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140.会津への決意 (夢主・斎藤・時尾・張・剣心組・操・蒼紫)
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**所変わって小国診療所**
剣心組御一行と操、蒼紫が恵の所へ来ていた。
「今日は来ていただいてすみません。」
「いや、恵殿にはいつもこちらまで診に来てもらって感謝してるでござるよ。それに弥彦も杖が取れたでござるから皆で歩いて来たでござる。」
「じゃ、弥彦君から診察するから。そこに座って頂戴。」
と、恵は診察椅子に座った弥彦の怪我を診察した。
「はい、弥彦君はもう大丈夫。やっぱり若いっていいわね。じゃ、次は剣さん。」
と、恵は弥彦に言った。
弥彦と入れ違いに剣心が恵の前に座った。
上半身、そして腕、体中に多くの傷痕が残る体を見て恵は顔を曇らせた。
「恵殿・・・。」
剣心は恵のそんな表情を心配して声をかけた。
医者として患者にこちらの不安を感づかれたとハッとして恵が顔をあげて剣心を見た。
剣心はいつもの笑顔で恵に微笑んだ。
「どうしたでござるか、何かおかしな所でもあるでござるか。」
「・・・いえ、順調によくなってます。」
ただ・・と言いかけて恵は言葉を飲み込んだ。
(縁との闘いで傷ついた所は確かに治癒へ向かっている。だけど・・・。)
医者だから気づく剣心の体が奏でる不調和音、この音の事を今、皆の前で告げるべきことなのだろうか、と恵は悩んだ。
「よかったね、剣心。」
薫は両目に薄っすら涙を浮かべて笑みをこぼした。
京都でひと月は寝たきりの大怪我を負った体が十分癒える前に今回の怪我。
いつも『大丈夫でござるよ』としか言わない剣心が、若しかしたら突然倒れてしまうのではないかと薫は内心心配で心配でたまらなかったのだ。
「やっぱり剣心はすげぇな。」
と、弥彦が感心したように言った。
「じゃ、剣心がもう少しよくなったら皆で銀座に行かない?もちろん恵さんも一緒に。来週舶来物を扱うお店が二店舗開店するんですって。」
「わっ!銀座いっぺん行ってみたかったんだ!爺やのお土産もそこで何か買えるかな。」
「おっ、何か美味いもんでも食いに行くってか!こりゃ楽しみだぜ。」
「薫、どこにそんな金があるんだよ。道場の修理もぜんぜん終わってないんだぜ。」
「そ、そこは・・蔵にある掛け軸を二・三本売れば何とかなるんじゃないかしら。」
「さすが嬢ちゃんだぜ!」
と、盛り上がるいつもの集団に恵はハァと、ため息をついた。
「あなた達、銀座で買い物っていくらかかると思ってるのよ。あそこはね、華族や財閥相手の品物を売ってる所なの。それに・・・私は行けないわ。」
「何だよ、女狐でも気おくれすることがあるのかよ。」
左之助がいつものように何も考えずに発言すると、恵は視線を左之助に向けじっと見た。
「なっ、なんだよ。」
と、【じろり】ではない大人の女の視線に左之助は一瞬たじろいだ。
「ううん、別に。あんたは最後まで私を女狐としか呼ばないのね・・と、思って。」
「え、恵さん最後って?」
薫の質問に恵は視線を左之助から剣心組全体に移しておもむろに答えた。
「私、・・・会津へ帰るの。」
恵の一言にその場は一瞬沈黙が訪れた。
剣心組御一行と操、蒼紫が恵の所へ来ていた。
「今日は来ていただいてすみません。」
「いや、恵殿にはいつもこちらまで診に来てもらって感謝してるでござるよ。それに弥彦も杖が取れたでござるから皆で歩いて来たでござる。」
「じゃ、弥彦君から診察するから。そこに座って頂戴。」
と、恵は診察椅子に座った弥彦の怪我を診察した。
「はい、弥彦君はもう大丈夫。やっぱり若いっていいわね。じゃ、次は剣さん。」
と、恵は弥彦に言った。
弥彦と入れ違いに剣心が恵の前に座った。
上半身、そして腕、体中に多くの傷痕が残る体を見て恵は顔を曇らせた。
「恵殿・・・。」
剣心は恵のそんな表情を心配して声をかけた。
医者として患者にこちらの不安を感づかれたとハッとして恵が顔をあげて剣心を見た。
剣心はいつもの笑顔で恵に微笑んだ。
「どうしたでござるか、何かおかしな所でもあるでござるか。」
「・・・いえ、順調によくなってます。」
ただ・・と言いかけて恵は言葉を飲み込んだ。
(縁との闘いで傷ついた所は確かに治癒へ向かっている。だけど・・・。)
医者だから気づく剣心の体が奏でる不調和音、この音の事を今、皆の前で告げるべきことなのだろうか、と恵は悩んだ。
「よかったね、剣心。」
薫は両目に薄っすら涙を浮かべて笑みをこぼした。
京都でひと月は寝たきりの大怪我を負った体が十分癒える前に今回の怪我。
いつも『大丈夫でござるよ』としか言わない剣心が、若しかしたら突然倒れてしまうのではないかと薫は内心心配で心配でたまらなかったのだ。
「やっぱり剣心はすげぇな。」
と、弥彦が感心したように言った。
「じゃ、剣心がもう少しよくなったら皆で銀座に行かない?もちろん恵さんも一緒に。来週舶来物を扱うお店が二店舗開店するんですって。」
「わっ!銀座いっぺん行ってみたかったんだ!爺やのお土産もそこで何か買えるかな。」
「おっ、何か美味いもんでも食いに行くってか!こりゃ楽しみだぜ。」
「薫、どこにそんな金があるんだよ。道場の修理もぜんぜん終わってないんだぜ。」
「そ、そこは・・蔵にある掛け軸を二・三本売れば何とかなるんじゃないかしら。」
「さすが嬢ちゃんだぜ!」
と、盛り上がるいつもの集団に恵はハァと、ため息をついた。
「あなた達、銀座で買い物っていくらかかると思ってるのよ。あそこはね、華族や財閥相手の品物を売ってる所なの。それに・・・私は行けないわ。」
「何だよ、女狐でも気おくれすることがあるのかよ。」
左之助がいつものように何も考えずに発言すると、恵は視線を左之助に向けじっと見た。
「なっ、なんだよ。」
と、【じろり】ではない大人の女の視線に左之助は一瞬たじろいだ。
「ううん、別に。あんたは最後まで私を女狐としか呼ばないのね・・と、思って。」
「え、恵さん最後って?」
薫の質問に恵は視線を左之助から剣心組全体に移しておもむろに答えた。
「私、・・・会津へ帰るの。」
恵の一言にその場は一瞬沈黙が訪れた。