2人の雄英生〜I・アイランドでの夏休み〜(轟焦凍夢小説)
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私は昨日来た浜辺で落ちて行く夕日を、ただ1人で眺めている。
携帯には飯田くんから、パーティー会場であるセントラルタワー7階に18:30集合という連絡が来ていた。
それに続いて焦凍からも先程から何度も着信がきているが、出る気になれない。…焦凍がそうさせたんだ。
携帯をギュッと握って私は下を俯いた。
でも…パーティーには出たい。
せっかくこの島まで来たんだから。
もう今頃、自宅からホテルにドレスなどが入った荷物届いているだろう。
再び着信音が鳴る。電話の相手は母からだ。
…なんか嫌な予感がする。
「…もしもし」
「あ!芽瑠?荷物の事なんだけど…明日の朝に届くみたいなのよ〜」
「え?!パーティー今日なんだけど…!」
「仕方ないじゃない!こればっかりは…大体あなたがちゃんと準備して行かないから…ちょっと、聞いてるの?!」
「もういいよ。…分かった。」
「ちょっと!芽瑠…」
私は電話を一方的に切った。
あ〜嫌な予感が的中してしまった。
もうパーティーにも出るなって事なんだ。
自分が惨めすぎて何だかもう笑えてくる、逆に。
「ははっ…私って…」
ーなんでこの島に来たんだろう?
「…橘さん?」
聞き覚えのある声…すぐに誰かは分かった。
「ヤオモモ…」
集合までの時間はもう30分を切っている。
なんでこんな所にヤオモモがいるの?焦凍と一緒なんじゃないの…?
「何しに来たの…?」
「轟さんから連絡がありましたのよ!橘さんがいないって。見つかって安心しましたわ。パーティーまでの時間もうありませんのよ。」
…焦凍から、か。
「私はパーティーには行けない。ドレスないし…、それに焦凍は私なんか居なくたって大丈夫だよ。ヤオモモが一緒に出てあげなよ!…その方がお似合いだって。」
どうせヤオモモだって、私を嘲笑いに来たんだ。
どうせ…私なんか…
「何を仰ってますの!!」
珍しく怒った顔をして、彼女は私の両肩を掴んで揺さぶった。
「轟さんは本当にあなたの事を心配してましたわ!…私だって!心配でしたのよ…!お友達ですもの!」
少し涙目の彼女は、私に訴えた。
…そんなの私が1番分かってた。
ヤオモモがそんな酷い子をする子じゃないって。
ただ悔しかったの…。
私なんかじゃ、あなたに敵わないから。
「…ヤオモモ、ごめん。」
私は泣きながら彼女に抱き着いた。
彼女も優しく私を抱き締め返してくれてた。
「ドレスのことでしたら安心してください。…お茶子さんや耳郎さん用に沢山自宅から持って来てますの。橘さんに似合うものも御座いますわ!さ!行きましょう!」
彼女は優しく手を引いて、私を連れて行った。
♢♢♢♢♢♢♢♢♢
ホテルの一室に連れて行かれ、中に入るとパーティードレス姿のお茶子ちゃんと響香ちゃんが居た。
「芽瑠ちゃん!良かったぁ!」
「…ウチらも心配してたんだよ!」
「ごめん…2人とも…」
私を心配してくれていた2人にも頭を下げる。
「お待たせ致しましたわ!こちらから好きな物を選んでくださいまし!」
奥のクローゼットから、どっさりとドレスを持ってきたヤオモモ。
ぱっと見20着以上はあるだろうか…。
「すごい…いいの?私なんかが着て…」
「何を仰ってますの!今日はあなたが主…」
…とここまで言い掛けた所で、お茶子ちゃんと耳郎ちゃんが割って入った。
