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123.対面 (剣心・薫・左之助・蒼紫・夢主)
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「!!!」
武尊は抜刀斎以外の者のことは予想していなかった。
ヤンキーな鉢巻き男が何故、どうして自分に向かって来るのか。
それを考える前に目の前に左之助の拳が目の前に現れた。
(シールド!)
武尊はその拳を止めようと反射的に両腕で防御に入った。
「左之助!!」
今度は薫が叫んだ。
左之助はデコピン一つでごろつきを吹き飛ばす事が出来る男だ。
何故今、剣心が自分を庇うか分からないが、この人は先程の自己紹介からすると多分今日来る予定の比古清十郎の弟子に間違いないはず。
そんな人を殺しかねない勢いの左之助・・・怪我では済まないかもしれない。
と、薫が青くなった矢先、武尊が後方へ吹っ飛んだ。
武尊は無意識的にオーラを両腕に最大限にまとわせて左之助の拳を止めた。
だが、その勢いは止められず、身体ごと後ろへ吹き飛ばされたのだった。
吹っ飛んだ武尊は更に後方の道場の壁へと叩きつけられた。
「・・・・っ、・・・くぅぅ・・。」
バンっと、背中を叩きつけられ負傷部位をまともに打った武尊はしゃがみ込んで、苦痛のあまりうめいた。
激痛で動けない武尊に蒼紫が駆け寄ろうとするが、足音にちらっと横目で蒼紫を確認した武尊は手で小さくストップのサインを出して蒼紫を制した。
(これは私の問題・・・。)
と、武尊は目でそう蒼紫に訴えた。
「・・・・。」
あれだけ手を出すなと武尊に言われているのだ。
蒼紫はまだ見守れる段階だと、仕方なく武尊を見守る事にした。
左之助はザッ、ザッ、と武尊に近寄り、
「てめぇ・・よくも・・。」
と武尊を見下ろし睨んだ。
「ちょっと待て。誰だあんたは。なぜ、私を攻撃する。」
武尊は顔を上げて左之助を睨み返した。
こんなに相手に訳も分からず睨まれて、いきなり殴られて、武尊もちょっとキレかかっていた。
「殴られるだけの理由があるなら殴られてやる。だからその前に理由を話せ!」
「るせぇ!」
左之助は殴らないと気が済まないのだろうか。
後には壁、前は自分で武尊を挟むようにして距離を縮めると、一瞬口元を歪ませ再び左の拳を繰り出した、
(その理由はてめぇの胸に聞いて見な!)
と、口に出そうとしながら。
スカッ。
左之助の殴りが外れた。
「!」
左之助がハッとすると武尊は左之助の横に立っている。
「理由を・・・話せ。」
武尊は静かに左之助に言った。
「こっ・・の・・。」
左之助はこの段階で過去のことより、今この至近距離で拳を外されたことの方で頭に血が上った。
「この野郎・・ぶっとばしてやる。」
と、左之助は恵にダメだと言われているのも忘れて右の拳を繰り出した。
「おらっああ!」
だが、武尊は今回もすっと避けて左之助の横に立っている。
渾身のパンチを二度もスカされ、ぶっとばしてやりたいだけの左之助はぷっつん切れて両手で拳の連打を繰り出した。
が、全てがスカスカスカスカスカスカスカスカ・・・とかわされた。
ハァハァと大汗をかいて小休止をしている所に剣心が、
「左之、待て。」
と言って駆け寄って来た。
同じく血も酸素も足らない武尊もハァハァ言いながら壁に背を預けて何とか立っていられる状態だ。(次になぐられたらまじヤバイと悟って気力で立ち上がって左之助のパンチをよけたのだった)
剣心は左之助とやりあっている武尊を見て少し冷静さを取り戻していた。
(同じ警官でも斎藤とは違って刀は持っていなさそうだ。(背中にも隠し杖も隠していないようだと判断。))
と武尊を観察した。
それに夢でも見ているのかと自分の目を疑った。
(拙者が十六夜丸と闘ったのは幕末の京都・・もう十三年も前の事・・同じ姿をしているが目の前の人間は本当に十六夜丸なのか?)
と、全く歳を取っていないようなその姿に剣心はキツネに包まれたような気分になった。
そして何よりも・・・目が、目が違うのである。
剣心の手が左之助の肩に触れ、左之助を制する。
左之助はハァハァ言いながら、武尊を睨みつつ、
「剣心よぉ、俺はこいつは許せねぇ・・。」
と言った。
「左之、冷静になるでござるよ。まず、何があったか話すでござるよ。」
剣心にそう言われて少しは冷静さを取り戻した拳に怒りを込めながら武尊に言った。
「お前、赤報隊を知っているだろう・・俺は昔赤報隊の準隊士だった。」
左之助の言葉に武尊は、
「赤報隊・・・?」
と言うと、左之助はギリリと唇を噛み、拳を震わせると、
「話にならねぇ!」
と叫び、肩にあった剣心の手を払いのけると、
「俺はふけるぜ剣心。」
と、道場を出て行った。
武尊は今のは何だったんだと左之助の去っていくのを見送った。
背中には『惡』一文字。
「・・・・赤報隊・・・。」
【赤報隊】なんて聞いたこともない言葉。
いや、聞いたことはあるかもしれない、だが今は全く思い出せない。
だが、それと十六夜丸が何か関係があるのだろうと、武尊は推測したが今すぐにはそれが何だかは分からなかった。
そして道場から出て行って左之助の姿が見えなくなった今、もうこの距離なら瞬時に襲われないと判断した武尊はふぅ、と大きく息を吐くとその場に崩れ落ちた。
武尊は抜刀斎以外の者のことは予想していなかった。
ヤンキーな鉢巻き男が何故、どうして自分に向かって来るのか。
それを考える前に目の前に左之助の拳が目の前に現れた。
(シールド!)
