ゴジラvsメガロ




 ゴジラが再び海中に頭部から潜り込むと、多摩川河口へ向かって海水が盛り上がる。
 次の瞬間、海からメガロが吹き飛んできた。海中でメガロをゴジラが吹き飛ばしたことは明白だった。
 メガロはそのまま背中から空港第二ターミナルへ激突し、倒壊するターミナルの中にその巨体の姿は隠れた。
 一方、多摩川河口から河川内へと海水は逆流し、溢れた水が河川敷を乗り越えて周囲に流出する。
 そして、河川内にはゴジラの背鰭が現れる。同時に、河川敷に浮遊物が雪崩の如く、多摩川スカイブリッジにそれらが押し寄せる。それは先の大波によって滑走路から東京湾に攫われた機兵隊であった。
 空港第3ターミナル手前の複合施設、立体駐車場へ多摩川から押し飛ばされた機兵の腕や足などのパーツが衝突した。
 そして、機兵を口に喰えたゴジラが再び水上に姿を現した。その頭部は既に完全に再生していた。

グルルルゥゥゥゥ…………

 喉の奥底から唸り声を漏らしつつ、ゴジラは悠然と空港側に上陸した。右手にも胴体を失った機兵が握られており、上陸したゴジラは噛み砕いた機兵を足元に吐き捨てると共に、その手に握っていた機体も地面に振り落とす。
 機体が落下した地点は土煙を上げる。
 そして、ゴジラはジロリと上空のシートピアを睨みつけ、大きく体を動かしてシートピアへの威嚇とばかりに咆哮を上げた。

ギャガゴァァァァァァァァァオォンッ!
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