・うつし身
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『はぁっ・・・はぁっ。』
走った。ひたすら走った。
生きるためにというよりは、生きたいという願望で。
だって、生きていられる可能性なんて、ほとんどなかったから。
任務を終えて城に帰る途中、私は突然仲間に襲われた。
驚いた。全く理解できなかった。今までずっと城のために尽くしてきたのに、どうして。
彼らは裏切り者だったのか?
『うぐっ。』
だけど、今はそんなことどうでもいい。生きたい。生き延びなければ。
それだけを考えて逃げてきたのはいいけれど、体は既に限界だった。
追っ手からは逃れたようだけど、体は血まみれでボロボロで。
もうろうとした意識で歩いているうちに最後の力も使い果たしたのか、線が切れたように倒れた。
必死に立ち上がろうとしてはみるものの、立てない。動けない。
こんな山中だ。
きっと、私はもう助からない。
『悔し、いなぁ。』
もっと城主のお役に立ちたかったなぁ。
願わくば・・・・。