2人の雄英生〜I・アイランドでの夏休み〜(轟焦凍夢小説)
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翌日になり、ヒーローコスを身に纏った私と焦凍は現在I・エキスポにいる。
ここに今日、ヤオモモ、耳郎ちゃん、お茶子ちゃんが来るからだ。
「あとちょっとで3人とも来るみたい。」
「そうか。」
昨夜の事があってから焦凍とは、必要最低限の事しか話していない。しかし彼自身鈍感なのか、それとも私には興味ないのか気にしている素振りはない。
焦凍に聞いた方がいいのかな…ヤオモモと何を話していたのか…。
そんな事を考えていると…
「ねえ!あなたたち!!」
振り返ると、私たちを呼んだのはI・エキスポのスタッフだった。
「これから会場内で、ヴィランに模したロボットを倒したタイムを競うアトラクションがあるの!今参加者を募集しているんだけど、あなた達も参加してみない⁈」
「うーん…。」
もう少しでヤオモモ達とも合流するし、アトラクションに参加する時間は正直厳しい。
「焦凍よかったら参加してきたら?得意そうだし。」
「いや俺も芽瑠と一緒に…」
「いいから行って来なって!見てるから!ね!この人だけ参加します!!お願いします!」
「お…」
「じゃあ、参加する方はこっちで受付お願いしまーす!」
半ば無理矢理スタッフの人に焦凍を託し、私はその場を離れる。
彼には悪いけど、正直今は1人になりたかった。
♢♢♢♢♢♢♢
少ししてお茶子ちゃんから連絡があり、昨日と同じエキスポ内のカフェで合流する事になった。
「あ!芽瑠ちゃ〜ん!」
同じくヒーローコスを身に纏った3人が、私に手を振る。その横には同じクラスの緑谷くんと、見知らぬ女性の姿もあった。
「あれ⁈緑谷くんも島に来てたの⁈」
「あ、うん…!実はそうなんだ。」
「そうだったんだね!…こちらの女性は?」
ブロンドヘアーの美女は、私に微笑んで自己紹介をしてくれた。
「初めまして!あなたもデクくんと同じ雄英の子ね!私の名前はメリッサ・シールドよ!」
「は、初めまして!橘芽瑠です!」
(シールド…って、どこかで聞いたことある様な…。)
私が考える様な素振りをしているのを悟ったのか、緑谷くんが口を開いた。
「メリッサさんはデヴィッド・シールド博士の娘さんなんだ。」
「え⁈あのノーベル個性賞を取ったあの方の⁈」
デヴィッド・シールド博士と言ったら個性研究のトップランナーで、世界的にも有名な科学者である。
「緑谷くん知り合いだったの⁈どういう出会い⁈」
「えっ、いやあの…それは…」
急に目を泳がせて焦る素振りを見せる緑谷くんを不思議に思っていると、その様子を耳郎ちゃんはニヤニヤと見ていた。
「…デクくん楽しそうやった。」
「麗日さん、誤解だって!」
「ふふふっ」
何故か遠い目をするお茶子ちゃんに対し、必死で緑谷くんは否定している。
その様子を見て、メリッサさんは笑っていた。
「ところで雄英ではどんな授業をしているの?」
会話は雄英の話に変わり、緑谷くんはほっと胸を撫で下ろしていた。
「先日まではプロヒーローの元で職場体験をしていました。」
「へえ〜!芽瑠さん達、プロヒーローと一緒にヒーロー活動したことあるんだ!」
「訓練やパトロールくらいですけど…」
「みんな凄いわ!!」
私がそう答えると、メリッサさんは感心した様子だった。
メリッサさんは、とても明るくフランクな女性で初対面なのに話しやすい人だ。会話が盛り上がり始めた所で、目の前にドリンクが置かれた。
「お待たせしました〜」
昨日と同じく、ウエイトレスのユニフォームを着た上鳴くんと峰田くんがドリンクを運んできた。
「上鳴くんに、峰田くん⁈」
驚くクラスメイト達に、昨日と同じくバイトをしている経緯を話し、2人はメリッサさんに気付くと緑谷くんに絡み、「紹介しろ」と鼻の下を伸ばしていた。
そこへまたも聞き覚えのある声が、近づいてきた。
「何を油を売っているんだ!バイトを引き受けた以上、労働に励みたまえ!!」
個性の"エンジン"を使ってものすごい勢いで、こちらへ向かって来たのは飯田くんだった。
どうやら彼もまた招待状を貰った様だ。
「麗日くん達も来ていたんだな!」
「うん!ヤオモモのチケットが2枚余っていたから!」
「厳選な抽選の結果、ウチと麗日が選ばれたってワケ。」
「なるほど!あれ?それだと、橘さんは?」
