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159.北へ向かうあなたへ (夢主・外国人紳士)
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斎藤を横浜駅で見送った後、武尊は来た道をとりあえず戻り始めた。
「折角だから何かお店でも見て回ろうかな・・・。」
武尊はお金が手元にあるという事で、巾着のお礼も兼ねて何かいいものがあれば斎藤に贈り物をしようと考えたのだった。
だが沢山の店が並ぶ大きな通りをしばらく歩いてみたが、これといってピンとくるものはなかった。
歩き疲れて武尊は人通りの少ない海の見える場所に腰を下ろした。
「あーあ、いざ買おうと思ったらいいものってないんだよねぇ。あげたはいいけど好みに合わなくて箪笥のコヤシになるのも嫌だしなぁ・・。」
それにしても・・と、武尊は視線を下げて自分の服をまじまじと見た。
「こんな時に制服って不便だなぁ。制服姿でお店に入って物色してると変に思われるよね・・。何やってんだあの警官って。こんなことになるならせめて一の好きな物でも聞いとけばよかった。」
武尊はそう独り言を言ってふと海を見た。
「・・・始めはこの務めが終わったら私の事などきれいさっぱり忘れて時尾さんと幸せに暮らしてくれればいいって思ってたのに・・・。今でもそう思うのに・・・どうして私は一に何か送ろうとしてるんだろ・・・。」
あげてしまったら箪笥のコヤシにでもならない限り、きっと斎藤は自分の事をそれを見るたびに思い出す・・・・思い出させてしまうと武尊は悩んだ。
(私は歴史に関わってはいけない・・・存在・・・。)
だけど武尊が洋館で斎藤の心を密かに拒絶しようとすればするほど斎藤は強引に武尊を繋ぎとめて放さなかった。
そして武尊の心に決して消える事のない愛を刻み込んだのだった。
「・・・一・・。」
武尊は膝を抱えてうなだれた。
もう、忘れられない、消すことなど出来ないこの想い。
(忘れないで!)
心の奥底でもう一人の自分が叫んだ。
(記憶の底でいい、私の存在を置いていて!)
心でそう叫んで武尊は胸を押さえた。
「あはっ・・・久しぶりに胸が痛いや・・・。」
武尊は滲ませた涙を指で拭うと立ち上がった。
「さてと・・とりあえずもう少し見て回るかな。早くしないとすぐに日が暮れる時間になっちゃうし・・・・・その前になにか食べよ、お腹すいた・・・横浜だもん、おいしいおやつあるよね、きっと。」
「折角だから何かお店でも見て回ろうかな・・・。」
武尊はお金が手元にあるという事で、巾着のお礼も兼ねて何かいいものがあれば斎藤に贈り物をしようと考えたのだった。
だが沢山の店が並ぶ大きな通りをしばらく歩いてみたが、これといってピンとくるものはなかった。
歩き疲れて武尊は人通りの少ない海の見える場所に腰を下ろした。
「あーあ、いざ買おうと思ったらいいものってないんだよねぇ。あげたはいいけど好みに合わなくて箪笥のコヤシになるのも嫌だしなぁ・・。」
それにしても・・と、武尊は視線を下げて自分の服をまじまじと見た。
「こんな時に制服って不便だなぁ。制服姿でお店に入って物色してると変に思われるよね・・。何やってんだあの警官って。こんなことになるならせめて一の好きな物でも聞いとけばよかった。」
武尊はそう独り言を言ってふと海を見た。
「・・・始めはこの務めが終わったら私の事などきれいさっぱり忘れて時尾さんと幸せに暮らしてくれればいいって思ってたのに・・・。今でもそう思うのに・・・どうして私は一に何か送ろうとしてるんだろ・・・。」
あげてしまったら箪笥のコヤシにでもならない限り、きっと斎藤は自分の事をそれを見るたびに思い出す・・・・思い出させてしまうと武尊は悩んだ。
(私は歴史に関わってはいけない・・・存在・・・。)
だけど武尊が洋館で斎藤の心を密かに拒絶しようとすればするほど斎藤は強引に武尊を繋ぎとめて放さなかった。
そして武尊の心に決して消える事のない愛を刻み込んだのだった。
「・・・一・・。」
武尊は膝を抱えてうなだれた。
もう、忘れられない、消すことなど出来ないこの想い。
(忘れないで!)
心の奥底でもう一人の自分が叫んだ。
(記憶の底でいい、私の存在を置いていて!)
心でそう叫んで武尊は胸を押さえた。
「あはっ・・・久しぶりに胸が痛いや・・・。」
武尊は滲ませた涙を指で拭うと立ち上がった。
「さてと・・とりあえずもう少し見て回るかな。早くしないとすぐに日が暮れる時間になっちゃうし・・・・・その前になにか食べよ、お腹すいた・・・横浜だもん、おいしいおやつあるよね、きっと。」