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『今日のご飯、持ってきたわよ。』
ドアを開けて中に入ると、いつも隅っこで座っているはずのネコゾンビが鎖をはずして待っていた。
「そろそろ来るころだと思ってたニャ。」
『待っててくれたの?それともご飯が待ちきれなかった?』
「もうご飯はいらないニャ。だから、僕のことは放っておいて君は現実に帰るニャ。」
ネコゾンビは、こうして時々私に現実に帰るように説得をしてくる。
私だって、このホテルにいるのは怖かったし、最初はすごく帰りたくてたまらなかった。
きっと、私一人だったらすでに迷える魂になっていた。
「今の君なら現実に戻ることができるはずニャ。それなのに、どうしてまだここに留まっているニャ。」
『だって、ネコゾンビはここにいるんでしょう?』
ネコゾンビは私のことを助けようとしてくれた。
だからすごく感謝しているし、ネコゾンビにも幸せになって欲しいと思っているの。
『私には、ネコゾンビを置いて行くなんてことできないわ。』
「・・・・・・同情はやめてくれニャ。」
『これは同情なんかじゃないわ。』
愛情、っていうのよ。
シェフの厨房にこっそり忍び込んで、安全な食事を盗んでくるのはリスクがある。
でも、ネコゾンビのためなら怖くない。
そんな危険を侵してまで、あなたのために生きたいって思える。
だからね
どうしても帰って欲しいなら、あなたが一言私に言ってしまえば良いの。
僕も行くって。
じゃないと私は、帰ってもきっと
幸せになんてなれないわ。
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補足
ちょっとだけソウルコレクターを意識してます。
最後のもう一つの選択肢、みたいな。
ネコゾンビこそが、ホテルへの未練になりえると思うんですよね。
ふと、だからこそ「同情はやめてくれ」って言ってるようにもとれるなぁと思いました。
作中、この意味も含めていますが受け取り方はお好みですね。
単に同情が嫌いっていうのもネコゾンビらしくて好きですし。
一応ネコゾンビがデレる(?)続編を書きましたが、
無い方が原作っぽいので、あえて別ものっぽく続きに置きます。