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喧騒が聞こえてきた。
どうやら、仲間達がバタバタと走る音が重なり響いて来ているらしい。
──うるさい。
それのせいで夢から覚めたランスはゆっくりと半身を起こし、眠気眼を軽く擦る。
まだ睡魔が残っているせいか、意識がはっきりとしていない。
「起きたか」
「!」
見ると、切れ長のカメレオンの男が壁に凭〔もた〕れてこちらを見ている。
「あ、レオン。おはよー」
ランスは笑顔で男にひらひらと手を振った。
彼の名はレオン・ポワルスキー。
このライラット系宇宙でも有名な、冷酷無比の天才スナイパーと謳われている。
ランスとレオンは、【スターウルフ】という雇われ遊撃隊に所属する仲間。
世間では彼の事を"殺人マシーン"と呼ぶ人もいるが、本当は仲間想いのカメレオンだとランスはよく知っている。
ランスにとって彼は、信頼の出来る数少ない存在なのである。
「何を暢気な……貴様、一週間も眠り続けていたのだぞ」
「?」
何も知らないと言うような無垢な表情で首を傾げるランスに、レオンは怪訝そうな顔をして問うて来る。
「まさか……、何も覚えていないのか?」
「え、何を?」
急にレオンの表情が曇ると、ランスも流石に不安になって来た。
「あのさ、レオン──」
「覚えていないのなら、今はそれでも構わん。時が来たら、私から教えてやる」
「え? あ、うん」
意味もなく頷いてしまった。レオンの表情を曇らせるという事は、どうやらものすごく重要な事をランスは忘れてしまっているらしい。
一週間も眠り続けていたという所も気になる。
一体、自分に何があったのだろうか?
「……ところでさっきから外が騒がしいけど、何かあった?」
「ああ。スターウルフに新入りだ」
「新入りぃ?」
ランスは表情を急に変え、眉間に皺を寄せながら眉をひそめた。
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