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136.罠 (操、夢主、時尾)
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武尊は予定よりも早く藤田家へ帰って来た。
「ただ今です、時尾さん。」
「お帰りなさい武尊さん、どうでした?お体の方は。」
「お陰様で大分よくなってるそうです。どうも背中は自分で見えないから分かりづらいんですけどね。」
と、武尊は時尾に説明した。
「それは本当によかったですわ。すみませんんあさん、今ちょっと台所で火を使っていますので今のうちに武尊さんは少し休んでてくださいな。今日は帰って来るのが少し遅くなりそうなので夕餉の支度を先に終わらせますわ。」
と、時尾は台所へ向かった。
「時尾さん、何か手伝えることありませんか?」
「大丈夫ですよ、武尊さんこそまだ本調子ではありませんでしょ?そんな体調の人をお稽古事にお誘いするのですから本当に今のうちに休んでください。」
と、時尾はにこりと振り向いてそう言った。
「じゃ・・じゃあ、お言葉に甘えて・・。」
と武尊は部屋へ戻ってすぐに横になった。
「あ~助かった~、本当はあれだけ歩けばちょっとだるいと思っていたんだ・・すみません時尾さん、ちょっと寝ちゃおうかな・・。」
と、結構疲労していた武尊はすぐに睡眠に入っていった。
・・・・・リーン。
・・・・・リーン。
・・・・・リーン・・・。
「ん・・・。」
暫くして武尊は耳元で例の鈴が鳴っているような気がして目が覚めた。
「あれ・・確かに今鈴の音がしたような気がしたんだけど気のせいかな。」
武尊は短いけれども深い睡眠をとったため脳はすっきりしていた。
それでも妙な気・・・いや、不調和な空気というのだろうか、なんだかもやもやした気がしてならなかった。
「なんだろ、この感じ。やだなぁ。」
と、武尊は自然に意識統一の為座禅を組んだ。
「武尊さん、お待たせしました。」
と、しばらくして時尾が武尊を迎えに来た。
武尊は眼を開けて時尾を見た。
「わぁ!時尾さん綺麗!」
と、思わず声をあげるほどに。
「そんなことありませんよ、武尊さん。でも一応家元様がおいでになるから少し身を整えただけですよ。武尊さんもよかったらお着物如何ですか?私のでよければお貸しいたしますよ。」
「いえ、このままで。」
武尊は以前も時尾にこの髪型では着物は似合わないからと断りを入れていたのであった。
けれども制服のままで本当にいいのかな?とも思ってしまう武尊であった。
いいのかな、いいのかな、と不安に思いつつも他に適当なものはないし、ここは開き直って堂々とついて行こうという事でちょっと緊張しながら武尊は時尾と家を出た。
だがこの時武尊は気が付いていなかった。
これから向かう先は巧妙に仕掛けられた【罠】が張られている場所だという事に。
ただ武尊の無意識下ではその危機を感じ取りそれを鈴の音で知らせてはいたのだが。
「ただ今です、時尾さん。」
「お帰りなさい武尊さん、どうでした?お体の方は。」
「お陰様で大分よくなってるそうです。どうも背中は自分で見えないから分かりづらいんですけどね。」
と、武尊は時尾に説明した。
「それは本当によかったですわ。すみませんんあさん、今ちょっと台所で火を使っていますので今のうちに武尊さんは少し休んでてくださいな。今日は帰って来るのが少し遅くなりそうなので夕餉の支度を先に終わらせますわ。」
と、時尾は台所へ向かった。
「時尾さん、何か手伝えることありませんか?」
「大丈夫ですよ、武尊さんこそまだ本調子ではありませんでしょ?そんな体調の人をお稽古事にお誘いするのですから本当に今のうちに休んでください。」
と、時尾はにこりと振り向いてそう言った。
「じゃ・・じゃあ、お言葉に甘えて・・。」
と武尊は部屋へ戻ってすぐに横になった。
「あ~助かった~、本当はあれだけ歩けばちょっとだるいと思っていたんだ・・すみません時尾さん、ちょっと寝ちゃおうかな・・。」
と、結構疲労していた武尊はすぐに睡眠に入っていった。
・・・・・リーン。
・・・・・リーン。
・・・・・リーン・・・。
「ん・・・。」
暫くして武尊は耳元で例の鈴が鳴っているような気がして目が覚めた。
「あれ・・確かに今鈴の音がしたような気がしたんだけど気のせいかな。」
武尊は短いけれども深い睡眠をとったため脳はすっきりしていた。
それでも妙な気・・・いや、不調和な空気というのだろうか、なんだかもやもやした気がしてならなかった。
「なんだろ、この感じ。やだなぁ。」
と、武尊は自然に意識統一の為座禅を組んだ。
「武尊さん、お待たせしました。」
と、しばらくして時尾が武尊を迎えに来た。
武尊は眼を開けて時尾を見た。
「わぁ!時尾さん綺麗!」
と、思わず声をあげるほどに。
「そんなことありませんよ、武尊さん。でも一応家元様がおいでになるから少し身を整えただけですよ。武尊さんもよかったらお着物如何ですか?私のでよければお貸しいたしますよ。」
「いえ、このままで。」
武尊は以前も時尾にこの髪型では着物は似合わないからと断りを入れていたのであった。
けれども制服のままで本当にいいのかな?とも思ってしまう武尊であった。
いいのかな、いいのかな、と不安に思いつつも他に適当なものはないし、ここは開き直って堂々とついて行こうという事でちょっと緊張しながら武尊は時尾と家を出た。
だがこの時武尊は気が付いていなかった。
これから向かう先は巧妙に仕掛けられた【罠】が張られている場所だという事に。
ただ武尊の無意識下ではその危機を感じ取りそれを鈴の音で知らせてはいたのだが。