スターフォックス(後編)
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ランスがサバイバルナイフを振りかざし、フォックスに刺さる寸前の事だ。
──ガシッ!
「っ?!」
ランスは何者かにナイフを持っていたの右腕を掴まれた。
フォックス・スリッピー・クリスタルの三人も、一瞬何が起きたのか分かっていない様子で硬直していた。
「勝手にソイツを殺すんじゃねぇよ」
「……リーダー……!?」
「ウルフ……か」
その正体はウルフだった。彼は彼女の後ろに回り込み、一瞬で阻止したのだった。
「クク、良い様だな狐」
フォックスを見て、レオンがとても愉快そうに笑っている。
「どうしてスターウルフが此処に居るのよ?」
「それは美しい貴女に出会う運命だったからですよ、お嬢さん」
「え?」
クリスタルが振り返った其処には、パンサーが居た。
ウルフから聞いたのだが、彼はかなりの女誑しらしい。道理で初対面のランスにもあんな対応が出来た訳だ。そして、今もクリスタルにキザったらしい口調で話し掛けている。全く、空気を読んで欲しいものだ。
「……誰?」
「私はパンサー・カルロッソ。運命の出会いに乾杯、クリスタル」
言って、懐から現れた赤いバラをクリスタルに優しく手渡すパンサー。
「あ、ありがとう……」
彼女は苦笑していた、そりゃあ初対面であんな対応されたら引くだろう、普通。
「オッ、オイラは無視かよ~」
そうスリッピーは嘆いていたが、それにさえも反応してくれる者は居なかった。
「よぉ。ランスに殺られそうになるたぁ、まだまだ甘めぇ野郎だな」
フフンとフォックスを嘲笑し、ウルフは言った。
「……すまない」
「何を謝っている」
「いや、俺を助けてくれた、だろう?」
少し下手に出て話すフォックスに対し、ウルフはぶっきらぼうに返す。
「勘違いすんじゃねぇ。てめぇを殺るのはこのウルフ様だ。俺様以外に殺られるのは腑に落ちねぇから、仕方なく止めてやったんだよ」
「ハハハハハ……いっ!!? 痛たたっ……」
フォックスが腹部を押さえたのを見て、ランスはウルフに指示を仰ぐように話し掛ける。
「リーダー……」
「ランス。今回の事は特別に見逃してやる。だがその代わり、コイツの手当てをしてやれ」
「……分かった」
言うとランスは頷き、フォックスの片腕を持って自分の肩に掛ける。