黒幕の存在
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「ランス・フロートを狙っているのは私でもなく、ピグマでもない。 ……闇から糸を引く者が居る」
『!』
三人は意外な存在に目を見開いた。
「黒幕の名はエリック・クロード。元ベノム軍科学開発局の副局長を務めていた男だ」
「元ベノム軍科学開発局副局長か……元軍の上層部の者がランスに何の用だ」
レオンが虚空を睨みながら、唸るように低く言った。
「そういえば、ウルフとレオンはベノム軍出身だったね」
パンサーはふと思い出した。ウルフとレオンは、雇われ遊撃隊を始める以前にベノム軍だった経歴がある。その実力の高さは軍内でも有名だったという。特にウルフの方は、上層部にも顔が利いていた程だ。
「目的までは知らないが、奴がソレを貴様達から奪おうとしているのは本当の話だ。一体、コレに何の価値があるのやら……私には分からないな」
言って、オイッコニーは溜息を吐きながら呆れたように首を横に振った。
「それなら何故、段階を踏むような行動をするんだ?」
初めて襲撃してきた時は左眼を奪い、そして今回は狂気に染めかけさせた。
パンサーが言いたいのは、何故最初からランスを連れ去ったりしてまとめてしなかったのか、という事だろう。
「そんなの私が知る訳無いだろうが! 私はあくまでも代理だぞ!」
「その割には、結構深い所まで知ってんじゃねぇか」
ウルフが悪戯に笑いながら、オイッコニーに的確に突っ込む。
「うっ……そ、それはだな、ピグマの手帳を見たからであって──」
「盗み見か。全く性質〔たち〕の悪い」
咄嗟にレオンが感情の無い言葉を浴びせる。
「う、五月蝿い! 隠し事をされるのが嫌いなのだ!」