◆月の姫君
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タカ丸「鈴音ちゃん。来てたんだ。」
三郎次「あなたがここに来るのは珍しいですね。」
『土井先生に用事があってね。』
火薬の倉庫の前で鈴音と出くわした三郎次たち。
土井先生が委員会の仕事でここにいると聞いて来たらしい。
あと少しで他の皆と来るだろうと伝えて、待つ事にする。
タカ丸「鈴音ちゃん、元気になったみたいだね。」
『えっ。私が元気ないって、わかってたんですか?』
タカ丸「なんだか髪のセットがくずれかけてることが多かったし、なんとなくね。だけど今日はすっごく気合入ってるって感じ。」
三郎次「土井先生も感づいてたみたいですよ。それで最近妙に気にしてて・・・。」
土井「ごほんっ。二人とも、何を話してるんだ?」
いつからいたのか、土井先生が三人の後ろから現われた。
気まずそうに笑いながら、三郎次は土井先生に向き直る。
よく見てみれば、他の火薬委員も揃っているようだ。
鈴音に気づいた伊助が一番に話しかける。
伊助「あれ?今日はどうしたんですか?」
『土井先生に、今後の私の居場所についてご相談しようと思って。』
土井「居場所?たしかにお前は十分成長したし、そろそろ今までと同じような待遇じゃいけないだろうとは考えていたんだが。」
『私、できれば食堂のおばちゃんのお手伝いをしてあげたいんです。そうすれば、忍術学園での恩も返せますし。』
久々知「いいね!俺、鈴音の料理食べてみたい!」
『だけどそれも、結局は学園にお世話になっちゃうんじゃないかなって思うんですよね。』
土井「なるほど。私はそれでも良いと思うし、学園長先生が許可してくれれば問題ないと思うが。」
『もしくはいっそ、土井先生の家に住み込もうかと。』
全員が、その発言に言葉を失った。
鈴音がきり丸と一緒に土井先生の家に泊まったことはあるが、小さかった頃の話だ。
急速に成長し始めてからは他人に容易に見せる訳にはいかないと、学園や他の先生に預かってもらっていた。
急成長は終わったのだし、彼女が再び住み込むのは当然かもしれないが突然の女性の住み込みを周りの人達はどう思うのだろうか。
『だって、家に帰る機会が少ないからおばちゃん達との付き合いとかが大変だって言ってたじゃないですか。だから私が毎日掃除したりしようかと。』
土井「それは助かるけど。どーしようかなぁー。」
三郎次「急成長しないんだったら、これから帰る時はどうせ一緒に帰ることになるでしょうし。それがいいかもしれませんけど。」
タカ丸「えぇー?俺は会う機会が減っちゃうから寂しいなぁ。」
『きり丸と一緒に忍者を目指して、くの一教室に通うってことも考えたんですけど授業料のこともありますし。』
伊助「それはやめて正解だと思います!」
くの一教室に通っていたら、彼女たちからどんな影響を受けるかわかったもんじゃない。
それは非常に困る。
久々知「俺としては鈴音が学園にいてくれたらどんな立場でもすっごく嬉しいけど、判断は土井先生と君に任せるよ。」
土井「・・・そうだな。鈴音、まずは自分だけで考えて決めるといい。学園に関わることは学園長の意見も聞くことにはなるだろうけど、その時はできるかぎり協力するから。」
三郎次「学園長が反対したら皆で署名集めましょうよ。」
『あはは。それだと私、最後まで皆に助けてもらっちゃうことになるな。』
伊助「気にしなくていいですよ、皆好きでやってるんですから。それで、どうするんです?」
『まだ迷ってるけど、そうだな。せっかく帰らずに済んだから、学園にいたいとも思うんだけどね。』
タカ丸「帰らずに済んだって、どういうこと?」
『ううん。なんでもない!』
月とは対称の太陽の下。
鈴音は輝かしい笑顔を見せる。
これからの生活を、夢見ながら。
〆
-----------------
おとぎ話シリーズで何か書けないかと考えた結果、忍たま×かぐや姫で決まりました。
他にもありそうだけど気にしない。
忍たまで全体的に恋模様を書いてみたかったので長編でまとめてみた。
名前表記ははわかりやすそうな部分を。
元は各委員会から宝を集めようかと思ってましたが没に。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
