初恋
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「ねぇ。そういえば、ランスのそのイヤーカフスっていつから付けてるの?」
パンサーは指でランスの左耳示しながら、唐突に質問してきた。
彼女は水晶の飾りが付いたイヤーカフスを左耳に身に付けている。パンサーと出会った時には既に肌身離さず付けていたので疑問に思ったのだろう。
「7歳から」
「って事は…もう10年も付けてるのか。それってかなり大事なものなのかい?」
「大事というよりは、気に入ってる」
「もしかして昔の男にもらったとか?」
「それはない、けど…」
「おや? 何か事情でも?」
「ん~と……──」
眉間に皺を寄せながらとある記憶をゆっくりと辿り、ランスはパンサーに話を始めた。
僕が7歳の時の話だ。
その時のスターウルフは、リーダーであるウルフとレオン、オイッコニーにピグマ、そして入隊したばかりの僕の五人編成だった。
ただ現在と違ったのは、レオンと僕が会話が出来ていなかった事。
まるでお互いに避けるようにして生活をしていたんだ。
「……カレはもういない?」
「あぁ、また殺人依頼が来たってよ」
「……」
その時の僕のレオンへの印象は「怖い」だった。目を見ただけで今にも襲って来そうだったし、任務の後は血まみれで帰って来るし、いつも機嫌が悪そうだったから。
でも、不思議と嫌いではなかった。
今思えば、心の片隅の片隅では仲良くなりたい、もっと知りたいって思っていたのかも知れない。
「リーダーはさ、何でカレをチームに入れてるの?」
食事をしながら彼女はウルフに訊ねた。
「腕が良いからな、アイツは」
そんな事を聞きたいんじゃない。
この問いは既に何度も聞いていた質問だったのだが、リーダーの答えはいつも同じように返ってきた。
「……もういい」
それに苛立って椅子から立ち上がり、僕はその場から去ろうとした。
「何拗ねてやがんだよ」
「うるっさい」
そのままアジトを出て、外の空気を吸いに出た。
ベノム軍とコーネリア軍との戦いから数年が経ち、スターウルフは転々と惑星を移動しながら生活をしていた。
そしてその当時、僕らは惑星カタリナの砂漠地帯にアジトを置いていた。
僕はそのアジト周辺にあるオアシスの場所を知っていたから、落ち着く為にも其処に向かった。
綺麗な湖に太陽の光が照らされてキラキラと輝くオアシスの風景は、まるで砂漠地帯に置かれた切り絵のようだった。
「はぁー……っ」
水分が身体に吸収されるとほぼ同時に、頭が冷やされた気がした。
リーダーにきつく当たり過ぎたな。
謝らないと。
「でも、くどくどとどやされるのは嫌だしなー」
そんな事を考えてたら、
「……あ」