◆見えない愛など意味は無い
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彼女は自分のことを考えていない
「おい。何なんだ、そいつは。」
くの一との合同自習。
文次郎はパートナーの鈴音が連れてきた子を見て驚いた。
今は実習中だ。そんな時に子供をつれてくるなんて。
何より驚いたのは
その子の姿が、明らかに普通の人間と呼べるものではなかったことである。
『森で拾った。』
「拾ったって・・・お前な、そいつをどうするつもりだ。」
『学園に連れて帰る。』
「バカタレ!!そんな得体の知れん奴を連れて帰れる訳がないだろう!!!」
見ず知らずの、しかも普通でないと思わしき人物を連れて帰って良いはずがない。
怪しい人物を学園に連れて帰って、何かが起こってからでは遅いのだ。
「お前はいつだってそうだ!後先考えずに余計な行動をする!!忍であることに自覚を持て!!」
鈴音は簡単に言えばお人よしだった。
一年の忍たまのように、道で倒れているお年寄りを助けてしまうような人物だ。
『だが、ここに残す訳にはいかないだろう!?』
「そ、それは。」
鈴音の言ってることは正しい。見ればかなり弱っているのがわかる。
この森では満足な食料の調達もままならないし、このような子なら、村に置いても養ってもらえる可能性は低いだろう。
『頼む文次郎。頼む!!!』
鈴音は必死に文次郎に訴えかける。
うろたえながら、文次郎はもう一度、少女の方を見た。
そして気づいてしまった。
「(あぁ、そうか。)」
何も語らないが、人に怯えるその瞳に偽りがないことに。
「わかった。だが条件がある。」
『何だ?』
「少しは自分の体を大事にしろ。今後、無茶なことはやるなよ。」
『・・・余計なお世話だ。』
「余計な世話をやいてるのはどこのどいつだ。」
『まぁ良い、わかった。ありがとうな、文次郎。』
「礼なんて言うな。」
鈴音は周りを気遣う割に自分のことを後回しにすることが多い。
これまで、そのことについて文次郎が何度叱ったことか。
だがそれも、彼女のことを思ってのことなのである。
「お前の頼みに弱いだけだ。」
そんなこと、彼女は知る由も無いのだが。
「おい。何なんだ、そいつは。」
くの一との合同自習。
文次郎はパートナーの鈴音が連れてきた子を見て驚いた。
今は実習中だ。そんな時に子供をつれてくるなんて。
何より驚いたのは
その子の姿が、明らかに普通の人間と呼べるものではなかったことである。
『森で拾った。』
「拾ったって・・・お前な、そいつをどうするつもりだ。」
『学園に連れて帰る。』
「バカタレ!!そんな得体の知れん奴を連れて帰れる訳がないだろう!!!」
見ず知らずの、しかも普通でないと思わしき人物を連れて帰って良いはずがない。
怪しい人物を学園に連れて帰って、何かが起こってからでは遅いのだ。
「お前はいつだってそうだ!後先考えずに余計な行動をする!!忍であることに自覚を持て!!」
鈴音は簡単に言えばお人よしだった。
一年の忍たまのように、道で倒れているお年寄りを助けてしまうような人物だ。
『だが、ここに残す訳にはいかないだろう!?』
「そ、それは。」
鈴音の言ってることは正しい。見ればかなり弱っているのがわかる。
この森では満足な食料の調達もままならないし、このような子なら、村に置いても養ってもらえる可能性は低いだろう。
『頼む文次郎。頼む!!!』
鈴音は必死に文次郎に訴えかける。
うろたえながら、文次郎はもう一度、少女の方を見た。
そして気づいてしまった。
「(あぁ、そうか。)」
何も語らないが、人に怯えるその瞳に偽りがないことに。
「わかった。だが条件がある。」
『何だ?』
「少しは自分の体を大事にしろ。今後、無茶なことはやるなよ。」
『・・・余計なお世話だ。』
「余計な世話をやいてるのはどこのどいつだ。」
『まぁ良い、わかった。ありがとうな、文次郎。』
「礼なんて言うな。」
鈴音は周りを気遣う割に自分のことを後回しにすることが多い。
これまで、そのことについて文次郎が何度叱ったことか。
だがそれも、彼女のことを思ってのことなのである。
「お前の頼みに弱いだけだ。」
そんなこと、彼女は知る由も無いのだが。