三郎次「あなたがここに来るのは珍しいですね。」
『土井先生に用事があってね。』
火薬の倉庫の前で鈴音と出くわした三郎次たち。
土井先生が委員会の仕事でここにいると聞いて来たらしい。
あと少しで他の皆と来るだろうと伝えて、待つ事にする。
タカ丸「鈴音ちゃん、元気になったみたいだね。」
『えっ。私が元気ないって、わかってたんですか?』
タカ丸「なんだか髪のセットがくずれかけてることが多かったし、なんとなくね。だけど今日はすっごく気合入ってるって感じ。」
三郎次「土井先生も感づいてたみたいですよ。それで最近妙に気にしてて・・・。」
土井「ごほんっ。二人とも、何を話してるんだ?」
いつからいたのか、土井先生が三人の後ろから現われた。
気まずそうに笑いながら、三郎次は土井先生に向き直る。
よく見てみれば、他の火薬委員も揃っているようだ。
鈴音に気づいた伊助が一番に話しかける。
伊助「あれ?今日はどうしたんですか?」
『土井先生に、今後の私の居場所についてご相談しようと思って。』
土井「居場所?たしかにお前は十分成長したし、そろそろ今までと同じような待遇じゃいけないだろうとは考えていたんだが。」
『私、できれば食堂のおばちゃんのお手伝いをしてあげたいんです。そうすれば、忍術学園での恩も返せますし。』
久々知「いいね!俺、鈴音の料理食べてみたい!」
『だけどそれも、結局は学園にお世話になっちゃうんじゃないかなって思うんですよね。』
土井「なるほど。私はそれでも良いと思うし、学園長先生が許可してくれれば問題ないと思うが。」
『もしくはいっそ、土井先生の家に住み込もうかと。』
全員が、その発言に言葉を失った。
鈴音がきり丸と一緒に土井先生の家に泊まったことはあるが、小さかった頃の話だ。
急速に成長し始めてからは他人に容易に見せる訳にはいかないと、学園や他の先生に預かってもらっていた。
急成長は終わったのだし、彼女が再び住み込むのは当然かもしれないが突然の女性の住み込みを周りの人達はどう思うのだろうか。
『だって、家に帰る機会が少ないからおばちゃん達との付き合いとかが大変だって言ってたじゃないですか。だから私が毎日掃除したりしようかと。』
土井「それは助かるけど。どーしようかなぁー。」
三郎次「急成長しないんだったら、これから帰る時はどうせ一緒に帰ることになるでしょうし。それがいいかもしれませんけど。」
タカ丸「えぇー?俺は会う機会が減っちゃうから寂しいなぁ。」
『きり丸と一緒に忍者を目指して、くの一教室に通うってことも考えたんですけど授業料のこともありますし。』
伊助「それはやめて正解だと思います!」
くの一教室に通っていたら、彼女たちからどんな影響を受けるかわかったもんじゃない。
それは非常に困る。
久々知「俺としては鈴音が学園にいてくれたらどんな立場でもすっごく嬉しいけど、判断は土井先生と君に任せるよ。」
土井「・・・そうだな。鈴音、まずは自分だけで考えて決めるといい。学園に関わることは学園長の意見も聞くことにはなるだろうけど、その時はできるかぎり協力するから。」
三郎次「学園長が反対したら皆で署名集めましょうよ。」
『あはは。それだと私、最後まで皆に助けてもらっちゃうことになるな。』
伊助「気にしなくていいですよ、皆好きでやってるんですから。それで、どうするんです?」
『まだ迷ってるけど、そうだな。せっかく帰らずに済んだから、学園にいたいとも思うんだけどね。』
タカ丸「帰らずに済んだって、どういうこと?」
『ううん。なんでもない!』
月とは対称の太陽の下。
鈴音は輝かしい笑顔を見せる。
これからの生活を、夢見ながら。
〆
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おとぎ話シリーズで何か書けないかと考えた結果、忍たま×かぐや姫で決まりました。
他にもありそうだけど気にしない。
忍たまで全体的に恋模様を書いてみたかったので長編でまとめてみた。
名前表記ははわかりやすそうな部分を。
元は各委員会から宝を集めようかと思ってましたが没に。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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