「あ、私は焦凍が誘ってくれて…」
首を傾げていた緑谷くんは「そっか!」と納得した。
「そういえばその轟さんの姿がありませんが、橘さん一緒じゃありませんの?」
「あ…えっと、今焦凍は別のとこにいる…」
昨日のことがあってヤオモモと目が合わせられなくて、素っ気ない態度をしてしまった。
普通にしようと思っていたのに…最低だ私。
「あら、そうでしたの…」
そう言うヤオモモは少し残念そうな顔をしている様に見えた。…焦凍に会いたかったのかな?やっぱり焦凍とヤオモモって…。
「あ…ほ、他の女子達も島に来てるんよ!明日の一般公開日で全員で見学しよーって!」
「良ければ、私が案内しましょうか?」
少し不穏になってしまった空気を察したのか、明るく振る舞うお茶子ちゃんに救われた。
「やったー!」
メリッサさんの申し出にお茶子ちゃん達が喜んでいると、ズンッと大きな爆発音がした。
「な、何の音?」
突然の衝撃に音のした方向を振り返ると、近くの会場から大きな土煙が上がっていた。
(あれは確か、焦凍が参加しているアトラクションの会場じゃ…)
みんなで、近くまで向かうと土煙から姿を表したのはクラスメイトの切島くんだ。
「え!切島くん⁈」
「さぁ!次なるチャレンジャーは⁈」
さっき話かけてきたスタッフの人、このイベントのMCの人だったんだ。
その掛け声に登場したのは、またも知る顔、クラスメイトの爆豪くんだ。
「…かっちゃん⁈」
私以上に、驚いた様子の緑谷くん。
「レディ〜…ゴー!!」
スタートと同時に爆豪くんは「死ねえ!」というまさかの掛け声と共に、次々とロボットを爆砕していく。
あっという間に倒した彼の記録タイムは15秒、トップに躍り出た。
「あれ?そこにいるの緑谷達じゃね?」
アトラクションを終えた切島くんは、爆豪くんと私たちに気付いた様だ。
緑谷くんがいる事が分かるや否や、爆豪くんは緑谷くんに噛みついていた。
「切島くん達も招待状貰ってたの?」
「いや、招待を貰ったのは体育祭優勝した爆豪。俺はその付き添い。なに、これからみんなでコレ参加すんの?」
「やるだけ無駄だ、俺の方が上に決まってんだろ!」
「うん、そうだね、うん。」
爆豪くんに対して、笑顔で緑谷くんは受け流す。
「でもやってみなきゃ、わからないじゃないかな。」
「うん、そうだね、うん…って」
お茶子ちゃんの発言もそのまま相槌を打ってしまった緑谷くんは、アトラクションに参加する事になってしまった。
(お気の毒に…)
そう心の中で、思う。
そういえば焦凍の出番は終わっちゃったのかな。
♢♢♢♢♢♢♢♢
「クリアタイム16秒!現在2位です!!」
飛び入りで参加した緑谷くんだったが、爆豪くんに次ぐ高記録を叩き出した。
入学当初の緑谷くんからは想像も出来ないほど、成長っぷりだ。私も見習わないと…。
「クソありえねえ!!もっかい突き放してやらァ…!!」
満足いく結果といかなかった爆豪くんが、もう一度参加しようとしたその時だった。
「きゃー!!すごい!すごいすごい!!」
MCの興奮する声に振り返ると、巨大な氷の塊がロボットを凍らせていた。
「14秒!トップに躍り出ましたー!!」
「あれは、轟くん!」
「焦凍…!」
焦凍は、アトラクションをいとも簡単にクリアさせてしまった。流石である。
それについても納得できない様に爆豪くんは、焦凍に噛み付いていた。
「テメェこの半分野郎!!いきなり出て来て俺すげーアピールか、コラァ!!」
「爆豪、緑谷たちも来てんのか。」
「無視すんな!!」
アトラクション会場で、爆豪くんが暴れ始めたので男子陣が止めに入る。
その様子を恥ずかしく思う私たち女子陣は肩をすくめていると、メリッサさんは笑っていた。
「ふふふ、あ、ごめんなさい。雄英高校って楽しそうだなって思って。」
「少なくとも退屈はしていないですわね…」
ヤオモモの発言に私達は「確かに」と頷いた。
「八百万、ちょっといいか。」
アトラクションを終えた焦凍は、いつの間にかこちらに戻って来ていたようだ。
しかし、私を通り過ぎてヤオモモに話しかけた。
「あ、轟さん…分かりましたわ。」
2人はその場を離れ、どこかに行ってしまった。
私はその様子を見て、立ち尽く事しかできなかった。
あ、やばい…泣きそう。
「あ…芽瑠ちゃん…」
「橘…!」
「ご、ごめん、みんな…!!」