「あーっと!橘は、髪色が明るい茶髪だから黄色のドレスとか似合うんじゃない?」
「うんうん!私も似合うと思う!」
「でしたらこちらなどいかがでしょう?」
ヤオモモが大量のドレスの中から取り出したのは、黄色と白基調のドレスだ。
丈が左右でアシンメトリーになっていて、背中が開いている。
「あ〜!イイ!これがいいと思うよ!」
「派手じゃないかなぁ…」
「いいからいいから!着てみなよ!」
みんなに言われるまま、私はそのドレスに着替えた。
「どうかな…」
「凄く似合っていますわ!こちらの白のチョーカーと金色の髪飾りもきっと合いますわ!」
「イイネイイネ〜!」
私以上に盛り上がる3人は、どんどん私に色んな物を勧める。
と、ここでお茶子ちゃんの携帯に着信が入った。
「あ、飯田くんや!もしもし?」
どうやら電話の相手は飯田くんのようだ。
お茶子ちゃんは話を終えた後、少し顔色を悪くさせていた。
「…麗日どうした?」
「飯田くんめっちゃ怒っとった…!遅刻だぁ!何してるんだぁ!って。」
「あー、なるほどね。」
「ご、ごめん…私のせいで…みんなも遅れてしまう事になって。」
「いいのいいの!私と耳郎ちゃんで先に行って事情を話してくる!じゃ、八百万さんあとはよろしく!!」
「ええ!お任せ下さい!」
そう言って2人は部屋を後にした。
再びヤオモモと2人きりになった私は、鏡の前の椅子に座らせられた。
そして、器用に私の髪の毛をコテで巻き始めた。
「ヤオモモ、上手だね。」
「ふふっ、絶対橘さん似合うと思いますの。」
そう言って順調に髪を巻いていく。
鏡越しに映るヤオモモを私はじっと見ていた。
本当この子高校1年生と思えない程、綺麗な顔してるな〜、それに抜群のプロポーションも持っているし、頭もいいし、なんかプリプリしてるし…絶対今までモテただろうなぁ。
「…?どうかしましたか?」
「え…あ、いや、ヤオモモ可愛いなって」
「へ⁈そ、そんな事ないですわよ…!」
そうやって顔を赤くして恥ずかしがる仕草も可愛い。
焦凍もこう言う所、可愛いって思うんだろうな…
「ヤオモモって…焦凍の事どう思ってる?」
「え…轟さんですか?そうですね…」
彼女は少し考える素振りをして、口を開いた。
「やっぱりあの瞬時の判断力や、応用力…尊敬出来るところは沢山ありますわ。」
「んー、そうじゃなくって…男の子として、どう思ってるのかなぁって…」
「だ、男性としてですか…?そうですね…」
再び考える素振りをして、ヤオモモは悩ましそうに答えた。
「轟さんの事を…男性として考えた事ありませんわ。」
「え?!そうなの?」
これは…予想外だ。
でも、恋人の私に気を遣って言っているのかもしれない。
「私…実は見ちゃったんだよね。昨日焦凍の携帯にヤオモモから着信があったの…それに、今日もエキスポで2人で何話してたのかなぁ…って」
私は言葉を詰まらせながらも、重たい口を開けて言うとヤオモモは少し焦ったような顔をした。
…この反応、やっぱり…
「あの…橘さん、言い難い事なんですけど…」
うん、そうだよね。
でももう何言われても驚かないよ。
「…何か勘違いをしていらっしゃいますが、轟さんとはそう言う関係ではございませんよ?」
「え?」
前言撤回。
私は思わず、彼女の顔を振り返った。
「確かにお電話や、今日も2人でお話ししましたが…これには事情がありまして…この事は麗日さん方もご存知ですのよ。」
「事情…?」
それにお茶子ちゃん達も知ってるってどう言う事?
