ギャンブル・デート
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スターフォックスに出会って、ランスは心が穏やかになった気がしていた。
失った記憶に対しても、以前より気にする事が少なくなった。
もしかすると彼等は、良い意味でランスに刺激をくれたのかも知れない。
何故そう思ったのか。本人にも理由は分からなかった。
「やぁランス。今日も一段と可愛らしいね」
クールな表情なのに、妙に色気のある笑みと声音でパンサーは話し掛けてきた。相も変わらず、口説き文句をおまけに付けて。
「僕を言葉で喜ばせようったって無駄だ。僕が君みたいなタイプを嫌ってるって知ってるだろ?」
この一言を言えば彼は「はははは……」とか言って愛想笑いをして去って行く。だから今回も同じ手を使えば、いつもみたいな結果になると考えていた。
しかし、今回のパンサーの反応はいつもと違っていた。
「だからこそ、俺は君に声を掛けるのさ」
「?」
ランスが怪訝そうな表情を浮かべていると、彼は彼女にニッコリと笑ってみせた。
全く意味が分からない。嫌われてるからこそ声を掛けるなんていう心理が、どう考えれば出てくるのだろうか。
「嫌いと言われて引き下がる野郎って言うのは、それ程相手を必要としていない。だけど俺はそうじゃないから。そう思われたくないから、ずっと話し掛けるんだ」
「……」
今の言葉、ただの女誑しの物言いじゃないような気がした。もしかしたら彼は、ランスに本当に仲間として認めて欲しいのかも知れない。
「ここでひとつ、俺と君で賭けをしてみないか?」
突然パンサーは言った。
「賭けって、ギャンブル?」
「そう。内容は俺が本気でランスとデートでエスコートするから、その結果で賭けよう」
「なっ……それ、ただキミがデートしたいだけだろ?!」
ランスはムッとして、パンサーに怒鳴る。
「3割はね。だけど残り7割は大真面目」
「!」