◆見えない愛など意味は無い
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彼女は自分を飾らずに
「鈴音ちゃん!いい加減にその髪結わせてよ!」
『しつこいぞ、タカ丸。嫌って言ってるだろ、お願いだから構わないでくれ。』
「もう、鈴音ちゃんも女の子なんだから身だしなみ整えたらどうなの!?口調も女の子らしくないし。」
『忍者にそんなものは必要ない。』
タカ丸が何度言っても、鈴音はそう言って拒絶し続けていた。
タカ丸は髪を大事にしない人を好んではいなかったのだが、鈴音は別だった。
忍者にむいていないと言われる自分を励まし、何度も熱心に忍術を教えてくれた。
それからというものの、鈴音のためを思ってこうして諦めずに説得していたのである。
「少しは着飾ったりしたり、愛想良くしたっていいじゃない!!」
『無理なんだ。嫌なんだ。どうしても無理なんだ。』
「そんなこといってたら、いつまでたってもできないままだよ!それでいいと思ってるの!?」
こうなったら強行手段に出るしかないと、ハサミとクシを手に持って、鈴音の髪に手をかけようとした。
『いい加減にしろ!!!』
しかし、瞬時に道具をはじかれ地面に叩きつけられる。
そして体を押さえ込むと、鈴音はタカ丸を恨むような目で見た。
『それじゃあ何だ。身だしなみを整えられなければ忍者になれないのか?化粧をしなければ女じゃないのか?』
タカ丸は、押し殺しているようで、微かににじみ出ている怒りを感じ取る。
『そうしなければいけないという決まりごとでもあるのか!?』
そこで悲しそうな顔をするものだから、タカ丸は辛くなった。
彼女は、そこまで思いつめていたのかと。
『そうだな。結局、見た目なんだ皆。』
それは違うと言いたいけれど、勢いに押されて上手く言葉にできない。
『お前だって、私のことが嫌いだろう?』
「っ!」
『ならもう放っておいてくれ。私はきっと、一生このままだから。』
鈴音はそう言い残し、その場から振り返りもせず立ち去った。
解放されても、タカ丸はしばらく動かなかった。
彼女に言われた言葉があまりにショックで、動けず、ただ涙が溢れてきていた。
「鈴音ちゃんの、馬鹿。鈴音ちゃんの馬鹿。鈴音ちゃんの馬鹿。鈴音ちゃんの馬鹿っ。」
誰もいないところで、人知れずそうつぶやいては泣いて。
そして、彼女を苦しませることしかできなかった自分を悔やんだのだった。
「僕の馬鹿ぁ・・・・っ!!」
「鈴音ちゃん!いい加減にその髪結わせてよ!」
『しつこいぞ、タカ丸。嫌って言ってるだろ、お願いだから構わないでくれ。』
「もう、鈴音ちゃんも女の子なんだから身だしなみ整えたらどうなの!?口調も女の子らしくないし。」
『忍者にそんなものは必要ない。』
タカ丸が何度言っても、鈴音はそう言って拒絶し続けていた。
タカ丸は髪を大事にしない人を好んではいなかったのだが、鈴音は別だった。
忍者にむいていないと言われる自分を励まし、何度も熱心に忍術を教えてくれた。
それからというものの、鈴音のためを思ってこうして諦めずに説得していたのである。
「少しは着飾ったりしたり、愛想良くしたっていいじゃない!!」
『無理なんだ。嫌なんだ。どうしても無理なんだ。』
「そんなこといってたら、いつまでたってもできないままだよ!それでいいと思ってるの!?」
こうなったら強行手段に出るしかないと、ハサミとクシを手に持って、鈴音の髪に手をかけようとした。
『いい加減にしろ!!!』
しかし、瞬時に道具をはじかれ地面に叩きつけられる。
そして体を押さえ込むと、鈴音はタカ丸を恨むような目で見た。
『それじゃあ何だ。身だしなみを整えられなければ忍者になれないのか?化粧をしなければ女じゃないのか?』
タカ丸は、押し殺しているようで、微かににじみ出ている怒りを感じ取る。
『そうしなければいけないという決まりごとでもあるのか!?』
そこで悲しそうな顔をするものだから、タカ丸は辛くなった。
彼女は、そこまで思いつめていたのかと。
『そうだな。結局、見た目なんだ皆。』
それは違うと言いたいけれど、勢いに押されて上手く言葉にできない。
『お前だって、私のことが嫌いだろう?』
「っ!」
『ならもう放っておいてくれ。私はきっと、一生このままだから。』
鈴音はそう言い残し、その場から振り返りもせず立ち去った。
解放されても、タカ丸はしばらく動かなかった。
彼女に言われた言葉があまりにショックで、動けず、ただ涙が溢れてきていた。
「鈴音ちゃんの、馬鹿。鈴音ちゃんの馬鹿。鈴音ちゃんの馬鹿。鈴音ちゃんの馬鹿っ。」
誰もいないところで、人知れずそうつぶやいては泣いて。
そして、彼女を苦しませることしかできなかった自分を悔やんだのだった。
「僕の馬鹿ぁ・・・・っ!!」