武尊はその拳を止めようと反射的に両腕で防御に入った。
「左之助!!」
今度は薫が叫んだ。
左之助はデコピン一つでごろつきを吹き飛ばす事が出来る男だ。
何故今、剣心が自分を庇うか分からないが、この人は先程の自己紹介からすると多分今日来る予定の比古清十郎の弟子に間違いないはず。
そんな人を殺しかねない勢いの左之助・・・怪我では済まないかもしれない。
と、薫が青くなった矢先、武尊が後方へ吹っ飛んだ。
武尊は無意識的にオーラを両腕に最大限にまとわせて左之助の拳を止めた。
だが、その勢いは止められず、身体ごと後ろへ吹き飛ばされたのだった。
吹っ飛んだ武尊は更に後方の道場の壁へと叩きつけられた。
「・・・・っ、・・・くぅぅ・・。」
バンっと、背中を叩きつけられ負傷部位をまともに打った武尊はしゃがみ込んで、苦痛のあまりうめいた。
激痛で動けない武尊に蒼紫が駆け寄ろうとするが、足音にちらっと横目で蒼紫を確認した武尊は手で小さくストップのサインを出して蒼紫を制した。
(これは私の問題・・・。)
と、武尊は目でそう蒼紫に訴えた。
「・・・・。」
あれだけ手を出すなと武尊に言われているのだ。
蒼紫はまだ見守れる段階だと、仕方なく武尊を見守る事にした。
左之助はザッ、ザッ、と武尊に近寄り、
「てめぇ・・よくも・・。」
と武尊を見下ろし睨んだ。
「ちょっと待て。誰だあんたは。なぜ、私を攻撃する。」
武尊は顔を上げて左之助を睨み返した。
こんなに相手に訳も分からず睨まれて、いきなり殴られて、武尊もちょっとキレかかっていた。
「殴られるだけの理由があるなら殴られてやる。だからその前に理由を話せ!」
「るせぇ!」
左之助は殴らないと気が済まないのだろうか。
後には壁、前は自分で武尊を挟むようにして距離を縮めると、一瞬口元を歪ませ再び左の拳を繰り出した、
(その理由はてめぇの胸に聞いて見な!)
と、口に出そうとしながら。
スカッ。
左之助の殴りが外れた。
「!」
左之助がハッとすると武尊は左之助の横に立っている。
「理由を・・・話せ。」
武尊は静かに左之助に言った。
「こっ・・の・・。」
左之助はこの段階で過去のことより、今この至近距離で拳を外されたことの方で頭に血が上った。
「この野郎・・ぶっとばしてやる。」
と、左之助は恵にダメだと言われているのも忘れて右の拳を繰り出した。
「おらっああ!」
だが、武尊は今回もすっと避けて左之助の横に立っている。
渾身のパンチを二度もスカされ、ぶっとばしてやりたいだけの左之助はぷっつん切れて両手で拳の連打を繰り出した。
が、全てがスカスカスカスカスカスカスカスカ・・・とかわされた。
ハァハァと大汗をかいて小休止をしている所に剣心が、
「左之、待て。」
と言って駆け寄って来た。
同じく血も酸素も足らない武尊もハァハァ言いながら壁に背を預けて何とか立っていられる状態だ。(次になぐられたらまじヤバイと悟って気力で立ち上がって左之助のパンチをよけたのだった)
剣心は左之助とやりあっている武尊を見て少し冷静さを取り戻していた。
(同じ警官でも斎藤とは違って刀は持っていなさそうだ。(背中にも隠し杖も隠していないようだと判断。))
と武尊を観察した。
それに夢でも見ているのかと自分の目を疑った。
(拙者が十六夜丸と闘ったのは幕末の京都・・もう十三年も前の事・・同じ姿をしているが目の前の人間は本当に十六夜丸なのか?)
と、全く歳を取っていないようなその姿に剣心はキツネに包まれたような気分になった。
そして何よりも・・・目が、目が違うのである。
剣心の手が左之助の肩に触れ、左之助を制する。
左之助はハァハァ言いながら、武尊を睨みつつ、
「剣心よぉ、俺はこいつは許せねぇ・・。」
と言った。
「左之、冷静になるでござるよ。まず、何があったか話すでござるよ。」
剣心にそう言われて少しは冷静さを取り戻した拳に怒りを込めながら武尊に言った。
「お前、赤報隊を知っているだろう・・俺は昔赤報隊の準隊士だった。」
左之助の言葉に武尊は、
「赤報隊・・・?」
と言うと、左之助はギリリと唇を噛み、拳を震わせると、
「話にならねぇ!」
と叫び、肩にあった剣心の手を払いのけると、
「俺はふけるぜ剣心。」
と、道場を出て行った。
武尊は今のは何だったんだと左之助の去っていくのを見送った。
背中には『惡』一文字。
「・・・・赤報隊・・・。」
【赤報隊】なんて聞いたこともない言葉。
いや、聞いたことはあるかもしれない、だが今は全く思い出せない。
だが、それと十六夜丸が何か関係があるのだろうと、武尊は推測したが今すぐにはそれが何だかは分からなかった。
そして道場から出て行って左之助の姿が見えなくなった今、もうこの距離なら瞬時に襲われないと判断した武尊はふぅ、と大きく息を吐くとその場に崩れ落ちた。