スターフォックス(後編)
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サルガッソーコロニー内にある医務室。
フォックスの応急処置が概ね済み、ランスは先程の態度とは一変して言う。
「さっきはごめんなさい」
「あ、いや……俺も悪かったと思うし、謝る必要は無いよ」
「侵入者は、いつもあんな風に追い返してるんだ」
「!」
「でもキミ達の事はいつもリーダーから聞いていた。それでいつか会ってみたいと思ってた」
フォックスは穏やかな表情で静かに頷いていた。彼の反応を見ながら、ランスは続ける。
「だけど今回、キミ達は僕の仲間を殺り過ぎた。だから、敵と同じようにしたんだ」
仲間を大切に想うあまりに、彼を殺そうとした。それを完全に遂行していたなら、さっき居た彼の仲間が自分と同じ思いをしてしまっていただろう。
今更ながら、ランスは自分の行動を後悔していた。普段の侵入者にならば全くそんな事を思わないのに、何故か彼等に対しては情が入ってしまう。
「それは本当にすまないと思っている。だが俺達は、早急にピグマを捕えなければならない。だから、強引ながらもああいう方法を……」
「僕はリーダーの命令には逆らわない。だから、今はキミ達を倒そうとする事はない」
「……」
「それは逆にリーダーの命令だったら、いつでもキミ達を倒せる事でもあるから。気は抜かないで欲しい」
そう、ウルフの命令ならランスは絶対に従順する。彼女にとって彼は、とても大切な存在だから。
「……そうか」
「チームリーダーであるキミには言っておく。とりあえず、今は絶対に攻撃しないから安心して」
「分かったよ。えっと、そういえば君の名前は……?」
「ランス・フロート。スターウルフに所属してる」
「そうか、だからウルフの事をリーダーと──。じゃあこれからも宜しくな、ランス」
フォックスはランスに友好的な握手を求めるかのように手を差し出す。
初めて会った時のパンサーに求められた時には、握手しなかった。
しかし、手が無意識にフォックスの手を握り返していた。仕方がないので、相槌を打つ。
「……うん」