私を心配して声を掛けてくれたお茶子ちゃんと耳郎ちゃんを張り切り、私はその場から走って去っていった。
そうでもしないと、あの場で泣いてしまいそうだったから。
ここに今日、ヤオモモ、耳郎ちゃん、お茶子ちゃんが来るからだ。
「あとちょっとで3人とも来るみたい。」
「そうか。」
昨夜の事があってから焦凍とは、必要最低限の事しか話していない。しかし彼自身鈍感なのか、それとも私には興味ないのか気にしている素振りはない。
焦凍に聞いた方がいいのかな…ヤオモモと何を話していたのか…。
そんな事を考えていると…
「ねえ!あなたたち!!」
振り返ると、私たちを呼んだのはI・エキスポのスタッフだった。
「これから会場内で、ヴィランに模したロボットを倒したタイムを競うアトラクションがあるの!今参加者を募集しているんだけど、あなた達も参加してみない⁈」
「うーん…。」
もう少しでヤオモモ達とも合流するし、アトラクションに参加する時間は正直厳しい。
「焦凍よかったら参加してきたら?得意そうだし。」
「いや俺も芽瑠と一緒に…」
「いいから行って来なって!見てるから!ね!この人だけ参加します!!お願いします!」
「お…」
「じゃあ、参加する方はこっちで受付お願いしまーす!」
半ば無理矢理スタッフの人に焦凍を託し、私はその場を離れる。
彼には悪いけど、正直今は1人になりたかった。
♢♢♢♢♢♢♢
少ししてお茶子ちゃんから連絡があり、昨日と同じエキスポ内のカフェで合流する事になった。
「あ!芽瑠ちゃ〜ん!」
同じくヒーローコスを身に纏った3人が、私に手を振る。その横には同じクラスの緑谷くんと、見知らぬ女性の姿もあった。
「あれ⁈緑谷くんも島に来てたの⁈」
「あ、うん…!実はそうなんだ。」
「そうだったんだね!…こちらの女性は?」
ブロンドヘアーの美女は、私に微笑んで自己紹介をしてくれた。
「初めまして!あなたもデクくんと同じ雄英の子ね!私の名前はメリッサ・シールドよ!」
「は、初めまして!橘芽瑠です!」
(シールド…って、どこかで聞いたことある様な…。)
私が考える様な素振りをしているのを悟ったのか、緑谷くんが口を開いた。
「メリッサさんはデヴィッド・シールド博士の娘さんなんだ。」
「え⁈あのノーベル個性賞を取ったあの方の⁈」
デヴィッド・シールド博士と言ったら個性研究のトップランナーで、世界的にも有名な科学者である。
「緑谷くん知り合いだったの⁈どういう出会い⁈」
「えっ、いやあの…それは…」
急に目を泳がせて焦る素振りを見せる緑谷くんを不思議に思っていると、その様子を耳郎ちゃんはニヤニヤと見ていた。
「…デクくん楽しそうやった。」
「麗日さん、誤解だって!」
「ふふふっ」
何故か遠い目をするお茶子ちゃんに対し、必死で緑谷くんは否定している。
その様子を見て、メリッサさんは笑っていた。
「ところで雄英ではどんな授業をしているの?」
会話は雄英の話に変わり、緑谷くんはほっと胸を撫で下ろしていた。
「先日まではプロヒーローの元で職場体験をしていました。」
「へえ〜!芽瑠さん達、プロヒーローと一緒にヒーロー活動したことあるんだ!」
「訓練やパトロールくらいですけど…」
「みんな凄いわ!!」
私がそう答えると、メリッサさんは感心した様子だった。
メリッサさんは、とても明るくフランクな女性で初対面なのに話しやすい人だ。会話が盛り上がり始めた所で、目の前にドリンクが置かれた。
「お待たせしました〜」
昨日と同じく、ウエイトレスのユニフォームを着た上鳴くんと峰田くんがドリンクを運んできた。
「上鳴くんに、峰田くん⁈」
驚くクラスメイト達に、昨日と同じくバイトをしている経緯を話し、2人はメリッサさんに気付くと緑谷くんに絡み、「紹介しろ」と鼻の下を伸ばしていた。
そこへまたも聞き覚えのある声が、近づいてきた。
「何を油を売っているんだ!バイトを引き受けた以上、労働に励みたまえ!!」
個性の"エンジン"を使ってものすごい勢いで、こちらへ向かって来たのは飯田くんだった。
どうやら彼もまた招待状を貰った様だ。
「麗日くん達も来ていたんだな!」
「うん!ヤオモモのチケットが2枚余っていたから!」
「厳選な抽選の結果、ウチと麗日が選ばれたってワケ。」
「なるほど!あれ?それだと、橘さんは?」
「あ、私は焦凍が誘ってくれて…」
首を傾げていた緑谷くんは「そっか!」と納得した。
