かぷ、 黒バス/宮地
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宮地(獣化)×兄主
『…ぇ、なに…してンの…?』
大学から疲れて帰宅した俺の第一声。
昨日のゲームの続きが気になって早速やろうかとウキウキ気分で自室の扉を開けば、視界に入った弟の姿。
2歳離れた弟は俺と違い発育がよろしかったのか、何時の間にか兄である俺の背を抜き今や190もある。10センチ寄越せコノヤロー。
しかも現役バスケ部員で、筋肉が落ちてきた俺とは違いガタイもあるその弟が。
何故か俺の部屋に居た。
もっと詳しく言えば、俺の部屋で俺が楽しみにしていたゲームを勝手にやりはしなかったが、隠していたマニアックなエロ本を読まれていた。
(ゲームを勝手に進めてはいなかったけどさ…。秘密にしていた性癖バレちゃったよ…。)
嫌、そこまではまだいい。『勝手に入るなよぉ~』って笑いながら拳骨一つで済む。
俺の錯覚なのだろうか…?
弟の頭に付いている髪と同じ蜂蜜色のモノ。
触ったらモフモフしてそうな柔らかいそれと。
腰辺りから伸びているこれまたモフモフしてそうな長いモノ。
それは所謂“犬耳&尻尾”ではないかね?
『えぇー…なにぃ、お前…ドルヲタでは満足しきれずその道に走っちゃったのぉ?
嫌、いいよ、別に。うん、良いと思うよ兄ちゃんは。でもねぇ…一部だけコスプレしてもねぇ……しかも何、ケモ耳とか。
…憧れるのもやるのも気にしねぇけどよ…。
選択、間違ってねぇか?ブラザー。
しょーじき言って、190もあるお前がやったらキモイんだけど』
俺の言葉に今まで黙っていた弟が行動に出た。
まぁ、コイツが何も言い返さないなんて有り得ないからな。さぁ、こい。こっちは行き成りの出来事に動転してンだ。
言い訳があるならハッキリ言え。
そう待ち構えていると、弟は読んでいた本を閉じ傍らに置くと、来い来いと手招きしだした。
罠だろうか…近づいた途端に蹴りかまされる的な。
体格差からして取っ組み合いは弟の方が強いからな。口喧嘩では負けない自信あるけど。
――その所為で弟が口悪くなって母さんに泣かれたっけ…――
警戒して近づかない俺に対して、弟は「早く来い」と言葉を発しながら手招きを続ける。
その表情は別段苛立っている様子はない。
言ってしまえば真顔に近い。嫌、真顔だ。無表情だ。
それに俺は仕方なく弟に近付いた。
すると弟からの「座れ」と一言で命令され、それに若干俺が苛立ちながらも既で堪え、膝立ちになる。
因みに膝立ちになったのは直ぐに逃げられるように、だ。
そんな俺の心情を察してか知らないが、弟は俺の空いた両手を握るとそれを頭に付いた犬耳に触れさせた。
……何したいの、この子。
『……っえ、マジお前何。何なの?何がしたいの、ねぇ。』
「コレ、触ってみてどう思うよ」
俺の言葉に答える気などないのか、違う言葉が返ってきた。(何これ、俺バカにされてるの?舐められてるの??)
触ってみてどうよって言われても…。
ふわふわしてるねVvとでも言われたいの?
可愛いねぇ~Vvとか??
……、ん?あれ?あれれ、の、れ…?
