◆見えない愛など意味は無い
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少女は誰かに迷惑をかけるのが辛い
美夜が綾部の掘った落とし穴に落ち、怪我をしてしまった。
「どうして僕が怒られなきゃいけないんですか。勝手に落ちられて、迷惑なのはこっちです。」
その場に呼び出され、綾部は穴の配置や数について注意された。
しかし彼の口から出たのは謝罪や承諾ではなく、皮肉であった
「ここは蛸壺を掘っても良い場所です。文句を言われる筋合いはありません。」
違う。こんなことが言いたいんじゃないと思っていても、口が勝手に動く。
ー無駄に蛸壺を掘るな。誰かが怪我をしたら、どうするつもりだ。
以前から鈴音が言ってたことが正しいだなんて、認めたくなかったばっかりに。
本当は、綾部は美夜のことは嫌いじゃない。
「おやまぁ、こんなところにいたの。」
初めて美夜と会ったのは、誰かが落ちた蛸壺を覗いた時だった。
「誰かを呼べば良いのに。」
『えっと、なんとなく。ここにいるのも悪くないかなって。なんだか落ち着きますし。』
そうは言っているけれど、半分は嘘だということはわかった。
自分のような奴が、誰かに助けを求めていいものかと思っているんだろうと。
しかし綾部はそのことよりも、蛸壺を落ち着くと言った少女の言葉に興味を持った。
「そこにいるの落ち着くの?」
『あ、はい。・・・もしかして、あなたが掘ったんですか?』
「そうだよ。」
『すごい、ですね。地面を掘るのって楽しいですか?』
その会話が楽しかった。
鈴音は、常に蛸壺や罠を学園に仕掛けることに怒ったり罠を解いてばかりで、それが嫌だった。
けれど美夜はそんな自分を認めてくれている。
それが何より嬉しかった。
なのに。
「忍者でもない彼女がここにいることが間違っているんです。」
綾部は自分が放つ言葉を抑えることができなかった。
鈴音がいたからだとしても、美夜にも間違いなくその言葉は突き刺さっていた訳で。
「美夜がいなくなったぞ!!」
あんなこと、言わなければ良かったと後悔しながら綾部は森を彷徨っていた。
「美夜・・・どこ?どこにいるの?」
もっと早く思い出すべきだった。
彼女は、助けを求めないということを。
美夜が綾部の掘った落とし穴に落ち、怪我をしてしまった。
「どうして僕が怒られなきゃいけないんですか。勝手に落ちられて、迷惑なのはこっちです。」
その場に呼び出され、綾部は穴の配置や数について注意された。
しかし彼の口から出たのは謝罪や承諾ではなく、皮肉であった
「ここは蛸壺を掘っても良い場所です。文句を言われる筋合いはありません。」
違う。こんなことが言いたいんじゃないと思っていても、口が勝手に動く。
ー無駄に蛸壺を掘るな。誰かが怪我をしたら、どうするつもりだ。
以前から鈴音が言ってたことが正しいだなんて、認めたくなかったばっかりに。
本当は、綾部は美夜のことは嫌いじゃない。
「おやまぁ、こんなところにいたの。」
初めて美夜と会ったのは、誰かが落ちた蛸壺を覗いた時だった。
「誰かを呼べば良いのに。」
『えっと、なんとなく。ここにいるのも悪くないかなって。なんだか落ち着きますし。』
そうは言っているけれど、半分は嘘だということはわかった。
自分のような奴が、誰かに助けを求めていいものかと思っているんだろうと。
しかし綾部はそのことよりも、蛸壺を落ち着くと言った少女の言葉に興味を持った。
「そこにいるの落ち着くの?」
『あ、はい。・・・もしかして、あなたが掘ったんですか?』
「そうだよ。」
『すごい、ですね。地面を掘るのって楽しいですか?』
その会話が楽しかった。
鈴音は、常に蛸壺や罠を学園に仕掛けることに怒ったり罠を解いてばかりで、それが嫌だった。
けれど美夜はそんな自分を認めてくれている。
それが何より嬉しかった。
なのに。
「忍者でもない彼女がここにいることが間違っているんです。」
綾部は自分が放つ言葉を抑えることができなかった。
鈴音がいたからだとしても、美夜にも間違いなくその言葉は突き刺さっていた訳で。
「美夜がいなくなったぞ!!」
あんなこと、言わなければ良かったと後悔しながら綾部は森を彷徨っていた。
「美夜・・・どこ?どこにいるの?」
もっと早く思い出すべきだった。
彼女は、助けを求めないということを。