混乱する私を見てヤオモモは優しく微笑んだ。
「ふふっ…それは今日分かりますわよ。まずはパーティー会場へ行きましょう。皆さん、待っていますわ。」
いつの間にか髪型も完成していた。
鏡に映る私は華やかなドレスと、髪型でいつもと違って見えた。
「これ…私?」
思わず鏡に近づいて、そっと自分の頬に手を添える。
「とっても素敵ですわ!さ、行きましょう!」
私は頷いて、2人で集合場所へと駆け足で向かった。
携帯には飯田くんから、パーティー会場であるセントラルタワー7階に18:30集合という連絡が来ていた。
それに続いて焦凍からも先程から何度も着信がきているが、出る気になれない。…焦凍がそうさせたんだ。
携帯をギュッと握って私は下を俯いた。
でも…パーティーには出たい。
せっかくこの島まで来たんだから。
もう今頃、自宅からホテルにドレスなどが入った荷物届いているだろう。
再び着信音が鳴る。電話の相手は母からだ。
…なんか嫌な予感がする。
「…もしもし」
「あ!芽瑠?荷物の事なんだけど…明日の朝に届くみたいなのよ〜」
「え?!パーティー今日なんだけど…!」
「仕方ないじゃない!こればっかりは…大体あなたがちゃんと準備して行かないから…ちょっと、聞いてるの?!」
「もういいよ。…分かった。」
「ちょっと!芽瑠…」
私は電話を一方的に切った。
あ〜嫌な予感が的中してしまった。
もうパーティーにも出るなって事なんだ。
自分が惨めすぎて何だかもう笑えてくる、逆に。
「ははっ…私って…」
ーなんでこの島に来たんだろう?
「…橘さん?」
聞き覚えのある声…すぐに誰かは分かった。
「ヤオモモ…」
集合までの時間はもう30分を切っている。
なんでこんな所にヤオモモがいるの?焦凍と一緒なんじゃないの…?
「何しに来たの…?」
「轟さんから連絡がありましたのよ!橘さんがいないって。見つかって安心しましたわ。パーティーまでの時間もうありませんのよ。」
…焦凍から、か。
「私はパーティーには行けない。ドレスないし…、それに焦凍は私なんか居なくたって大丈夫だよ。ヤオモモが一緒に出てあげなよ!…その方がお似合いだって。」
どうせヤオモモだって、私を嘲笑いに来たんだ。
どうせ…私なんか…
「何を仰ってますの!!」
珍しく怒った顔をして、彼女は私の両肩を掴んで揺さぶった。
「轟さんは本当にあなたの事を心配してましたわ!…私だって!心配でしたのよ…!お友達ですもの!」
少し涙目の彼女は、私に訴えた。
…そんなの私が1番分かってた。
ヤオモモがそんな酷い子をする子じゃないって。
ただ悔しかったの…。
私なんかじゃ、あなたに敵わないから。
「…ヤオモモ、ごめん。」
私は泣きながら彼女に抱き着いた。
彼女も優しく私を抱き締め返してくれてた。
「ドレスのことでしたら安心してください。…お茶子さんや耳郎さん用に沢山自宅から持って来てますの。橘さんに似合うものも御座いますわ!さ!行きましょう!」
彼女は優しく手を引いて、私を連れて行った。
♢♢♢♢♢♢♢♢♢
ホテルの一室に連れて行かれ、中に入るとパーティードレス姿のお茶子ちゃんと響香ちゃんが居た。
「芽瑠ちゃん!良かったぁ!」
「…ウチらも心配してたんだよ!」
「ごめん…2人とも…」
私を心配してくれていた2人にも頭を下げる。
「お待たせ致しましたわ!こちらから好きな物を選んでくださいまし!」
奥のクローゼットから、どっさりとドレスを持ってきたヤオモモ。
ぱっと見20着以上はあるだろうか…。
「すごい…いいの?私なんかが着て…」
「何を仰ってますの!今日はあなたが主…」
…とここまで言い掛けた所で、お茶子ちゃんと耳郎ちゃんが割って入った。
「あーっと!橘は、髪色が明るい茶髪だから黄色のドレスとか似合うんじゃない?」
「うんうん!私も似合うと思う!」
