おそ松
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「「「「「「お見合いぃぃぃいい!?!?」」」」」」
松代「そうなのよ。どうしてもウチの子を娘に紹介したいって話になったみたいでね。」
六つ子がそれぞれ、やれ奇跡だの、アメージングだのと大騒ぎする中、母の松代は心配そうに見つめていた。
本当にウチの子で大丈夫かしら、と。
だがそれよりも気がかりなことがあった。
おそ「どんな子!?かわいい?」
一松「だ、誰がお見合いするの?」
チョロ「お見合いの日程はいつ!?」
松代「それが、もう来てるのよ。」
途端に静まり返る一同。
カラ「・・・え?」
松代「あっちの部屋で待たせてるわ。」
薄い障子一枚の向こうにお見合い相手という状況に、六つ子は声を殺しながらも大荒れだった。
ーー
『スズネ、です。よろしくお願いします。』
「「「「「「よ、よろしくお願いします」」」」」」
女性一人に対して、同じ顔の男6人が並んでいるという構図。
まぁよくある光景ではあったのだが、まだ心を許していない初対面である。
それになにより今回違うのは。
これが【お見合い】であるということ。
『まさか、六つ子さんとは思いませんでした。』
彼女の話によれば、父親が松野家の息子にそれはもうお世話になったらしく、好青年として非常に気に入ってしまったんだそうだ。
それで娘であるスズネにお見合いの話を持ちかけて、顔を見るだけでもと強引に話が進んでしまったという。
気が早いことである。
十四「つまり、彼女の父親を世話した人がお見合いの対象ってことだよね。」
おそ「はいはい!それ絶対俺ー!」
カラ「おそ松、お前は黙ってろ。」
『たしか父の話では、道を案内してくれたり、スタバァで忘れ物を教えてくれたり、パチンコ店の前で落とし物拾ってもらったり、飼い猫を見つけてもらったり。』
事情を聞いていくうちに、お互いが察した。
あ、これ六人それぞれの小さな親切を一人のものと勘違いしたんだわ。
一度ならず二度三度六度と助けられれば、そりゃあ世話になったと思いもするもんである。
偶然何度も会ったとなれば運命すら感じても無理はないだろう。
十四「こ、この場合どうしよっか。」
おそ「俺が一番世話したんだし、俺がお見合い相手ってことでいいでしょ。はい解決。」
チョロ「どこがだ!やったこと大差ないからなっ。むしろ名前を教えたからお見合いの話が来たんだし名乗った僕であるべきで。」
一「あ、あのさ。皆で一緒にはダメなの?」
トド「一松兄さん、さすがにそれは。・・・なんで顔青いの?」
一「だ、だって。二人っきりとか。き、緊張するし。」
・・・ハッ、と全員に衝撃が走った。
しつこいようだが、これは【お見合い】なのである。
相手の女の子だって、好みだし。
そう、相手は女の子だし。
お見合い相手だし。
下手すれば、合コンオーディションの二の舞である。
というかそれ以上の敷居であるともいえるしで。余計にヤバイ。
冷や汗ダラダラで互いの顔を見つめあった。
一方のスズネはというと。
先ほどから百面相を繰り広げる彼らを見ながらほほえましく思っていた。
『私は、皆さん一緒で構いませんよ。』
カラ「Realy!?」
十四「マジっすか!?」
『その方が、楽しそうですし。』
六つ子のことも、ちゃんと知れそうだと思った。
おそ「え、えっと。じゃあそれで。」
よろしくお願いします、と。
六つ子そろって再び頭を下げたのだった。
さてはて。誰がハートを射止めるのか。
それは彼らの運しだいである。
〆