◆嫌われ夢
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・綾部喜八郎の証言
僕は鈴音先輩が嫌いだ。
「立花先輩!綾部先輩!どうして鈴音先輩はあんなに意地悪なんですか!?どうにかなりませんかね!」
作法委員会で、作業が終わってから兵太夫がそんな話をしだした。
僕は黙って様子を見る。
「そうはいっても、昔からあんな奴だったからなぁ。人の邪魔はしてくるし、嫌味は言うし。」
「そんなに嫌な人なんですか?鈴音先輩って。」
「嫌な人だよ!!せっかく作った超大作のカラクリを邪魔だからって壊すしさ。今回は特に自信作だったのに。」
「(それは逆にありがたいような。)」
「しかも人のカラクリを馬鹿にして!酷いと思いませんか!?」
「あいつは本当に困った奴だ。喜八郎はどう思う?」
ただやり取りを見ていたら、先輩が話しかけてきた。
「僕もあの人は嫌いです。」
「綾部先輩までそう言うってことは、よっぽど嫌な人なんですね、鈴音先輩って。」
「ううん、良い人だよ。だから嫌い。」
「「え?」」
委員会の後、適当に歩いていると鈴音先輩が落とし穴を埋めていた。
「埋めないでください。せっかく作ったのに。」
『邪魔なの。こんなの作る暇があったら他のことして。時間の無駄。』
この人は自分は引っかからないくせに、他人のために罠や仕掛けを解除する。
そのせいで、穴に落ちる人が減って面白くない。
だから嫌い。
「僕は先輩が嫌いです。」
『知ってる。』
先輩は、微笑みながらそう言った。
鈴音先輩のせいで楽しみが減っているのは気に食わない。
だけど、嫌いでしかなかった先輩のことを知っていくうちに先輩に興味が沸いてきていた。
先輩の悪口を言う人や嫌がらせをする人だっているのだから、罠や仕掛けを解除なんてしなくていいのにな。
先輩は良い人すぎるんです。
一緒に落とし穴を掘ってしまえばいい。
きっと先輩も楽しめると思うんです。
穴を埋めるのをやめてくれませんか。
変わりに一緒に穴を掘ってみませんか。
先輩のことは嫌いです。
でも、もしも。
もしも穴を埋めるのをやめてくれたら・・・・
好きになれると思うんです。
先輩は良い人だから。
僕は鈴音先輩が嫌いだ。
「立花先輩!綾部先輩!どうして鈴音先輩はあんなに意地悪なんですか!?どうにかなりませんかね!」
作法委員会で、作業が終わってから兵太夫がそんな話をしだした。
僕は黙って様子を見る。
「そうはいっても、昔からあんな奴だったからなぁ。人の邪魔はしてくるし、嫌味は言うし。」
「そんなに嫌な人なんですか?鈴音先輩って。」
「嫌な人だよ!!せっかく作った超大作のカラクリを邪魔だからって壊すしさ。今回は特に自信作だったのに。」
「(それは逆にありがたいような。)」
「しかも人のカラクリを馬鹿にして!酷いと思いませんか!?」
「あいつは本当に困った奴だ。喜八郎はどう思う?」
ただやり取りを見ていたら、先輩が話しかけてきた。
「僕もあの人は嫌いです。」
「綾部先輩までそう言うってことは、よっぽど嫌な人なんですね、鈴音先輩って。」
「ううん、良い人だよ。だから嫌い。」
「「え?」」
委員会の後、適当に歩いていると鈴音先輩が落とし穴を埋めていた。
「埋めないでください。せっかく作ったのに。」
『邪魔なの。こんなの作る暇があったら他のことして。時間の無駄。』
この人は自分は引っかからないくせに、他人のために罠や仕掛けを解除する。
そのせいで、穴に落ちる人が減って面白くない。
だから嫌い。
「僕は先輩が嫌いです。」
『知ってる。』
先輩は、微笑みながらそう言った。
鈴音先輩のせいで楽しみが減っているのは気に食わない。
だけど、嫌いでしかなかった先輩のことを知っていくうちに先輩に興味が沸いてきていた。
先輩の悪口を言う人や嫌がらせをする人だっているのだから、罠や仕掛けを解除なんてしなくていいのにな。
先輩は良い人すぎるんです。
一緒に落とし穴を掘ってしまえばいい。
きっと先輩も楽しめると思うんです。
穴を埋めるのをやめてくれませんか。
変わりに一緒に穴を掘ってみませんか。
先輩のことは嫌いです。
でも、もしも。
もしも穴を埋めるのをやめてくれたら・・・・
好きになれると思うんです。
先輩は良い人だから。