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永遠の二人へ

 キンモク星へ着くと、夜天と大気が迎えに来てくれていた。

「お疲れ~」
「どうでした? 楽しかったですか?」
「だから楽しいとかじゃないでしょ」

 どんな恋模様があったのか興味津々で訊いてくる二人にツッコミを入れつつ、ウチのプリンセスの顔が浮かぶ。きっと誰よりも楽しみにしているであろう土産話を期待しているそのお顔を。

「じゃあ公務のことを訊きますよ。ちゃんと伝えられましたか?」
「バカにするなよ……ってあれ?」
「どしたの?」
「衛さんには伝えたんだけど、お姫様には言うの忘れた」
「バッカでしょ、星野」
「まぁまぁ。きっと衛さんの方からみんなへは伝わりますよ」

 夜天のチクチク攻撃にダメージを負いつつ、これからのことに頭を悩ませる。
 公務も中途半端だったし、何よりプリンセスに今回の『私的』な方の話をしなければいけないし。

「はぁ……」
「元気出しなよ、星野」
「今夜は付き合いますよ」
「ありがとうな、二人とも」

 金木犀の香りがする。
 やっぱりここは落ち着くな。

 かけがえのない仲間や護るべき人たちと一緒に平和を作っていく。
 そんな当たり前をくれた『あの人たち』へ。

 地球のプリンス。
 そして月のプリンセス。

 いつまでも永遠の愛を育んでください。



 END
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