【誕プレ】


有佐「この前パソコンの履歴見てたら、何か司佐、オリーブオイル欲しいみたいなんだよね」

　扇「……お前閲覧履歴まで追い掛けてんの？　本物だな」

有佐「違うよ自分のためだよ！？　ブックマーク忘れたサイト探してたんだよ！　やめてよ人をストーカーみたいに！」

　扇「そうだろ？」

有佐「そんなわけないだろぉぉ！　そういう流れになっただけ！　たまたま見付けちゃっただけ！」

　扇「……で？　何？」

有佐「……ああ。だから、誕生日近いし、プレゼントしようかな、と思って。今度の休みに買いに行きたいから扇付いて来て」

　扇「やだよ何でストーカーの手助けなんか」

有佐「まだ言うか！　ストーキングじゃないからこれ！　純粋な好きな人へのプレゼントだっつの！」

　扇「てゆーかそんくらいひとりで行けよ」

有佐「……いや、それがさ、俺みたいな小童（こわっぱ）がひとりで入れるような店じゃないんだよ。こう、ラグジュアリーな感じで。だから誰かと一緒じゃないと」

　扇「そうだな、お前ヘタレだしな……。つか、そういうところこそ俺みたいなヤンキーが行っちゃ駄目だろ」

有佐「そうかなぁ……イケると思うんだけど」

　扇「何の話だ。そういうことなら文句言わずに忠雪連れてけ。あいつボンボンだし」

有佐「うー……だったら忠雪も連れてくから扇も来て。俺と忠雪だけじゃ俺の身がもたない」

　扇「間じゃなくて？」

有佐「だってあいつのボケは俺じゃ対処し切れないもん」

　扇「俺だってそんなに捌き切れてないけど」

有佐「頼むよ扇～。この通り！　一生のお願い！」

　扇「そういうのを司佐に使えよ、一生のお願い。仕方ねぇな……」

有佐「ありがとー……ほんと助かる。何かそのオリーブオイルもすげぇいいやつみたいでさぁ。質も高けりゃ値段もそれなりっていうか」

　扇「……お前今月そんな余裕あんの？　この前忠雪に借金して司佐に指輪買ってたじゃん」

有佐「っぶっふう！！　いつのネタだよそれ！　古いやつ思い出したな！　あったなそんなネタ！」（※しかもフラれた）

　扇「ネタっていうな自分の勇気を」

有佐「……お、おう、そうだな。まぁ、今月はまだ若干平気。司佐のためなら」

　扇「アウトだろその感覚」

で。

有佐「ここだよ。『セゾン・ド・オスカル』。オリーブオイル専門店だって」

　扇「……何つう店名だよ」

忠雪「イタリアが本店ですかー。イタリアのくせにオスカルかよって感じですね」

　扇「忠雪って時々すげぇ毒吐くよな」

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