「でしたらこちらなどいかがでしょう?」
ヤオモモが大量のドレスの中から取り出したのは、黄色と白基調のドレスだ。
丈が左右でアシンメトリーになっていて、背中が開いている。
「あ〜!イイ!これがいいと思うよ!」
「派手じゃないかなぁ…」
「いいからいいから!着てみなよ!」
みんなに言われるまま、私はそのドレスに着替えた。
「どうかな…」
「凄く似合っていますわ!こちらの白のチョーカーと金色の髪飾りもきっと合いますわ!」
「イイネイイネ〜!」
私以上に盛り上がる3人は、どんどん私に色んな物を勧める。
と、ここでお茶子ちゃんの携帯に着信が入った。
「あ、飯田くんや!もしもし?」
どうやら電話の相手は飯田くんのようだ。
お茶子ちゃんは話を終えた後、少し顔色を悪くさせていた。
「…麗日どうした?」
「飯田くんめっちゃ怒っとった…!遅刻だぁ!何してるんだぁ!って。」
「あー、なるほどね。」
「ご、ごめん…私のせいで…みんなも遅れてしまう事になって。」
「いいのいいの!私と耳郎ちゃんで先に行って事情を話してくる!じゃ、八百万さんあとはよろしく!!」
「ええ!お任せ下さい!」
そう言って2人は部屋を後にした。
再びヤオモモと2人きりになった私は、鏡の前の椅子に座らせられた。
そして、器用に私の髪の毛をコテで巻き始めた。
「ヤオモモ、上手だね。」
「ふふっ、絶対橘さん似合うと思いますの。」
そう言って順調に髪を巻いていく。
鏡越しに映るヤオモモを私はじっと見ていた。
本当この子高校1年生と思えない程、綺麗な顔してるな〜、それに抜群のプロポーションも持っているし、頭もいいし、なんかプリプリしてるし…絶対今までモテただろうなぁ。
「…?どうかしましたか?」
「え…あ、いや、ヤオモモ可愛いなって」
「へ⁈そ、そんな事ないですわよ…!」
そうやって顔を赤くして恥ずかしがる仕草も可愛い。
焦凍もこう言う所、可愛いって思うんだろうな…
「ヤオモモって…焦凍の事どう思ってる?」
「え…轟さんですか?そうですね…」
彼女は少し考える素振りをして、口を開いた。
「やっぱりあの瞬時の判断力や、応用力…尊敬出来るところは沢山ありますわ。」
「んー、そうじゃなくって…男の子として、どう思ってるのかなぁって…」
「だ、男性としてですか…?そうですね…」
再び考える素振りをして、ヤオモモは悩ましそうに答えた。
「轟さんの事を…男性として考えた事ありませんわ。」
「え?!そうなの?」
これは…予想外だ。
でも、恋人の私に気を遣って言っているのかもしれない。
「私…実は見ちゃったんだよね。昨日焦凍の携帯にヤオモモから着信があったの…それに、今日もエキスポで2人で何話してたのかなぁ…って」
私は言葉を詰まらせながらも、重たい口を開けて言うとヤオモモは少し焦ったような顔をした。
…この反応、やっぱり…
「あの…橘さん、言い難い事なんですけど…」
うん、そうだよね。
でももう何言われても驚かないよ。
「…何か勘違いをしていらっしゃいますが、轟さんとはそう言う関係ではございませんよ?」
「え?」
前言撤回。
私は思わず、彼女の顔を振り返った。
「確かにお電話や、今日も2人でお話ししましたが…これには事情がありまして…この事は麗日さん方もご存知ですのよ。」
「事情…?」
それにお茶子ちゃん達も知ってるってどう言う事?
混乱する私を見てヤオモモは優しく微笑んだ。
「ふふっ…それは今日分かりますわよ。まずはパーティー会場へ行きましょう。皆さん、待っていますわ。」
いつの間にか髪型も完成していた。
鏡に映る私は華やかなドレスと、髪型でいつもと違って見えた。
「これ…私?」
思わず鏡に近づいて、そっと自分の頬に手を添える。
「とっても素敵ですわ!さ、行きましょう!」
私は頷いて、2人で集合場所へと駆け足で向かった。