黒幕の存在
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サルガッソーコロニー内の医務室。あれからランスの意識は再び昏睡状態に入ってしまっていて、未だに目を覚まさない。スターウルフの三人はそんな彼女を付きっ切りになって看ていた。
「まだ意識は戻らねぇのか」
ウルフは怒りを抑えながら、向かい側のソファに座っているレオンに言った。
「あぁ。今回についても、やはりピグマが関わっている。相変わらず奴は、目的の為なら何でもするのだな」
「可哀想に……。まさか狂気に染まりかかるとは」
言ってランスの眠るベッドの傍らに居たパンサーが、彼女の頬を優しく撫でる。
「機械野郎に喰われたと聞いていたが、まさか代理を立ててまでやって来るとはな」
「しかもその代理とやらが貴様か」
レオンが冷たい視線で縄に縛られたオイッコニーを見る。それに気が付いた彼は一瞬、身体を震わせてから言う。
「わ、私だってもの凄く忙しいのだ! そんな中でピグマがどうしてもと言うから、仕方無くだな……っ」
「仕方無くだぁ? 仕方無くでランスを昏睡状態に陥らせるたぁ、良い度胸してんじゃねぇか」
「ち、違う! ピグマからはソレが狂気に染まる可能性が有るとは聞いていたが、意識不明にまで陥るとは聞いてなかった!」
オイッコニーの言うソレとは、ランスの事だ。スターウルフに所属していた時から、オイッコニーは彼女を物のように呼んでいる。
「どちらにせよ、今回の貴様の罪は重い」
レオンは言い放つと片手にナイフを持ち、オイッコニーを標的として狙いを定める。その目は生業とする殺し屋の目そのものだった。
「ままままま待て! とりあえず落ち着け、落ち着け、お茶漬け……」
「この私を馬鹿にしているな。殺す」
「待てって! 本当に落ち着けって! お詫びと言っては難だが、とっておきの情報を教えてやるから!」
「とっておきの情報?」
「レオン、聞いてやろうぜ。殺るのはそれからだ」
「……」
ウルフに宥められ、レオンは不満げな表情でナイフを下ろす。