出来心だったんです
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『…で、物自体は気に入って付けていたのだが…今日まであの男の事などすっかり忘れていた』
その話しを聞いて無表情になる黄金聖闘士達…
サガなんて頭を抱えフルフルと身体を振るわせる始末だ。
ミロ「…あのオッサンやりやがったな。」
シャカ「そろそろ冥界へ送るべきではないかね?」
シュラ「いや、その前にオッサンを女にした方が良い」
カミュ「それなら男のブツを取ったらどうだ?」
ムウ「あぁ、それは良いですねvV」
ディーテ「それなら私の黒薔薇でやってしまおうか」
綺麗な顔して酷い事をキャッキャと話す黄金聖闘士…。
姿が女性故、会話を聞かなければ女子トークに花を咲かせている様だ。…会話を聞かなければ。
そんな物騒な会話を黙って聞いていた優羽は静かにその場を離れた。
教皇宮から出ると双魚宮でアフロディーテが育てている薔薇の香りが風に乗って此処までやってくる。
『……で、あんな事を言っていたが、どうする気だ?』
入り口付近で体育座りをし、どよ~んと落ち込んでいる男-カノンに話しかける。
カノンは優羽を追って教皇宮まで来たが、先程の会話を聞いて教皇の間に入れないでいたのだ。
何故なら、入った瞬間に確実に男を取られるのだから――
『…自業自得だろ…』
カノン「…はぃ、その通りです‥」
優羽はため息を吐き出すと、カノンの隣に腰掛けた。
『で、何でこんな事をしたんだ?』
優羽は悪い事をした子供に言う様な優しい声で訊いた。
カノン「…いや、別にあいつらを女体にしようとは思っていなかった。」
『?』
カノン「…まさかペンダントを身に着けている者には利かないなんて…」
『…なに?』
カノンの口振りからすると、優羽が女体になる様にしていたと…。
カノン「はぁぁぁ……女になった優羽を××××して××××××しようと…はぁぁー…」
カノンの口から放送出来ない言葉が次々と出てくる。
そんなカノンの首根っこを掴むと、その華奢な身体のどこに力があるのか…自分よりも体格のいい男を教皇の間まで引きずって行く。
勿論、大人しくしていたら命が危ういカノンは暴れるが、優羽はビクともしない。
カノン「ゃ、ちょっ!!マジたんま!!俺死ぬからっ!!お兄さん死んじゃうから!!!てゆーかお姉さんになっちゃうからぁぁぁ!!!!!」
御歳28歳。大男の必死の説得に優羽はカノンを振り返る。
カノンはやっと優羽が分かってくれたと胸を撫で下ろす。
しかし、優羽はそこまでお優しくはない。
『………黙れ。』
先程までの凛とし透き通った声――
ではなく、ドスの利いた低い声で言う優羽。
カノン「ぁ、はぃ。すみませでした。」
神を騙した男でも、優羽の背後に放たれている黒いオーラを見て、大人しくなる。