「そういえばその轟さんの姿がありませんが、橘さん一緒じゃありませんの?」
「あ…えっと、今焦凍は別のとこにいる…」
昨日のことがあってヤオモモと目が合わせられなくて、素っ気ない態度をしてしまった。
普通にしようと思っていたのに…最低だ私。
「あら、そうでしたの…」
そう言うヤオモモは少し残念そうな顔をしている様に見えた。…焦凍に会いたかったのかな?やっぱり焦凍とヤオモモって…。
「あ…ほ、他の女子達も島に来てるんよ!明日の一般公開日で全員で見学しよーって!」
「良ければ、私が案内しましょうか?」
少し不穏になってしまった空気を察したのか、明るく振る舞うお茶子ちゃんに救われた。
「やったー!」
メリッサさんの申し出にお茶子ちゃん達が喜んでいると、ズンッと大きな爆発音がした。
「な、何の音?」
突然の衝撃に音のした方向を振り返ると、近くの会場から大きな土煙が上がっていた。
(あれは確か、焦凍が参加しているアトラクションの会場じゃ…)
みんなで、近くまで向かうと土煙から姿を表したのはクラスメイトの切島くんだ。
「え!切島くん⁈」
「さぁ!次なるチャレンジャーは⁈」
さっき話かけてきたスタッフの人、このイベントのMCの人だったんだ。
その掛け声に登場したのは、またも知る顔、クラスメイトの爆豪くんだ。
「…かっちゃん⁈」
私以上に、驚いた様子の緑谷くん。
「レディ〜…ゴー!!」
スタートと同時に爆豪くんは「死ねえ!」というまさかの掛け声と共に、次々とロボットを爆砕していく。
あっという間に倒した彼の記録タイムは15秒、トップに躍り出た。
「あれ?そこにいるの緑谷達じゃね?」
アトラクションを終えた切島くんは、爆豪くんと私たちに気付いた様だ。
緑谷くんがいる事が分かるや否や、爆豪くんは緑谷くんに噛みついていた。
「切島くん達も招待状貰ってたの?」
「いや、招待を貰ったのは体育祭優勝した爆豪。俺はその付き添い。なに、これからみんなでコレ参加すんの?」
「やるだけ無駄だ、俺の方が上に決まってんだろ!」
「うん、そうだね、うん。」
爆豪くんに対して、笑顔で緑谷くんは受け流す。
「でもやってみなきゃ、わからないじゃないかな。」
「うん、そうだね、うん…って」
お茶子ちゃんの発言もそのまま相槌を打ってしまった緑谷くんは、アトラクションに参加する事になってしまった。
(お気の毒に…)
そう心の中で、思う。
そういえば焦凍の出番は終わっちゃったのかな。
♢♢♢♢♢♢♢♢
「クリアタイム16秒!現在2位です!!」
飛び入りで参加した緑谷くんだったが、爆豪くんに次ぐ高記録を叩き出した。
入学当初の緑谷くんからは想像も出来ないほど、成長っぷりだ。私も見習わないと…。
「クソありえねえ!!もっかい突き放してやらァ…!!」
満足いく結果といかなかった爆豪くんが、もう一度参加しようとしたその時だった。
「きゃー!!すごい!すごいすごい!!」
MCの興奮する声に振り返ると、巨大な氷の塊がロボットを凍らせていた。
「14秒!トップに躍り出ましたー!!」
「あれは、轟くん!」
「焦凍…!」
焦凍は、アトラクションをいとも簡単にクリアさせてしまった。流石である。
それについても納得できない様に爆豪くんは、焦凍に噛み付いていた。
「テメェこの半分野郎!!いきなり出て来て俺すげーアピールか、コラァ!!」
「爆豪、緑谷たちも来てんのか。」
「無視すんな!!」
アトラクション会場で、爆豪くんが暴れ始めたので男子陣が止めに入る。
その様子を恥ずかしく思う私たち女子陣は肩をすくめていると、メリッサさんは笑っていた。
「ふふふ、あ、ごめんなさい。雄英高校って楽しそうだなって思って。」
「少なくとも退屈はしていないですわね…」
ヤオモモの発言に私達は「確かに」と頷いた。
「八百万、ちょっといいか。」
アトラクションを終えた焦凍は、いつの間にかこちらに戻って来ていたようだ。
しかし、私を通り過ぎてヤオモモに話しかけた。
「あ、轟さん…分かりましたわ。」
2人はその場を離れ、どこかに行ってしまった。
私はその様子を見て、立ち尽く事しかできなかった。
あ、やばい…泣きそう。
「あ…芽瑠ちゃん…」
「橘…!」
「ご、ごめん、みんな…!!」
私を心配して声を掛けてくれたお茶子ちゃんと耳郎ちゃんを張り切り、私はその場から走って去っていった。
そうでもしないと、あの場で泣いてしまいそうだったから。