*Laudate Dominum* 2
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「どうも初めまして。
ワタシの名はユーリ。只の魔法使いさ」
銀髪の青年―ユーリの言葉に眼を見開く青年達。
そんな青年達に、ユーリはクスクスと笑うと、青年達に座る様言った。
ユーリの言葉に警戒する青年達だが、赤髪の青年が座ったのを見ると、渋々座る。
『ふふ…で、何から話そうか…』
困った様に言うユーリに、赤髪の青年が口を開いた。
「貴方はどうやって僕達を元に戻したんだ?」
『そうだねぇ…君達、〝魔法〟は知ってる?』
「魔法…?アレか、物浮かしたりするヤツ」
「それ超能力ッスよ。
最近良く見るッスよね…テレビとか」
「後は学校でも習ったりするよねー」
『そうそう。で、魔法って言っても種類が沢山あってね、学校では余り詳しく紹介しないの。
ま、素質があれば話は別だけど』
「それはどう言う意味ですか?」
上から順に赤髪、青髪、金髪、紫の髪、水色の髪の青年が口を開く。
『君達が見たり聞いたりする魔法は初級者レベル。学校で習うのは簡単な説明だけ。
んー、簡単に説明しちゃうとね、人には必ず魔力と言う魔法を使う力が宿っているの。
だけど其れはとても弱く、半分近くの人は使えないんだよね』
「だが、クラスの者や観光客何かは使っているのだよ」
『それの殆どは道具を使ってるんだよ、緑クン』
「道具と言うのは?」
『今開発中で余り出回ってないケド、眠っている魔力を引き出す道具の事。関係者やその身近の人には試しで配られたりするんだよ。
ピアスとかネックレスとか…指輪とかね。
』
指を折りながら記憶を思い出すユーリ。
『魔法には種類が山程あってね、それぞれ人に異なるけど、大体は
普通の魔法、召喚魔法、人を呪うモノ、治癒魔法、念動魔法…
とかね。
どれも授業で軽くだけど、習ったでしょ?』
ユーリの言葉に頷く青年達。
『君達が掛けられたのは変身魔法。相手や自分の身体を変える魔法ね。
それをワタシが元に直したんだけど……
ちょっと遅かったみたい』
「遅かった…?」
『ん~…魔法は解いてあげたけどね;;』
ユーリは乾いた笑いを零しながらパチンと指を鳴らす。
すると、空中に横長の鏡が現れた。
丁度青年達の顔が映るくらいの大きさだ。
青年達はその鏡に写り込んだ自分の姿にギョッとした顔になる。
驚きの余り悲鳴も出ない様だ…。
しかし、驚くのも無理は無いだろう。
何故なら、彼らの頭の上には動物の耳…所謂、ケモ耳が付いているのだ。
それだけではなく、尻尾も何時の間にか現れているではないか。
「ぇっ、ちょ!はぁあ?!魔法解いてくれたんじゃなかったのかよ!!?」
頭に付いている犬耳を引っ張りながら、青髪の青年はギャンギャン喚く。
それをユーリは落ち着かせながら、ちゃんと答えてあげた。
『魔法はちゃんと解いたさ。だけど、君達に魔法を掛けた相手が悪かったみたいでね?
魔法を独自で組み合わせたみたいなんだよ。
その後の効果なんて見てなかった様だね;;
君達に掛けられているのは変身魔法の中でも成功率が低い、とても珍しいモノなんだ』
ユーリはパチンと指を鳴らし、鏡を消す。
すると、真剣な顔つきになり、青年達に話した。
『その魔法は合成術といって、自分の半分を動物に変える魔法なんだ。
動物と言っても魔獣、つまりは悪魔界の動物ね?
己の中の魔力に比例しているから、魔力が強ければ強いほど、その力も強くなる。
これは成功者が余りいないから、君達はラッキーだよ。
悪魔の力はとても強いから、普通の魔法よりも数倍は使える。
今は耳や尻尾が出るケド、ある程度使いこなせれば出なくなるし。
動物の姿にだってなれるよ』
スラスラと語るユーリに、青年達は只呆然とするしかなかった。
普通、思いもしないだろう。
ある日突然魔法を掛けられて、しかもそれはとても珍しいモノで、
自分の半分は悪魔に変えられて、それはとても強い?
何処かのアニメか漫画かと問いたくなる様な話だ。
『で、どうする?今の君達は魔力が少なすぎる。元の姿を保てず、また仔兎、仔猫の大きさに戻るよ?』
「ど、どうするって…言われても…」
ユーリの言葉に、金髪の青年はチラリと隣に座る赤髪の青年を横目で見る。
どうやらこの赤髪の青年がリーダー格の様な感じらしい。
他の者も赤髪の青年に全てを委ねている感じを見ると、そうとうな信頼を寄せている様だ。
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