『…何で頭から生えてるのかなぁ、清志くーん』
俺の言葉に弟-清志は「やっぱ生えてるよなー」なんて呑気に言いやがる。
しかも今気付いたけど、尻尾揺れてね?え、錯覚?錯覚だよねコレ。
耳の付け根あたりを何度も触って確認する。
うん、生えてるよね、コレ。
耳から手を離して清志を見詰めていると、腰から伸びている尻尾に触れながら「今朝起きたら生えていた」と聞いてもいない事が返ってくる。
嫌、気になったけどぉ…俺にとっては正直どーでもいい訳で…。
清志の言葉に『あ、そう』と適当に返事を返し、鞄を置いてテレビとゲーム機の電源を入れる。
俺の定位置に座っていた清志を犬を払う様にしっし、とすると、清志は素直にそこを退いてベットの上へと移動する。
清志の温もりの残る(自分で言って気持ち悪…)座布団に座りベットに背を預け、コントローラーを操作する。
「…心配とかしねぇーのかよ」
『しねぇーよ。何、心配してほしかった訳??』
視線を背後にやると、マニアックなエロ本を広げて寛いでいる清志(…此処、俺の部屋なんだけど)。
無駄にイケメンなその顔を不機嫌に歪ませ「んな訳ねぇーだろ」と返ってくる。
部屋に帰れって言って大人しく帰った事がないので、『あっそ』とだけ返して視線をテレビ画面へと戻す。
前から来るゾンビの頭部目掛けて銃を連射する。
ゲームの音とコントローラーの音に混じって背後からぱん、と本を閉じる音がする。
そしてギシギシ、とスプリングの鳴る音がしたかと思えば、首に腕を回され抱きしめられる。
ああ、またかよ…。
『眠いなら自分の部屋行けよー』
「…あぁ、」
突然だが俺の弟…宮地清志には、困った癖がある。
それは“人肌がなければ眠れない”と言う大変困ったもの。しかもその人肌ってのも俺限定で…。
小6くらいまで一緒に寝ていた所為か、何故かその癖が抜けず、結局中2の頃まで布団一緒。
しかし、治った訳ではないらしく、未だに不安な時や悲しい時など、ふとした時に俺に引っ付いて眠る事がある。
苦しくない様に気を付けてくれるのはいいのだが…18にもなってこの癖は抜けていないのか…。
弟の将来を少しばかり心配しつつ、基本自分以外はどうでもいい性格なので、直ぐに頭の片隅へと放置する。
「…なぁ、ナマエ」
『んー…?』
「お前って肌白いよなぁ…女みてぇに綺麗だし」
『そだなぁー…』
「…舐めてみてぇ」
『……、は?』
ゲームに集中したくて清志の言葉に適当に返事を返していたが、最後の爆弾発言だけは流さなかった。
え、なに、舐めてみたいって…。
STARTボタンを押して中断し、清志の言葉の真意を聴こうと背後を振り向こうとするが…
その前にぬるっとしたものが首筋に触れた。
それが清志の舌だと理解するのはそう時間は掛からなかった。
『お、…まっ!』
落ち着け、そう口にしたいが行き成りの事に頭がパニックになっているのと、首が弱くて舐められる感触で言葉が出ない。
下から上へと滑る舌の感触がくすぐったい。けど、身体が痺れる様な感覚が時折襲い、身体から力が抜ける。
それを見計らった様に、清志は俺をベットの上へと引き上げ、そのまま押し倒す。
引き上げる際、手からコントローラーが滑り落ちゴンッ…なんて音をたてながら床に落下した。
ああ、買ったばかりなのに…。
視界の端でサラサラと揺れる蜂蜜色の髪に頭痛がしてきた。
だってそうだろ。何が楽しくて血の繋がった兄の喉を舐めるよ。
眠くて甘えてきてんならさ、少しは許すよ。
けど違うんだよ。何が違うって?舌の動きが。
なんつーかぁ…例えるなら、性行為の時みたいな感じ?厭らしく舐めるっていうの??
思考が追い付かず現実逃避を始めた瞬間、
――…がぶっ
『ぃ゛っ…たぁぁあっ!?』
突然喉に強烈な痛みが走り、俺の意識は強制的に戻った。
見て確かめなくても解る。清志に噛まれた。噛み付かれた。
『お…っまえなぁ!マジ、何がしたいわけ!?』
あまりの痛さに若干涙が出る。
喉から口を離し、伺う様に顔をあげた清志に俺は涙眼のまま睨みつけ怒鳴る。
すると、何故か清志の眼が肉食獣の様にギラギラと輝き出した。
もう、マジ…なんなの、この子。
行動の意味が理解出来なくて、怒気が失せていく…。
清志の変貌っぷりに狼狽える俺を他所に、また喉に顔を埋める清志。
何が楽しいのかまた喉に噛み付いて(今度は甘噛みだったけど…)効果音を鳴らすならかぷ、かぷ、だろうか…。
暴言でも吐いてやろうと口を開こうとすると、先程舐められた処に口付けられる。ちゅ、ちゅ…とリップ音が部屋に響く。
振り払いたくても両腕は清志に掴まれてるし。
最後の抵抗に暴言でも吐こうと口を開くが、口付ていた箇所を強く吸われ身体がビクッ…と跳ねる。
それどころか、口からは甘い聲が溢れ出た。
…おいおい、どうした、俺。
「なんて聲出してんだよ、ナマエ」
くつくつと喉で笑いながらそう言う清志に本気で殺意を抱く。
元を辿ればお前が原因だろっ
そう吐き捨ててやろうかと思うが、清志の口にした言葉に、本っ気で泣きたくなった。
「ナマエの匂い嗅いでたら身体が止まらなくなった。眼の前の白い喉に噛み付きたいって思っちまうし…涙眼とか喘ぎ声とか聴いたら、何か興奮してきたし。コレって“発情期”ってヤツなんだろうなぁ…。
ま、そーゆー訳だから、頂きます」
かぷ、
“ずっとこうしたかった…”耳元で小さく囁いた幸せそうな聲に、胸が高鳴ったのは秘密…。
喉…《欲求》。
強く欲しがって求める事。
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