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155.記憶の刻印(7) (斎藤・夢主)
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カチャ・・。
ドアノブを回して武尊が戻ると斎藤はベッドの上で足を組んで煙草をふかしていた。
武尊がちらっと灰皿を見ると、どうやら今ので三本目。
「お待たせしました。」
武尊はそう言うと、靴下を日の当たる南側の棚に並べて干し、椅子をベッドの比較的近くに移動させた。
そう、昨晩結局斎藤と武尊の服は床の上に散らかっていたのであって武尊が持って来たこの椅子は制服をかけるための物であった。
「一・・・。」
武尊は意を決して言った。
「上着を脱いで。」
「脱がせてくれるんじゃなかったのか?」
斎藤が不敵な笑みを浮かべて言った。
「命令して脱がせるっていうのもありなんじゃない?」
「・・・そうだな。」
斎藤はボタンを全部外し腕を袖から抜くと、椅子の所に立っている武尊に投げてよこした。
「これでいいか。」
「うん。」
武尊は斎藤の上着を椅子にかけると、自分も上着を脱ぎ同じく椅子にかけた。
「だが下は脱いでやらんぞ。」
「そう言うと思った・・・。」
武尊は先に自らズボンを脱ぐと椅子にかけ、ベッドに上がった。
斎藤の横に正座して座ると、煙草を咥えていた口元に手を伸ばしてその煙草をゆっくり取った。
そのときに指が斎藤の唇に触れ、指先に電気が走ったような感覚に武尊は煙草を落としそうになった。
「まだ半分ほどしか吸ってないぞ。」
「危ないからおしまい。」
そう言って武尊は初めて自分で煙草を灰皿に押し付けて消した。
「あち!」
斎藤の見よう見まねで消してみたものの、煙草の熱に武尊はびっくりした。
気を取り直して武尊はもう一度斎藤の横に正座した。
「本当に脱がしていいの?」
「嗚呼。」
そう言って斎藤は武尊を意味ありげに見た。
武尊もその視線に気づいた。
「その口元が気になる・・・。」
「いや、俺の着物を脱がせる事が出来るのは母と武尊だけだな、と思ってな。」
(え?時尾さんは?)
武尊は一瞬そう思ったが、それと同時に幕末沖田が言っていたことを不意に思い出した。
『・・・斎藤さんね、
島原で女を抱くときに着物脱がないでする人っていうことで有名らしいですよ?しかも超早く終わっちゃうって。』
何故か最後の余計なひと言まで鮮明に思い出して武尊は目をちょっとよそへ向けたかったが我慢して斎藤を見た。
すると斎藤は、
「もっとも母はすでにこの世にはいないがな。他の女に脱がされるのは主導権を取られるようで好かん。」
と呟くように言った。
「・・・私ならいいの?」
「いいも何もこうしてやってるだろう。次はどうするんだ。」
「じゃぁ・・・。」
と、言って武尊は斎藤のベルトに手をかけた。
ドアノブを回して武尊が戻ると斎藤はベッドの上で足を組んで煙草をふかしていた。
武尊がちらっと灰皿を見ると、どうやら今ので三本目。
「お待たせしました。」
武尊はそう言うと、靴下を日の当たる南側の棚に並べて干し、椅子をベッドの比較的近くに移動させた。
そう、昨晩結局斎藤と武尊の服は床の上に散らかっていたのであって武尊が持って来たこの椅子は制服をかけるための物であった。
「一・・・。」
武尊は意を決して言った。
「上着を脱いで。」
「脱がせてくれるんじゃなかったのか?」
斎藤が不敵な笑みを浮かべて言った。
「命令して脱がせるっていうのもありなんじゃない?」
「・・・そうだな。」
斎藤はボタンを全部外し腕を袖から抜くと、椅子の所に立っている武尊に投げてよこした。
「これでいいか。」
「うん。」
武尊は斎藤の上着を椅子にかけると、自分も上着を脱ぎ同じく椅子にかけた。
「だが下は脱いでやらんぞ。」
「そう言うと思った・・・。」
武尊は先に自らズボンを脱ぐと椅子にかけ、ベッドに上がった。
斎藤の横に正座して座ると、煙草を咥えていた口元に手を伸ばしてその煙草をゆっくり取った。
そのときに指が斎藤の唇に触れ、指先に電気が走ったような感覚に武尊は煙草を落としそうになった。
「まだ半分ほどしか吸ってないぞ。」
「危ないからおしまい。」
そう言って武尊は初めて自分で煙草を灰皿に押し付けて消した。
「あち!」
斎藤の見よう見まねで消してみたものの、煙草の熱に武尊はびっくりした。
気を取り直して武尊はもう一度斎藤の横に正座した。
「本当に脱がしていいの?」
「嗚呼。」
そう言って斎藤は武尊を意味ありげに見た。
武尊もその視線に気づいた。
「その口元が気になる・・・。」
「いや、俺の着物を脱がせる事が出来るのは母と武尊だけだな、と思ってな。」
(え?時尾さんは?)
武尊は一瞬そう思ったが、それと同時に幕末沖田が言っていたことを不意に思い出した。
『・・・斎藤さんね、
島原で女を抱くときに着物脱がないでする人っていうことで有名らしいですよ?しかも超早く終わっちゃうって。』
何故か最後の余計なひと言まで鮮明に思い出して武尊は目をちょっとよそへ向けたかったが我慢して斎藤を見た。
すると斎藤は、
「もっとも母はすでにこの世にはいないがな。他の女に脱がされるのは主導権を取られるようで好かん。」
と呟くように言った。
「・・・私ならいいの?」
「いいも何もこうしてやってるだろう。次はどうするんだ。」
「じゃぁ・・・。」
と、言って武尊は斎藤のベルトに手をかけた。