として一つ報せなくてはならないコトがあります・・・。」
なるべく剣さんがショックを受けないような言い方をしなければと恵は言葉を慎重に口にした。
だが恵の言葉に剣心は恵が何を言おうとしているのか予測がついた。
「それは・・もしや拙者の体調のことでござるか?」
「「「「「!?」」」」」
これには蒼紫までもが反応した。
飛天御剣流を極めたものは超人、いや超人だからこそ若い姿と不死身の体を持っていると誰もが思っていたからだ。
(体調!?今順調に良くなってるって言ったんじゃないの!?)
と、薫は心の中で叫んだがそれは言葉には出来ず剣心をじっと見つめた。
「・・・気づいてらしたんですか・・・。」
恵もまさか剣心がその事を知っているとは思っていなくて驚いていた。
「自分のコトでござるからな、薄々は・・・。」
と、剣心は思い起こすように話し始めた。
「始めに体に違和感を覚えたのは京都の闘いの暫く後・・・それから闘う毎に少しずつ・・気にせねば何でもない微弱な程度でござったが体の中に何か淀みのようなモノを感じるようになった。」
「確かに京都の闘いの後に看たのと、この間、それから今日看たのとでは徐々に体が悪くなっています・・・。」
「恐らく奥義の会得・・・あれが引き金になったのでござろう・・。」
「もともと飛天御剣流は例えば比古さんの様な恵まれた体躯に筋肉の鎧をまとってやっと使いこなせる超人の剣術・・・剣さんが使うには体が余りに小さすぎるんです・・。いくら天賦の才で補っても使えば使うほど体に反動を溜めていき小さな小さな損傷を刻んでいくのは目に見えていたコトだったんです・・。」
「そうか・・・けど拙者が飛天御剣流を会得したのは体の無事如何の前に命の有無を覚悟した上での己の選択、そのコトに一片の悔いもござらんよ。」
自分でさえ気が付かなかったことに気付き、恵の医者としての診察力に剣心はなるほどと納得しながらも剣心に気を使い伏し目がちで申し訳なさそうに告げる恵に剣心は心配は無用とニッと笑った。
「それより正直に聞かせてくれ、拙者はこの先どうなるでござる?」
一同はごくりとつばを飲み込み恵の言葉を待った。
恵は言おうか言うまいか一瞬躊躇した。
何故ならば今から告げる事は剣客生命の終わりを告げることだったからだ。
けれども医者であるが故知り得た情報を本人が望むままに、ありのままに言う事が今までに自分が受けた恩を返す事になる、その強い思いが恵の重い口を開かせた。
「・・体の損傷はまだ微弱なものです・・・気を付ければこの先も剣を振るう分には問題ありません、けれど・・・どんなに気をつけても飛天御剣流はもう・・四、五年以内に確実に撃てなくなります・・・。」
2014. 3.26